ライカでソフトフォーカスレンズを使うと、一眼レフとは異なりしっかりとした距離計の像を見てピントを合わせるので、撮影レンズを通した一眼レフやレンズ交換式のライブビューカメラとは異なり、簡単に合わせることができます。そして、ライカで軟調描写をといっても、ライカ用のソフトフォーカスレンズとして知られているタンバール90mmF2.2は大変高価であるために、よほどの思い入れでもないかぎり、所有している人は少ないようです。そこを何とかということでしょうか、京都ライカブティックのおおもとであるメディアジョイから「メディアジョイソフトフォーカスレンズ90mmF2.8」が発売されています。価格はタンバール90mmF2.2の1/20〜1/30といった感じで、プワーマンズ・タンバールといったら怒られるでしょうか。とはいってもこのレンズのおもしろいところは、ヘリコイドと距離計連動部分をエルマー90mmF4のを流用するのです。右上の写真をご覧いただいておわかりのように、エルマー90mmF4の光学ブロックは簡単に取り外すことができるのです。この取り外した部分にメディアジョイ製のソフトフォーカスレンズユニットを取り付けて使うわけです。左のレンズブロックはエルマー90mmF4の、M9に取り付いているのがエルマーの鏡胴にメディアジョイ製のソフトフォーカスユニットを取り付けてあります。メディアジョイのソフトフォーカスレンズユニットは2種類用意されていて、カメラに取り付いているのがI型で、右側の手前にあるのがII型です。どちらも平凸の単玉で、I型は単層膜コーティング、II型は多層膜コーティングが施されているのが光学的な違いだとされていますが、使ってみたら大きく性格が異なるのです。さてどのように違うのか、申し訳ありませんが、いつものように『京都メディアジョイ』のサイトをご覧ください。