写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

画質にこだわる

銀座のリコー・リングキューブでSNAPS 写真展が始まりました。僕も1/120の1人として作品を提出していますが、すでに見に行った何人かの方から感想をいただいています。大半の方は、1)良かったよ(お世辞でもうれしいです)、2)目立ったよ、3)インパクトあったよ、などです。なかには「これは以前に撮ったのではないのか」とおっしゃった大写真家先生もいらっしゃったようですが、デジタルってフィルムと違いexif情報があるから、撮影日時、カメラ名、焦点距離、露出状況まですべて隠れたデータに記録されているわけです。もちろん、改ざんも可能でしょうが、考えること自体ばかばかしく、意味のないことです。そのなかで1人だけ、業界紙のKさんの言葉は適切でした。『あなたのいままでの、そして現在の仕事柄、あのようにカメラの性能を十分に活かして画質にこだわり撮るのは当然ですよね』。お見事、ズバリそうなのです。GXRの1200万画素APS-CCMOS撮像素子、50mm相当画角マクロレンズで何をどう撮るか。そこで、青空の下、機銃掃射を受けた戦争遺物である建物に西日があたる時間をねらいましたが、それだけでは面白くないので、周りの子供が撮影を意識しなくなった頃合いを見計らって、三脚にカメラを据え5秒おき10コマ撮りのセルフタイマーモードでのセルフポートレイト撮影となりました。何か、写真がないとわかりにくいですが、本当は会場まで見に来ていただければうれしいのです。地方の方には銀座までわざわざ見に来るのは難しいですね。というわけで、最小限の画像を見ていただきましょう。本当は全紙(A2)ぐらいに伸ばしてみたら、質感、性能と写した意図が良くわかります。写真展の最終日は1月31日。写真にタイトルは記していませんが“現在・過去・未来”です。
◇付記◇写真展終了につき、改めて最大サイズで掲載しました。