写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

2014-01-01から1年間の記事一覧

シグマdpクアトロの目指すところ

シグマは年末の12月25日にすでに発売されているdp1クアトロ、dp2クアトロ向けのシステムアクセサリーとして「LCDビューファインダーLVF-01」を発売しました。25日といえばクリスマス。その前日のクリスマスイブ24日には、やはりニコンがDf発売1周年記念限定…

「ズノーとニッコールの50mmF1.8」

ここに紹介するズノー50mmF1.8は1958年に発売された一眼レフ「Zunow」用に開発されたものです。一方、ニッコール50mmF1.8は1983年ごろの製品です。製造された時期は25年も違いますが、どちらも、焦点距離、開放F値、レンズ構成枚数が同じなのです。ズノー(Z…

ミース博士以後の写真技術史物語

以前このブログで元小西六技術者の是松忍さんが翻訳した「ミース博士が語った写真技術史の研究開発物語」という本を紹介しましたが、今度は是松さんご自身が執筆された『ミース博士以後の写真技術史物語』という本が刊行され、是松さんが発刊と同時に持参さ…

神保町1-65の写真業界史

40年ほど前から気になっていた、僕の“神保町1-65”への疑問が、この時期再浮上してきました。そのきっかけは、デジカメWatchなどをやっているインプレス社が、千代田区三番町から神保町へ引っ越したのです。神保町といっても地域は広く、どのあたりかなと調べ…

「ライカM Edition 100」を使ってみました

2014年は、ライカの生みの親であるオスカー・バルナックがライカカメラの原型である「Ur.ライカ」を1914年に製作してから100年目の年であり、1954年に「ライカM3」が発売されてから60周年にあたる年でもありました。もともと記念モデル好きのライカカメラ社…

レンズ付フィルムがもたらしたもの

すっかり世の中デジタルになりましたが、フィルムカメラの生産が見えなくなったいまもなお、生産し続けられているのが、レンズ付きフィルムです。このレンズ付きフィルムの登場は、富士写真フイルムから1986(昭和61)年に発売された「フジカラー・スーパー…

インターネットからの情報発信 時代が変われば。

インターネットプロバイダーから以下の、1通のお知らせが来ました。 【重要】「Page ON」のサービス終了について ━━━ いつもOCNをご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。 このたび、誠に勝手ながら、「Page ON」のサービスを、2015年 2月28日…

フォトキナ2014

2年に1度、偶数年に開催される世界最大の写真関連イベントである「フォトキナ」が"photokina World of imaging"として9月16日〜21日までドイツ・ケルンにて開催されました。昨今のカメラ技術は、行きつくまで行き着いたという感じと、スマートフォンによるコ…

ライカ100周年記念モデル

9月16日からドイツ・ケルンにて開催されるフォトキナを目前に、各社から新製品の発表が相次いでいます。最近の主だったものを拾ってみると。PENTAX K-S1(9月26日発売)、RICOH WG-M1(10月中旬発売)、OLYMPUS PEN Lite E-PL7(9月20日発売)、ZEISS Otus 8…

キヤノン「カンノン」誕生から80周年

キヤノンの今日の礎ともなるレンジファインダーカメラの試作機が誕生してから、今年2014年で80周年だそうです。キヤノンはこれにちなんで、去る8月19日に“カメラ最初の試作機「カンノン」誕生から80 周年”というニュースレリーズを発表しました。それによる…

シグマdp2クアトロを使って

シグマから新型のフォビオン・クアトロセンサーを搭載した「dp2クアトロ」が2014年6月27日に発売されました。外観デザインもユニークですが、気になる写り具合は、新型のクアトロセンサーによると約2,900万画素で、通常のカラーフィルターアレイセンサーの3,…

ソニー、キヤノン、ニコンのカメラ3社が品川に集結

株式会社ニコン(社長:牛田 一雄、東京都千代田区)は、2014年11月25日から本社を、品川インターシティC棟(〒108-6290、東京都港区港南2-15-3)へ移転すると8月11日に発表しました。この品川インターシティC棟には過去にソニー株式会社品川テクノロジーセ…

ニコンD810を使ってみました

ニコンから3635万画素のD810が2014年7月17日に発売されました。先行した、3630万高画素機ニコンD800が2012年3月、ニコンD800Eが2012年4月の発売でした。それから約2年の歳月を経て、改良機D810が発売されたわけですが、どのように改良されたのでしょうか。僕…

キヤノン、PIXUS PROシリーズ用にサードパーティー製用紙を認定

キヤノンは、サードパーティーの用紙製造・販売会社と協業し、インクジェットプリンター「PIXUS PRO」シリーズに適した専用紙の拡充を図る取り組みを8月4日より開始すると発表しました。これでPIXUS PROシリーズの「PRO-1」、「PRO-10」、「PRO-100」を使用…

AF-Sニッコール58mmF1.4GとAiノクトニッコール58mmF1.2S

2013年10月に発売された「AF-Sニッコール58mmF1.4G」は「ノクトニッコール58mmF1.2」の再来と伝えられています。ノクトニッコールは1977年に発売されたノクト(Noct、ラテン語の夜)の名前に示されるように夜間や夜景撮影に向いたレンズで、点光源が円形に写…

エルノスター10cmF2レンズをライカMで使う

ライカがデジタルで「ライカM(Typ240)」になった時にライブビュー撮影が可能となりました。一番の楽しみは距離計に連動しないレンズでも使用できるようになったことです。そこでマウントアダプターを介して、往年の一眼レフカメラの交換レンズを距離計連動…

キヤノンなど6社がパテント・トロール訴訟に対応

Asana、キヤノン、 Dropbox, Inc.、Google Inc.、Newegg, Inc.、SAP AG の6社は、“License on Transfer Network (LOTネットワーク)”を設立したことを7月10日に発表しました。“LOTネットワーク”とは、会員間の特許ライセンス契約を通して、パテント・トロール…

光学ローパスフィルターのありとなし

ここ数年、デジタルカメラの撮像素子の前に装着する「光学ローパスフィルターのなし」を特徴とするカメラが目につくようになりました。そこで、それらを特徴とするカメラで、実際ある条件で撮影したときモアレがどのように発生するかテストしたのです。ここ…

もう1枚。《金魚の世界》

生存証明のような、「マミヤスケッチ」と「エルノスター10cmF2」と「ズノー5cmF1.8」の機材写真ですが、皆さんの反応というか、期待の大きさにびっくりしました。 そこでもうひとつ、東京写真月間にちなみ新宿ゴールデン街「こどじ」合同展に出した1枚を披露…

時間が経つのは早いですね

時間が経つのは早いですね。5月の中旬の「東京写真月間」を前に、写真月間中の僕の写真の展示スケジュールなどを書きましたが、その後やはり多忙でブログの更新ができませんでした。とはいってもそのまま放置するのも、失礼なので、簡単に写真だけで、その一…

僕の「東京写真月間」

すっかりご無沙汰しました。決してサボっているわけではないのですが、なぜかこの半年ぐらい原稿が集中したのです。それもかなりのボリュームで、ということで、ネタ切れだろうとわざわざ古典的名玉を提供してくださったHさん、どうした体の具合が悪いのかと…

キヤノン インクジェットで襖絵を高精細複製

キヤノン株式会社は特定非営利活動法人 京都文化協会と共同で取り組んでいる「綴プロジェクト(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)」の第7期2作品目として、ミネアポリス美術館が所蔵する、江戸時代の画家 狩野山楽(かのうさんらく)筆とされる「四季…

サクラの花に誘われて

サクラの花に誘われて、散歩がてらに撮影に行ってきました。さてカメラは何を持っていこうかといつも思い悩むのですが、この時期はもっぱら、ライカMにマウントアダプターを取り付けて、これからは使うことはないだろうと、ただただあきらめの境地で持ってい…

工芸大・内藤明教授の最終講義は「ダブルガンマ」

長い間、公私共々お世話になってきた東京工芸大学の芸術学部長である写真学科・内藤明教授の最終講義が3月15日の午後から開かれました。テーマは『ダブルガンマ』です。ダブルガンマとは、写真を銀塩フィルム時代からセンシトメトリー的に学んだ方にとっては…

ライカ京都店へ行ってきました

今月は縁あって、京都へ2度出向きました。1回目は上京区にある天神様へ。2回目は祇園花見小路に新規開店した『ライカ京都店』のオープンを見に行ってきたのです。この間、約1週間なのですが、1回目は天神様の用事が早く終わり、地図を見ると歩いて行けそう…

「世界のライカ型カメラ」展

世の中にはさまざまなライカ類型機が存在します。そのライカ型カメラを集めた「世界のライカ型カメラ」展が日本カメラ博物館でスタートしました。 ライカ型カメラというとさまざまでして、外観・機能までそっくりなもの、その考えを受け継いだもの、一部を引…

フジフイルムX-T1を使ってみて

1月20日だったか、全国の新聞広告に富士フイルムが80周年記念としての全面広告をだしましたが、その記念新製品のトップに顔を出していたのがミラーレス一眼の「フジフイルムX-T1」です。そのデザインは一眼レフカメラそのものであり、話題性十分でありました…

コンタックスとツァイスレンズの描写

うれしいことがありました。3月1日に新宿ニコンサロンで開かれた東京工芸大学芸術学部写真学科の『RECOMEND 2014展』のオープニングパーティーの案内をもらい出向いたのです。レコメンド展とは写真学科の教員10人が、それぞれよいと思う1人の学生の卒業制作…

地方発「写真フリーマガジン」

最近、地方発の写真関係フリーマガジンを目にする機会があったので、簡単に紹介しましょう。まず下の写真を見てください。左は、"南信州発信の写真投稿専門フリーマガジン『フォトコミュニティー写真刊』"、右は、“鹿児島発「フィルムカメラ・クラシックカメ…

気になるお話、シグマとライカ

恒例の「CP+」が大雪のため、3日目土曜日の開催は中止になるという前例のないことになりました。ぼくが知る限り、カメラショーの時代から雪は降っても、中止にまで追い込まれたことはなかったと記憶しています。もっとも大雪だけでなく、東急東横線の追突脱…