写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

2010-01-01から1年間の記事一覧

僕の鉄道写真

僕は特別な鉄道写真マニアではないけれど、どこかへ出かけた時に鉄道を見かけたら、なるべく写真を撮るようにしています。また、近頃はちょっとした鉄道写真ブームらしく、各地の私鉄、JRともカメラをもっているとたいへん親切です。最近では高松の高松築港…

僕のレンズテストチャート

いよいよ2010年も残すところわずかになりました。僕の今年最大の写真関連ニュースは、我家の庭から簡単に行えたレンズテスト用チャートの風景が、わずか2か月の間に忽然と消えてしまったことです。とはいっても、何も不思議なことではないのですが、隣家の2…

「ライカM9チタン」のこだわり

ライカカメラ社が2010年9月のフォトキナで発表した「ライカM9チタン」が予定通りだとそろそろ日本でも発売される時期となりました。なにがチタンなのかということですが、外装に削り出しのチタンを用いたのはいうまでもなく、デザインはフォルクスワーゲング…

世界の写真フェスティバル

最近、僕の周りの人々の写真活動も国際的になってきました。一番人気は、毎年7月頃にフランスで開かれる「アルル国際フォトフェスティバル」で、身近には、いずれも女性ですが自ら作品をもって参加したISさんとYNさんがいます。11月にフランスで開かれた「パ…

ニコンD7000とソニーα55の進化

新しいカメラ2台が同日手元へ届きました。「ニコンD7000」と「ソニーα55」なのです。どちらもAPS-Cイメージャーを使っていますが、2台のカメラをじっくりと見ていたら、それぞれが1つの進化形であることに気付きました。ニコンD7000は、光学ファインダーを採…

ライカの故郷「ウェッツラーへの旅」

機会あってライカの故郷であるドイツ・ウェッツラーへ行ってきました。ウェッツラーはフランクフルトから列車で1時間ぐらいの所に位置していますが、かつて100年近く前にライカカメラの設計者であるオスカー・バルナックが、試作品の「Ur.ライカ」で町の要所…

ゼンザブロニカとポラロイド

ゼンザブロニカとポラロイド。この製品の間にどんな関係があるのでしょう。ブロニカの一眼レフにポラロイドフィルムバックが着くと考えたらかなりまともです。でも、実は違うのです。どちらも2010年11月30日から2011年3月27日まで、日本カメラ博物館で特別展…

千代田路子展「Abyss of time」

かつて写真展を開くというと「写真家=プロ」という感じが強かったのですが、最近は写真展の主体は一般人になってきたのが大きな変化でしょう。千代田路子さんの個展はこれで3回目です。千代田路子展であって、千代田路子写真展ではないのです。1回目は世田…

長徳さんと札幌

札幌時計台の近くに、個人では数少ないカメラ博物館「IMAI collection」があります。その規模はと聞かれると困るけれど、とにかくビルの2階から4階まで、カメラやレンズ、アクセサリー類がショーケースにびっしりと展示されているのです。その展示棚の総延長…

心で感じる写真展

12月1日〜12日まで、銀座四丁目「リコー・リングキューブ」にて行われるチャリティー写真展 『Secret 2010 〜心で感じる写真展〜』に多くの写真家さんに混じり全紙作品を出展します。チャリティーですので、「売れなかったらどうしよう!」などとも考えまし…

タロンとサモカ(ソニーとキヤノン)

タムロンでなくて「タロン」、スモカでなく「サモカ」(ヘタな親父ギャグで殴られそう!)。そう、どちらもカメラの名前なのです。僕の知人に、ソニーのカメラ開発に関わっている技術屋のNさんがいるのですが、そのカメラ好きたるや並ではなく、今から6年ほ…

「クラカメ雑談会」写真展

「クラカメ雑談会」と銘打った写真展が10月22日(金)〜11月4日(木)まで、六本木ミッドタウンのフジフイルムスクエア“ミニギャラリー”で開かれています。まずクラカメ雑談会ってなあに?ということですが、クラシックカメラの愛機を前に自慢話をする集いが…

撮影会に行く…佐原祭り

最近あちらこちらへ撮影に出向いていませんか?と、あるカメラ雑誌の編集者Nさんに聞かれました。まぁほどほどにと答えておきましたが、確かにそのとおりなのです。前回のブログには、僕の写真クラブはあまり撮影会を行わずに撮影会は自然消滅してしまいまし…

最近カラープリントが!!

僕は、実はもうここ10年ほどさいたま市の「大宮一眼レフクラブ」という写真クラブの講師を務めているのです。さいたま市は、大変写真が盛んなところで、多くの写真クラブがあり市民が活発に写真活動しています。また現在、交換レンズのタムロン、デジタルカ…

建築遺産「新宿ゴールデン街」

『新宿ゴールデン街』という写真展が、新宿区歌舞伎町の東京都健康プラザの「ハイジア1Fアートウォール」で9月27日から10月11日まで開かれました。作者は野嵜正興さん。ゴールデン街を撮った写真はときどき見かけますが、野嵜さんの作品は単なる飲屋街として…

ズームレンズでソフトーフォーカス

ベス単のフード外しによるソフトフォーカス、ライカでヘクトール73mmF1.9とメディアジョイソフトフォーカスレンズ90mmF2.8によるソフトフォーカス、リコーCX4によるソフトフォーカス描写と続けてきましたが、そろそろ紹介している僕もゲップがでるほどのソフ…

Photokina 2010 in Köln

カメラおよび映像機器の総合ショー「フォトキナ2010」が9月21日(火)から9月26日(日)の6日間にわたって、ドイツ・ケルン見本市会場にて開かれました。参加企業は45カ国から1,251社とされ、会期中はヨーロッパを始め世界中160カ国から18万人以上の人が訪れ…

コダック・オートグラフィックフィルムを分解する

フィルムカメラの時代に撮影時のさまざまなデータをメモ書きできたらどんなにいいだろうかと考えるのはごもっともなことです。デート機構でも、初期の段階では実際の時計を写し込んだり、リスフィルムに白抜きされた文字を豆電球で照射させて乳剤面に結像さ…

キヤノンDiffractive Opticsレンズ

ソフトフォーカスレンズは球面収差や色収差を利用して軟調描写を得るものですが、続けざまにソフトフォーカスの描写に関しての記事をアップしてきて、少々飽きてこられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。じゃあその逆はないだろうかということで、思…

「ツァイス・イコン・カメラ展」

あなたは「ツァイス・イコン」を知っていますか? 日本カメラ博物館では、11月21日まで“「ツァイス・イコン・カメラ展」第2期ツァイス・イコンの成立”を開いています。ツァイス・イコンは1926年にドイツのカメラメーカーCP.ゲルツ、イカ、コンテッサネッテル…

電気的なソフトフォーカス描写

いま「ソフトフォーカスの描写がMyブーム」です。そもそもは「ベス単フード外しの描写」として6月5日にJCIIフォトサロンでやっていた若松豊光作品展「百花 誰が為にか開く」を紹介したのが最初でした。関係者の間でけっこう盛り上がったので、このデジタルの…

「瀬戸内国際芸術祭2010」

休日を利用して「瀬戸内国際芸術祭2010」に行ってきました。この瀬戸内芸術祭は、今年が初の開催ということですが、香川県の高松港とその周辺の小豆島、直島、女木島、男木島、大島、豊島、犬島の7つの島を舞台に、それぞれの島で7月19日から10月31日まで、…

キヤノン・1億2,000万画素と世界最大/超高感度CMOSを開発

キヤノンが相次いでCMOS撮像素子の技術開発を発表しています。8月24日にはAPS-H(約29.2×20.2mm)で約1億2,000万画素のもの、8月31日にはチップサイズが202×205mmと世界最大で、大型化により集光量を増やすことによりプロ用デジタル一眼レフの約1/100の光量…

続・ライカM9で軟調描写を楽しむ

ライカでソフトフォーカスレンズを使うと、一眼レフとは異なりしっかりとした距離計の像を見てピントを合わせるので、撮影レンズを通した一眼レフやレンズ交換式のライブビューカメラとは異なり、簡単に合わせることができます。そして、ライカで軟調描写を…

写真展を見に行く

例年になく猛暑が続く毎日ですが、こんなときは都内の写真展めぐりもちょっとばかりつらいですね。6月の東京写真月間のときに日本写真協会の発行するパンフレットを見たら、都内近郊に参加の写真展会場は数年前は75軒ぐらいあったのですが、最近は少し減少し…

続・針穴写真の魅力(投稿)

以前“べス単Hawk-Eyeでデジタル”を投稿してくれた神原武昌さんから、針穴写真に関して再度投稿がありましたのでご紹介しましょう。神原さんは、かつては銀塩写真擁護派の最右翼であり、さまざまな場所で銀塩フィルムの魅力への論陣を張っていましたが、最近…

ミラーレス一眼に異議あり

『緊急提言“ミラーレス一眼”改名宣言!!』と題して「日本カメラ」9月号(8月20日発売号)に小特集が組まれました。ミラーレス一眼に異議ありといったところでしょうが、カメラそのものの存在に異議を唱えているわけではなく、そのような名称でいいのだろうか…

針穴写真の魅力

暗い部屋で小さな穴を壁に開けると向こうの景色が映る。これはカメラの原点でもあるカメラオブスキュラの原理です。毎年、夏休みになると各地で針穴写真(ピンホール写真)のワークショップが開かれます。そのいくつかは親子のというようなタイトルがつけら…

さて、どうしたものでしょうか

久しぶりにかつて、とあるカメラメーカーの企画担当者であったKさんからメールをもらいました。それによると、ある雑誌でデジタル一眼レフのテストをやっているが、どうも内容がよく理解できないからライターと出版社の性格を教えて欲しいというのです。また…

デジタルで黒白バライタプリント

世の中には色々な人がいます。「やはり黒白のバライタプリントはいいですね」と作品を見せてくれたのは宝槻稔さん。60歳を前に毎日写真三昧の優雅な生活を送っていて、うらやましい限りですが、最近メキメキと撮影の腕をあげてきており、1年前と今ではまった…