写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

世界でカメラを生産した国は何カ国

世界でカメラを生産した国は40カ国ほどあるようです。それぞれのカメラが生産された国へ、その国のカメラを持ってゆかりの地を撮影した作品とカメラ解説をした、月刊「写真工業」で2006年1月号から2007年12月号まで24ヵ月にわたり連載された竹内久彌さんによる巻頭記事「カメラ故郷に帰る」が、その後竹内さんがさらに撮影を重ね、現在は全日本クラシックカメラクラブ(AJCC)の会報で“新・カメラ故郷へ帰”るとして連載が引き継がれています。月刊誌連載では24カ国、24台のカメラでしたが、その後2カ国、2台を追加して写真工業出版社から柴田三雄さん、竹内敏信さんとの共著で「クラシックカメラの旅」として発刊されました。また、この間「カメラ故郷に帰る」写真展も各地で開かれました。1)アイデムフォトギャラリー「シリウス」(2008年7月10日〜16日)、2)京都ギャラリー(2008年7月25日〜8月8日)、3)ミュゼふくおかカメラ館(2009年6月13日〜10月12日)、4)愛和病院・川越市(2009年11月11日〜11月17日) 。また、2)と3)の間に、日本カメラ博物館での「世界のカメラ探訪」展(2009年1月27日〜5月17日)に協力して「カメラ故郷に帰る」展に展示された写真とカメラの一部が提供されました。とくに富山県高岡市「ミュゼふくおかカメラ館」でのカメラと合わせた写真展示は人気を呼び、開館10年以来初の展示期間中動員数は8,000人を超えたと報告されています。「クラシックカメラの旅」発刊以降に追加されたカメラ(国)は、ミノックス(リガ)、ホテックス(デンマーク)、ヘラ(スウェーデン)、アルパ(スイス)、今後撮影を予定しているのがAOI(タイ、1月10日撮影に出発)、メカフレックス(モナコ)、アルテックス(旧ユーゴスラビア)、レニングラード(ロシア)、インド(カメラ考慮中)などだそうです。
■左から、ミュゼふくおかカメラ館の展示、オイミゲッタ(生産国:オーストリア、オイミッヒ社製、1951 〜 1955 年製造、120フィルム、66判)、オイミゲッタによる作品(カールマルクス・ホフ、撮影:竹内久彌)

柳沢保正さんのブログによる「新・平成写真師心得帳」AJCC会報による竹内久彌さんの「新・カメラ故郷へ帰る」と、「写真工業」時代の連載記事がいまも引き継がれているのは喜ばしい限りです。