写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

2016-01-01から1年間の記事一覧

ある写真業界紙が最終号を迎えて

暮れも押し迫ったころ、写真業界紙の月刊「AVレポート」の最終号が送られてきました。発行人は吉岡伸敏さん、編集スタッフは吉岡眞里子さん、つまりご夫婦で「AVレポート」を発行してきたのです。通巻347号というから約29年にわたって発行し続けてきたことに…

11月のパリを報告

11月のパリは、サロン・ド・ラ・フォト、パリフォト、フォトフィーバーなどが行われるなど、さながら写真月間です。そんなパリを訪れた報告をしました。興味ある方はぜひ日本カメラ財団ホームページ情報提供の欄をご覧ください。 サロン・ド・ラ・フォトは、…

It's a Sony展に寄せて(その2)  ソニー最古のレンズ発見

去る11月14日付でアップした「It's a Sony展に寄せて」の記事中で紹介したオートスライドに付いた〈TOTSUKO SONYLIT f=5in.〉レンズに関して、その後新しいことがわかりましたので追加報告します。 銀座ソニービルで行われているSony展を初日に取材したデジ…

It's a Sony展に寄せて(その1)

ソニーは、ソニービル建替前のカウントダウンイベントとして 「It's a Sony展」〜「銀座ソニーパーク」オープンに向け、歴代商品とともにソニービルの50年を振り返る〜を開催されてます。会期は、2016年11月12日(土)から2017年3月31日(金)までですが、全…

「フォトキナ2016」をレポート

前回「フォトキナ2016」の直前のブログアップからだいぶ時間が経ってしまいました。その間のケルンで9月20日から25日に開かれたフォトキナの報告をこの時期どうにか書き終えて、やっとアップできましたので、興味ある方はぜひ日本カメラ財団ホームページ情報…

築地・豊洲 1957-2009

連日マスコミをにぎわしている築地市場の豊洲移転問題ですが、「築地・豊洲 1957-2009」とタイムリーな写真展がJCIIフォトサロンで11月1日(火)〜11月27日(日)まで開かれています。下町写真家である秋山武雄さんが、52年にもわたり撮りためた黒白作品です…

キヤノンEOS M 5の登場

キヤノンから「いままでのミラーレスに満足しているか?」ということで、EVF 内蔵のミラーレスカメラ『EOS M5』が9月15日に発表されました。このカメラはEOS M シリーズで初となる「デュアルピクセル CMOS AF」の採用により素早く 追従性の高い AF を実現し…

「ペンタックスK-1」を使って

リコーイメージングから35mm判フルサイズの一眼レフカメラ「ペンタックスK-1」が発売されたのは2016年4月のことでした。これでフルサイズの一眼レフカメラを製造するメーカーはキヤノン、ニコン、ソニーに次いで4社目となりました。 そしてペンタックスK-1は…

「シグマsdクアトロ」を使って

シグマの独自イメージセンサーであるフォビオンを使ったレンズ交換式ミラーレス一眼「SIGMA sd Quattro」が発売されました。このカメラ、この時期一番注目度の高いカメラです。その注目する部分は、フォビオンセンサーのもつ独特な高画質にあるわけですが、…

カメラ博物館でカメラとレンズの特性を知ろう

日本カメラ博物館に解像力チャートとコリメーター、シャッター・EE試験機が配備され、ご自分のカメラやレンズを持参されれば、その性能の一端を測定することができるようになりました。解像力チャートは、JIS解像力チャートであり、日本カメラ財団の前身であ…

タムロンSP85mmF1.8を使って

タムロンがSPシリーズとして単焦点のSP35mmF1.8 Di VC USDとSP45mmF1.8 Di VC USDを2015年9月28日に、2016年2月にSP90mmF2.8 Di Macro 1:1 VC USD、2016年3月にSP85mmF1.8 Di VC USDを発売しています。これらのうちマクロを除く3本は、いずれも光学系が新設…

写真のもつ立体感“入江泰吉作品展「大和路郷愁」”より

追記:写真画質の専門家からご意見をいただきました。巻末までご覧ください。 いつもさまざまな写真家の作品を鑑賞していますが、先日JCIIフォトサロンで“入江泰吉作品展「大和路郷愁」”を見ていてびっくりしたことが起きました。それというのも、会期最初に…

サムスンのフラッグシップ機 NX1を使ってみました

韓国サムスンのAPS-C判ミラーレス一眼、「SAMSUNG NX1」を使う機会に恵まれましたので使用感を報告します。このカメラが発表されたのは2014年ドイツ・ケルンで開かれた写真映像見本市のフォトキナです。APS-C判2,820万画素裏面照射タイプのCMOS撮像素子を世界…

「ホースマン博物館」オープン

株式会社ケンコープロフェショナルイメージングは、7月7日、ケンコー・トキナー本社中野ビル2階に過去のホースマンカメラ、アクセサリー、大中判カメラの歴史、HORSEMANの歴史などを展示した「ホースマン博物館(英名:HORSEMAN MUSEUM)」をオープンしまし…

ヘリアー ハイパーワイド10mmF5.6アスフェリカル

コシナはこの5月に、現在市場にある35mmライカ判用では最も焦点距離が短い「ヘリアーのハイパーワイド10mmF5.6」を発売しました。超広角で画角130°というのは、実は僕にとってはまったくの未体験ゾーンで、ファインダーをのぞいて見るまではどのように写るか…

「フラッグシップカメラあれこれ」講演会

ありがとうございました。6月11日当日は増席しましたが定員を上回る約120人もの方に来ていただきました。わざわざ地方からの方も何人かおいでになり、北海道札幌からいらっしゃった方もいました。これからも皆様のご期待に応えられるように頑張ります。感謝…

自撮り棒とカメラ用の潜望鏡(改)

縁あって“カメラタイムズ”という写真業界紙に隔週「業界写真散歩」というコラムをここ1年程前から書いています。あるとき読者から最近流行の「自撮り棒の起源について知っていたら教えて欲しい」という連絡が入りました。そこで返答をかねて、自撮り棒に関す…

ノンライツRF友の会写真展に参加します

僕が懇意にしている写真愛好団体である“ノンライツRF友の会”の写真展「吾唯知足」が、日本カメラ博物館のCLUB25で5月3日(火)〜8日(日)まで開かれます。今回で10回目の写真展開催ですが、昨夏のソニーイメージングギャラリー銀座での展示に引き続き、ゲス…

ニコン大井製作所101号館

このたび、ニコン大井製作所の、最も古い建物である101号館が解体されるというので、その前に見学させてくれるということから、3月の上旬に見に行ってきました。この101号館は、1933(昭和8)年に竣工されたというから、いまから83年も前のことになります。…

ちょっと気になる中国レンズ

2月にパシフィコ横浜で開催されたカメラと映像の祭典「CP+2016」では、新ポラロイドの上陸、ドローン、ロモグラフィーなど話題の海外写真企業が出展しました。そんな中で、専門筋の人たちに注目されたのが、中国レンズメーカーの参加と品ぞろえです。限られ…

くつがえるカメラ技術の常識 「CP+2016を終えて」

パシフィコ横浜で開かれた「CP+2016」も無事終了しました。今年は例年になく各社からCP+のタイミングに合わせた新製品の発表が相次ぎ、少なからず関係者でもある僕も、それぞれの技術発展を見ていると新しい動きが見えてきて久しぶりに楽しいカメラ月間でし…

まだまだカメラのイメージセンサーは進歩する!

キヤノンから「EOS 5Ds」と「EOS 5DsR」が発売され、5,060万画素で常用感度ISO100〜6400、拡張感度ISO50〜12800に驚いていたら、ソニーから「α7R MarkII」が発売され、裏面照射式の4,240万画素、常用感度でISO100〜25600、拡張感度でISO50〜102400とその高感…

CES2016からの報告

ここ数年、正月も明けないうちにアメリカ・ラスベガスで開かれるCES(Consumer Electronics Show) に行くのがすっかり恒例となりました。ラスベガスというと、皆さんカジノを思い浮かべて当然なのですが、僕は仕事で行くために、ギャンブルとはまったく無縁の…

2016 謹賀新年