写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

業界写真クラブ写真展

 「業界写真クラブ」というとなにやら怪しげな写真団体を想像されるかも知れませんが、正確には“写真業界人写真クラブ”というのが正しいかも知れません。写真大好きな、写真業界人たちが集って「あいうえお」順の地名をたどりながら東京の街を撮影していく集いです。創立当初は何かっこいい名前を付けようという動きも一部にありましたが、ギョーカイというフレーズがなんともいえずによく、ズバリそのものを表しているから、そのままでいきましょうとなり、今日に至っています。業界写真クラブのスタートは2002年夏、プロ写真家を講師に招き「あ・い・う・え・お……」と順にその頭文字の地域をテーマに“あ=浅草”を皮切りに撮影会・講評会を開き、2006年には第1回写真展「あいうえお東京−あいうえお・かきくけこ編」を開いています。そして、今回は第2回写真展「あいうえお東京−さしすせそ・たちつてと編」を開くことになったわけです。場所は、新宿のアイデムフォトギャラリー「シリウス」、10月6日(木)から12日(水)までです。

 さて、そのDMの拡大写真を載せましたが、参加業界メンバーは、秋山薫、伊勢博美、板見浩史、市川泰憲、伊藤充、井口芳夫、大歳 拡、勝木繁夫、加藤俊樹、神原武昌、菊地 薫、木南京子、金城正道、桑山輝明、倉富二裕美、小林 貴、小山伸也、斉田健太郎佐藤隆彦、下河邊元春、鈴木理香子、関根康弘、千代田路子、野村佳世、平林達也、本田努、丸橋ユキ、山野泰照、吉澤隆史(敬称略)とさまざまです。カメラ、交換レンズ、フィルムメーカー他、雑誌社、業界紙はいうにおよばず、プリンターメーカー、半導体設計など、さまざまな業界人が参加しています。すでに構想から10年近く経っていますが、50音をすべて終了するにはあと十年はかかる"20年プロジェクト"です。この間、撮影は銀塩フィルムからデジタルへと大きく変化し、写真分野から撤退した企業のメンバーもいたりと歴史を感じさせる会です。30人の参加メンバー、それぞれの所属というか、職種がわかる方がいたら、あなたは素晴らしい業界通、メンバー資格がありそうです。
 「業界写真クラブ」写真展ぜひ見に来てください。ちなみにサ行・タ行の撮影地は、「さ」三軒茶屋、「し」新宿、「す」巣鴨、「せ」洗足池、「そ」雑司ヶ谷、「た」代官山、「ち」中央区、「つ」鶴見、「て」天王洲、「と」東京タワー、となります。僕は、“さ・す・そ”で各1枚ずつ出品しています。今回の撮影会と講評会を指導をいただいた写真家は、飯田鉄、中谷吉隆、大山謙一郎、大西みつぐ、徳光ゆかり、ハービー・山口、吉野 信、熊切圭介、広田尚敬、有元伸也の各先生方です。