写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

カメラメーカーOBの写真活動

 このブログはどなたが読んでいるかわかりません。それが書く側にとってのおもしろさでもあるわけですが、最近、2社のカメラメーカーOBの方から連絡をいただきました。
 ひとつはNPO法人「ゆい思い出工房」]の青木豊さんです。この会の主旨は肖像画で、写真であったり、絵であったり、写真を基にしたCG画であったりとさまざまですが、家族の肖像画を作ることを手伝い、思い出や絆を深めてもらい、さらにその制作者であるアーティストを支援していこうというのです。設立はいまから3年ほど前の2008年ごろだったと思いますが、この時期タイムリーなフレーズで「絆100展」というアート展を“四谷ひろば・ランプ坂ギャラリー”で開きました。本来は3月18日からだったわけですが、震災の影響による交通の便、不測の事態などを考慮して5月10日から15日に延期しての開催となりました。この会は、事務局長の青木さんと旧知であったことから設立パーティー、今回のイベントのオープニングパーティにも招かれていったのですが、青木さんもそうですが、どうもメンバーは旧ヤシカのOBがほとんどのようです。もちろん旧ヤシカですから京セラでもあるわけですが、そこに集う方々を拝見するとどう見ても主体は“ヤシカOB”なのです。もちろん主旨に賛同すれば一般の人も入会は可能(事務局長は日本写真機工業会で要職を務めた方だそうです)ですが、オープニングパーティーには80歳を過ぎたほどの日本のカメラ産業を牽引されてこられてきた方々も多数集い、思い出話に話を咲かせていました。そして単なる集いでなく、組織をNPO法人にして、創作活動を通じて昔の仲間が集うというのもなかなかのアイディアです。なによりも、ランプ坂ギャラリーにはたくさんの肖像画作品がエネルギッシュに所狭しと展示されていました。
 もうひとつは5月26日から6月1日まで四谷のポートレイトギャラリーで開かれる“『キヤノンOBフォトメイト』第三回写真展・・・みせられて・・・”という写真展です。こちらはタイトルを読んでおわかりのように、単純明快。キヤノンOBの41人の方々が参加しています。今回で3回目ということですが、いままでは毎回ご案内をいただきながら気づいたら終了というわけでしたが、そろそろ今回は顔出したらどうだという、鋭い指摘もあり、早速見に行こうと思いましたがなかなかこの時期はタイミングが合いません。皆さん腕前はなかなか、さすがカメラメーカーのOBであるわけですが、なによりも仕事としてでなく、定年後の趣味として写真を撮影し、皆で展示会をもつというのが素晴らしいと思う次第です。