写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

ペンタックスK-3 IIのリアル・レゾリューション・システム

 ペンタックスの一眼レフに新型「K-3 II」が加わりました。ペンタックスの一眼レフは撮像素子を微動させて、手ブレ補正効果や光学ローパスフィルター効果をもたせたりしてきましたが、同じ技術をさらに発展させて、リアル・レゾリューション・システムと呼ぶ画質を向上させる新技術を搭載したのです。撮像板を1画素ずつ動かし、4枚の画像を連続で撮影し、2400万画素×RGBの色情報から1枚の超高精細画像を生成するというのです。
 ペンタックスではこの技術を“リアル・レゾリューション・システム”と、名付けたのです。その原理を図に示しましたが、フィルターと撮像素子はオンチップなので、1つの座標に対してRGBGの情報を4回露光し、後から本来の番地データごとに色情報を合成します。この結果、撮影後の画像データは解像力と色再現性が向上し、静止物の撮影時に高精細な画像データが得られるのです。さらに理論的にはモアレや偽色も発生しなく、撮影時には電子シャッターを採用してカメラブレを抑えているというのです。
 さっそく、そのリアル・レゾリューション・システムの効果を試してみるために、今回は、いつもの英国大使館正面玄関での撮影に加え、“リアル・レゾリューション・システム”の性能を十分に引き出すためにテーブルトップスタジオで静物写真の撮影を加えてみました。結果は、ねらい目通り、ズバリ効果を確認することができました。詳しくは、いつもの通り京都MJのサーバーに「第三十一回、ペンタックスK-3 IIのリアル・レゾリューション・システム」としてアップしてありますのでぜひご覧ください。こちらでは、撮影時のオリジナルデータのままですので、画素等倍まで拡大してご覧いただくことができます。

≪写真用蛍光灯照明によるデスクトップスタジオで撮影しました。本の活字で深度やシャープさを見るのですが、今回はコダック35RFカメラの上に置いたマイクロフィルム用チャートが機能してくれて、リアル・レゾリューション・システムの成果が大変わかりやすい結果となりました。≫