12月4日は社団法人日本広告写真協会の創立50年(社団化20周年)記念式典並びに祝賀会がグランドプリンスホテル赤坂で開かれました。これを記念して「APAのあゆみ」という50年を記念した冊子が刊行されましたが、縁あってそのなかの“写真機材史”という章を担当させていただきました。内容は、カメラを中心とした50年分の写真機材の紹介ですが、単にカメラ名の羅列にならないようにと、フィルム技術の流れ、電子カメラの芽生えなど、大きく写真技術の流れがわかるように書いたつもりです。
1959(昭和34)年というと、1万円札、東京タワーの登場、カメラではいまに引き続く一眼レフ「ニコンF」、「キヤノンフレックス」が発売された年でもありました。そのときから、2009年までの50年分の写真技術をギュッと12ページにまとめてしまうわけですから、見えてくる部分というか、残る部分はわずかで、いまさらながら「50年間の写真技術進歩って何だったのだろう」と改めて考えさせられるテーマでした。
というわけで、このところ写真業界は50年を記念した、イベントやキャンペーンも何かと多いわけですが、2010年3月11日〜14日にはパシフィコ横浜で「CP+」が日本カメラショー開催から50年として「カメラ映像機器工業会」(CIPA)主催で開かれます。
この日本カメラショーがスタートしたのは1960年でした。第1回目の「'60カメラ綜合カタログ」から日本写真機工業会加盟社をあたってみますと、アイレス写真機製作所、旭光学工業、アルコ写真工業、市塚光学工業、瓜生精機、エルモ社、オリンパス光学工業、岡谷光学機械、カコ製作所、キヤノンカメラ、栗林写真工業、小西六写真工業、コパル光機製作所、小林精器製作所、興服産業、興和光機製作所、三栄産業、三協光機、サン光機、三協精機製作所、シチズン時計、ズノー光学工業、成光電機工業、世田谷光機、大成光機、タロン、千代田光学精工、寺岡精工所、東京光学機械、日本光学工業、日本光電、ニッカカメラ、服部時計店、ビューティカメラ、富士写真フイルム、富士写真光機、藤田光学工業、ブロニカカメラ、マミヤ光機、ミニカム研究所、ミランダカメラ、ヤシカ、大和光機工業、理研光学工業などが名を連ねています。その後社名変更や、いまとなっては消えてしまったメーカーもあるわけです。2009年から2010年は写真業界の節目を感じざるを得ません。