シグマのdpクアトロシリーズに“dp3”が3月に発売されました。このdpクアトロシリーズはフルサイズよりAPS-Cと小面積でありながら、フルサイズの画素数より少なくても、高解像な写真が得られる特異なカメラなのです。従来、デジタルカメラの画質は、撮像素子の面積と画素数に大きく依存することは知られてきましたが、その常識が通用しないカメラなのです。
dpクアトロシリーズは、当初発表時には、35mm判28mm相当画角のdp1クアトロ、45mm相当画角のdp2クアトロ、75mm相当画角のdp3クアトロの3機種だったのですが、去る2月の「CP+2015」直前の発表では、さらに21mm相当のdp0クアトロ、dp3クアトロに取り付けると90mm相当になるという専用の1.2倍のフロントコンバージョンレンズが追加発表されました。そしてこのdpクアトロシリーズは、シグマ山木和人社長自らが変態カメラと語ったことは知る人ぞ知る逸話で、CP+2015会場でさらに変態カメラ度が増したと指摘されたことを、自社ブースのトークショーで楽しそうに話されていました。その変態ぶりですが、何をもって変態と呼んだのでしょうか。さっそく、dp3クアトロと専用1.2倍のフロントコンバージョンレンズの使用結果をレポートしましたのでご覧ください。
≪ 左)dp3クアトロに専用フードと専用エクステンションフードを組み合わせた状態です。右)dp3クアトロカメラ本体に専用1.2×フロントコンバージョンレンズ装着した状態です≫
≪dp3クアトロカメラ本体本体のみ75mm相当で撮影。いつもの英国大使館正面玄関。このVGA画像ではわかりませんが、建物上部のエンブレムは画素等倍まで拡大して見ると、実に精緻な工芸品的な仕上げがなされていることがわかります≫
≪ソテツの雌花にピントを合わせ、背景がボケる距離での撮影です。このカットで驚くのは、ソテツの雌花の写った部分の分解能の高さです。≫
≪会津喜多方で見つけた1本サクラです。背景に広がる雪を抱いた会津の山々、まさに日本の原風景ともいえる光景です。Made in Aizuとはシグマ製品のキャッチフレーズ。この会津はシグマdp3クアトロの故郷、まさに“カメラ故郷に帰る”でした≫
多くの作例とともに画像データを間引かずにそのままのせた詳細レポートは、いつものように京都MJの「ライカに始まりライカに終わる」の項にアップしてあります。