写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

ニコンZシリーズはこれで最強となった

 ミラーレス一眼の発表が各社一巡し、それぞれの社の交換レンズシステム化が構築されつつあります。2019年のCP+で発表されていた、ニコンZマウントボディにソニーFEマウントを変換装着するマウントアダプターは早い時期に発売されましたが、ニコンZマウントボディにキヤノンEFマウントを取り付けられるアダプターは、約1年遅れで複数のブランドがこの時期までに発売されるようになりました。今回はこのうち焦点工房から発売された『fringer FR-NZ1』を使って、身近にあるキヤノンEFレンズをニコンZ7に取り付けてさまざまな場面で撮影した結果をレポートしましょう。

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≪今回ニコンZ7に取り付けたキヤノンEFレンズ5本≫ 左から、EF28-135mmF3.5-5.6 IS、EF70-200mmF2.8 L IS USM、EF28mmF2.8、EF16-35mmF2.8L、EF24-70mmF2.8L USM。いずれも最新レンズではありませんが、このうちEF28mmF2.8はEOSシステムが発売された当時の1987年の発売ですから33年も前のレンズです。この5本のうちEF28mmF2.8だけはモーター式で超音波モーターUSMではありません。いずれも5本の交換レンズはすべてAFがごくごく当たり前のように作動しますので、つまらないぐらいです。

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ニコンZ7にfringer FR-NZ1を介してキヤノンEF28mmF2.8を装着、ニコンZ7にTECHARTTZE-01を介してZeissバリオテッサーFE16-35mmF4 ZA OSSを装着。見た目はどちらもフィットしている感じです。ニコンZ7にソニーFEレンズを取り付けたレポートはこちらを参照ください。≫

■レンズを変えてランダムな撮影

 単にキヤノンのレンズがニコンZボディで動いた、というだけではおもしろくないので、あちらこちらでのランダムな撮影結果を紹介しましょう。撮影は、すべてプログラムAE、ISO-AUTO、露出補正なし、JPEG撮影で行っています。これは、私のカメラチェック法ですが、カメラがどれだけそれぞれに対応しているかを見るためですが、AFだけはどこにピントを合わせるかということでかなり自分の意思を盛り込んでます。ただ、今回作例には示しませんでしたが、瞳AFにも連動したことを最初に記しておきます。

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≪EF28-135mmF3.5-5.6 IS:焦点距離135mm≫F8・1/1000秒、ISO100。羽田→関空間の機上から狙いました。晴天で明るいということもありますが、まったく問題ない写りです。このレンズも発売は1996年ということで、フィルムカメラ時代のEOS-1Nボディで使うために購入したものですが、24年前のレンズとなります。

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≪EF28-135mmF3.5-5.6 IS:焦点距離135mm≫F5.6・1/125秒、ISO 25600。洞窟内で波が押し寄せ、飛沫が上がる瞬間をとらえました。ISO 25600という数字がオートで出てくるのも最新デジタルカメラならではです。拡大してみると、画素等倍辺りでは、絞り開放で、超高感度であるためにノイズ感があり、さすがシャープさには欠けますが、波の飛沫の感じも写真のクオリティーとしては十分成立しています。

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≪EF28-135mmF3.5-5.6 IS:焦点距離75mm≫F5・1/400秒、ISO100。海岸淵に置かれた石像の手の上に松かさがありました。松かさにピントを合わせぎりぎりにズーミングしましたら、明るかったのでISO100の感度で、焦点距離75mmで絞り開放のF5となりました。拡大してみると松かさの前後ぎりぎりまでピントの合う焦点深度でしたが、石像の前後が適度にぼけて柔らかさをもって描出されました。

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≪EF28-135mmF3.5-5.6 IS:焦点距離135mm≫F5.6・1/160秒、ISO 8000。古いカナダ製の蓄音機。画面右端のレコード針にピントを合わせてあります。やはり絞り開放で撮影されていますが、ピントの合ったところ以外のボケ具合も自然であり、画質的に不満はありません。このような暗い室内で撮影してみるとわかるのですが、最低シャッター速度が、「1/焦点距離」よりわずかに速めにシャッターが切れているのです。つまり、焦点距離135mmだから、1/135秒以上の高速1/160秒で切れています。プログラムAE、さらに昨今のデジタルカメラならではのISO8000の露出成果です。

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≪EF28-135mmF3.5-5.6 IS:焦点距離65mm≫F5・1/125秒、ISO100。赤ちゃんのこぶし大のイチゴが売られてましたので何も考えずにパチリと1枚。もちろん撮影後に購入しましたが甘くておいしかったです。拡大してみるとイチゴ表面の黒いタネの1粒ずつ、緑のヘタの繊毛も描出され十分な解像です。

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≪EF70-200mmF2.8 L IS USM、200mm(300mm相当)≫F3.5・1/800秒、ISO100。こちらも1995年発売のものです。撮影はDX(APS-C)モードですから、焦点距離200mmですが300mm相当の画角となります。この写真水中のカモをよく見ると、小さな魚をくわえているのがわかります。暗い所でプログラムAEでだと、フルサイズとAPS-C判を切り替えると、やはり焦点距離が長くなるとみなせるAPS-C判では、シャッター速度はそれなりに速くなるのがわかります。

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≪EF70-200mmF2.8 L IS USM、135mm≫F5.6・1/500秒、ISO100。同じレンズですがこちらはフルのFXモードで撮影しています。ニコンZ7は、フルサイズのFXに加え、APS-CのDX、5:4、1:1、16:9の撮像範囲の画面変更が可能で、これらはメニュー画面で設定することになります。

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≪EF28mmF2.8≫F10・1/400秒、ISO100。カモのいる池の脇に生えている枯れたカヤを狙いましたが、F10と絞られたこともありますが、拡大してみても十分な画質です。今回撮影した中では好きなカットです。

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≪EF28mmF2.8≫F8・1/250秒、ISO100。カヤが中距離なのに対し、こちらは近距離の切り株に芽吹いた光沢ある葉です。こちらのカットも申し分ない描写です。

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≪EF28mmF2.8≫F8・1/250秒、ISO100。こちらは遠距離の風景ですが、まだ芽吹きの前ですから、元画像を拡大してみると木々の枝先から実用上は問題ないまずまずの解像特性であることがわかります。

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≪EF16-35mmF2.8L:焦点距離16mm≫F8・1/250秒、ISO100。今回使用した中では最も広角な焦点距離16mmで撮影しました。このシーンでわかることは、解像・発色などは十分なのですが、Z7側の“自動ゆがみ補正”はONにしてありますが、広角ズーム特有なワイド端ではたる型の歪曲がでてしまうことです。これは当たり前のことで、ニコンのカメラが他社のレンズの補正具合を組み込むわけないし組み込めるわけもないのです。この歪曲、気になるシーンもならない場面もあるし、気になる人も、ならない人もいるわけで、どうしても気になるならばレタッチソフトで簡単に手直しできるわけです。このシーンの青空は個人的にはニコン的な発色、つまりボディ由来の発色傾向だと思うのです。

■使ってみたら

 ニコンZマウントボディにソニーFEマウントを変換できる「TECHARTTZE-01」の時も、今回のニコンZマウントボディにキヤノンEFマウントを取り付けられる「fringer FR-NZ1」の時も感じたのは、どちらも存在を感じさせないほどに普通に使えたことです。もちろんレンズのAF作動も今回使ったレンズの範囲でしかないのですが、レンズメーカーのキヤノンマウントレンズではどうだろうかなどの問題はありますが、これはボディが新しくなれば、それなりの変化が伴うのは当然のことです。

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 このような変化に対してfringer社はファームアップで応じるというのです。実際、今回の使用中にファームアップが発表されたので早速やってみました。fringer FR-NZ1の下部には取り外し可能な三脚座とUSBマイクロBタイプの端子があるのですが、このUSB端子を使って簡単にファームアップすることができました。その操作は、FR-NZ1をボディに装着し(レンズは取り付けなくてもOK)、USB端子を使ってパソコンに接続し、カメラの電源をONにするとfringerのホルダーができるので、あらかじめfringerのサイトからダウンロードしておいた.binファイルをホルダー内に入れるだけで完了するのです。ファームアップは、1.00から1.10となりましたが、シリアルナンバー、バージョンとも含めて管理されているようですが、今回はキヤノン、シグマ、タムロン、ツァイスの非対応であったものが対応するようになったということですから、私のレベルでは支障はなかった範囲だとなります。

 今回は、33年も前のEF28mmF2.8レンズがまったく問題なく、ニコンのZ7で動作したのですから、キヤノンのEOSシステムがすごいのか、fringer FR-NZ1がすごいのか、それともニコンZ7がすごいのかとなりますが、いずれにしても、こういうことが可能になるのがミラーレス一眼のもう1つの隠れた特徴となるのでしょう。もちろんマウント口径55mm、フランジバック16mmという、ある意味フルサイズミラーレス機の極限を目指したZマウントならではのものであることは言うまでもありません。TECHARTTZE-01のレポートの時には、ツァイスのレンズがニコンZシリーズで使えるとしましたが、今回のfringer FE-NZ1では、キヤノンのEFレンズがニコンZで使えるのです。それぞれレンズの描写特性は各社各様ですが、高性能化した中においてどれだけ特徴ある描写ができるか微妙なところです。知人の舞踏写真家氏は、キヤノンEFレンズでマウントアダプターを介してニコンZ6で使っているのです。理由はレンズが軽いからだそうです。さらにうがった見方をするならば、マウントアダプターをボディ側に残してソニーキヤノンのレンズ使えば、レンズ交換が生理的に楽になるとか、いろいろなことが考えられます。いずれにしてもミラーレス最強のニコンZマウントならではのことであることは間違いありまりません。 (^^)/

CP+2020パネルディスカッションで俎上に上げたかった事

 2月27日から3月1日まで開催予定であったCP+2020は、新型コロナウイルスの懸念により中止となりましたが、そのマイナスの波及効果は計り知れないものがあります。とはいっても私自身で完結できるものは何とかした方が良いだろうということから、このブログを使って『CP+2020パネルディスカッションで僕が俎上にのせたかった事』というテーマで自分なりに2020年パネルディスカッションの想定問答を行うことにしました。なぜそんなことをやるのかということですが、毎年3月のパネルディスカッションを区切りとしてカメラ技術の進歩を個人的に見てきましたが、2020年を休むと技術進歩の激しいカメラやレンズにおいて、その進歩状況をしっかりと書き留めておかないと、前後関係がわからなくなってしまうということが考えられたからです。以下にCP+2020のWebサイトに掲載された告知ページをそのまま拝借しました。

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  ご覧のようなメーカーの方々とのディスカッションをモデレーターとして機能するのが私の役割です。パネルディスカッションは、今回で11回目ですが時期に応じて話題を変えていくことにしています。また、その時の話題をアップデートにとらえて最新の話題をテーマにすることが、聞き手の方々に満足いただけるのではないかと考え、前日までのプレス発表の製品、さらには当日午前中見つけた展示品までを含めて話題にあげるようにしています。少なくともこの会場に来られている方は、最新の製品技術に興味を持たれているはずで、過去の事、さらには一般論では満足しないでしょう、というのが私の考えでした。今回は、それぞれのパネリストの方々のご専門を事前に調べてみますと、9人の参加者のうち、レンズメーカーを含めると7人の方々がレンズ関係の技術者なのです。これはまったくの偶然でしょうが、私としては少しレンズ関係に重点をおいて進行するのもよいのかなということになりました。

  とはいっても、2020年はテーマを「ミラーレスがもたらしたもの」としましたので、カメラそのものをまず見てみることにしますと、今年度はミラーレス一眼も、一眼レフもかなりの数が発表・発売されているのです。そこで簡単にグループ分けしたときの今年のカメラやレンズをピックアップして質疑応答的進行します。さらにここ数年は、最初に各社エンジニアさんたちのお顔とご自身で撮られた作品を前面スクリーンに映し出し、ご自身のご専門と撮影意図などをお話しいただいた後に本題に入るのです。

■フルサイズミラーレス一眼に関して

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≪CP+2020の時期までに発表・発売されたフルサイズミラーレス一眼は5機種≫

 今回初のフルサイズ、しかもベイヤーセンサーのミラーレス一眼「シグマfp」を市場投入したシグマに聞きたかったこと。1)かなり好評にfpは市場に受け入れられていると思いますが、スチルとシネ用カメラとしてはfpはどのくらいの割合で受け入れられていますか? 私は自分の周りを見ると圧倒的にスチルユースが多いとみていますが、いかがでしょうか。2)2月8日の「fpフェス2020春」において、フォビオンセンサーのフルサイズ判はゼロから仕切り直しだと山木社長は発表されましたが、これはセンサーの製造にかかわるとのことですが、私はレンズ、画像処理エンジン等全体にも難しさがあるのではと考えてます。もしセンサーだけだとするならば、現在までに発売されているフォビオンのAPS-CAPS-Hセンサーを使って、ライカCLのようなライカLマウントを使ったAPS判のミラーレスボディがあってもよいと思いますし、APSのフォビオンセンサーはそれでもある部分ではベイヤー方式のフルサイズ以上の潜在的パワーを秘めているとも思うのです。

 すでに第4世代にまでミラーレスフルサイズ一眼を進歩させてきた、ソニーに聞きたかったことソニーα7RⅣでは、6100万画素という高画素ながらISO32000までノイズを最小限に抑えたとしていますが、α7のラインナップを見ると、α7sⅢ・α7Ⅱ・α7RⅣ、α9Ⅱとあるわけですが、電気的な処理能力が上がってくると、画素数が少ないと高感度が得られやすいというような、バランス関係が崩れてくるのではないかと思うけど、いかがでしょうか。

 詳細と発売日は明確にはされませんでしたが、キヤノンはフルサイズ一眼ではEOS R(3,030万画素)、EOS RP(2,620万画素)と発売してきたのに加えEOS R5を発表しました。そこでキヤノンに聞きたかったことはEOS R5では撮像方式と画素数が公開されていませんが、従来の画素数に対する考え方に加え、高画素化を求めるのだけではなく、裏面照射方式のような新しいセンサーをも搭載してくるのではとも考えられますが、いかがでしょう。

 パナソニックに聞きたかったのはルミックスS1Hには放熱ファンを搭載していますが、これはシネ専用機ならではの機構でしょうか。また、先行のルミックスS1Rを使い思ったことは、USB端子より充電でき、特にUSBタイプA→タイプCでよいのは助かりました。S1Hでは、USBタイプC→タイプCとなりましたが、これはどういう考えなのでしょうか。記録メディアはS1RではSDとXQDカードのダブルスロットでしたが、S1HではSDカードのダブルスロットとなりました。シネ用を考えXQDカードだと思いましたが、このあたりのお考えをお聞かせください。

 実際は、ここにあげた話題を起点に各社に話を振りアドリブ的に展開しますが、あえて答えづらいことを聞くのがこのパネルディスカッションの妙味でありまして、お客さんに喜ばれることになりますが、ここではこれまでになります。

APS-C判ミラーレス一眼に関して

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≪CP+2020の時期までに発表・発売されたAPS-C判のミラーレス機は8機種≫

 8機種も登場したAPS-C判ミラーレス機はフルサイズより激戦区となりました。2010年にNEX3とNEX5を発売して以来10年の実績のあるソニー、2019年に参入のニコンまでと多彩です。そこには、フルサイズと併売するソニーキヤノンニコンAPS-C判に加え中判用大型センサーを使ったシステムを展開する富士フイルムとあるわけです。それぞれの最新機種を把握するために仕様を表に整理してみました。

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 APS-Cミラーレス機を比較して見えてきたのは、手振れ補正に対する対処の仕方で、フルサイズとAPS-C機を併売しているメーカーでは、交換レンズがフルサイズ用レンズとの併用、マウントアダプター使用でフルサイズとの併用ができるなどさまざまですが、各社で一番異なるのは手振れ補正に対する解決法の違いです。フィルムカメラの時代には交換レンズ側、デジタルになるとボディ内補正、さらに最近では、レンズとカメラ側の補正の併用、ボディ側で検知して交換レンズに反映させるなどとさまざまです。実際は、実用的な撮像感度のアップなどもあるわけで、そのあたりを各社聞いてみたかったです。そしてデジタルならではの最大の特徴は、フィルム時代と異なり一般的なユーザーが使用する範囲では画素数がある程度満たされていれば、大きく画質には影響ないということです。そのあたりで、各社に聞いてみたかったのです。

■マイクロ4/3と中判に関して

f:id:ilovephoto:20200304165535j:plainマイクロ4/3 ミラーレス機の最初は2008年のDMC-G1でした。以来各社がミラーレス分野に参入しましたが、小型コンパクトなオリンパスペンEPL10スタイルと、OM-DE-M5 Mak III、ルミックスDC-G99に見るように、従来からのハードな印象を受ける一眼レフスタイルに分かれますが、これらのカメラデザインというのはパナソニックオリンパスにとって、いまやハウスデザインとして到達したと見えますが、そのあたりについて聞いてみたかったです。

中判 もともとフィルム由来の呼び方で、かつてハッセルブラッドペンタックスやマミヤがブローニーフィルムを使った中判カメラを出ていた流れで、そのボディに43.8X32.8mmのセンサーを載せたのがリコーペンタックス645Zで、さらに43.8X32.9mmのセンサーを採用しミラーレス化したのが富士フイルムのGFXシリーズです。さらにこの時期発売のGFX100は1億200万画素という最多画素数を誇りますが、クロップなどのメリットを別にすれば、どのような写真の画作りが特徴か富士フイルムに聞いてみたかったです。個人的には先日フルサイズで2,400万画素から6,100万画素までのミラーレス一眼で、同じ場所を近似の条件で撮影し、同じプリンターで画素数をそのまま乗せてA3ノビにプリントして写真展を開いたところ、大多数の人は画素数差を見わけがつかなかったのです。同じことはA2レベルで中判1億画素とAPS-C 2,400万画素の関係でもいえるのではとも考えるのです。なお、富士フイルムは2018年フォトキナ時は、43.8X32.9mmのイメージャーをスーパーフルフレームと呼んでいましたが、最近はラージフォーマットと呼んでます。

 

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一眼レフ この時期注目されるのは6機種もの一眼レフが登場したことです。APS-Cでは、普及機のキヤノンEOS90D、とEOS Kiss X10i、片やAPS-Cのフラッグシップ機として開発され、ペンタックス100周年の記念イベントで発表されたのがペンタックスKマウント機で、CP+の中止で表にはでてきませんでした。このうちキヤノンEOS90DはAPS-C判で3,250万画素で、先行した同じAPS-C判のミラーレスのEOS M6 Mark Ⅱの3,250万画素と同じであり、これを同じ基盤でフルサイズに換算すると8,300万画素強となります。つまりこの時期のキヤノンAPS-C判3,250万画素イメージャーは、フルサイズにすると8,000万画素を超え、詳細未発表のEOS R5はソニーの6,100万画素を超えるのでしょうか?

 またニコンは一眼レフのAF機能とライブビューのAF機能を高めたD780を発売しました。本機のみならず残された一眼レフの“ライブビュー”は、技術的な発展過程でそのように呼んできましたが、この時期にはミラーレス機能と呼んでもいいのではないかと思うのです。そして、オリンピックの年には必ずフラッグシップ機が登場するわけですが「キヤノンEOS-1DX MarkⅢ」と「ニコンD6」はいずれも一眼レフであったわけです。両社ともわずかずつの従来機の機能アップを果たしていますが、ニコンキヤノンもこの分野はまだまだ一眼レフなのか、それともミラーレス機のオリンピック競技用のカメラ開発は間に合わなかったのでしょうか。興味は尽きません。

■交換レンズ

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 ミラーレスの交換レンズは大きく・重いということに挑戦したのでしょうか、タムロン28-75mm F2.8 Di III RXDは、高い解像力と柔らかなボケ味を両立したということで開放より2段絞るとシャープな画像が得られるといい、シグマ45㎜F2.8 DG DN|Contemporaryは、撮影距離70~90cmを超えたあたりからシャープになり近接ではソフトな描写ができる、キヤノンRF24-105mm F4-7.1 IS STMはレンズ面先端より2.3cmのマクロ撮影ができるわけですが、センターフォーカスマクロと称して中心部のみシャープな描写を特徴としてます。いずれも絞り込むことにより画質の向上はあるわけですが、ミラーレスになって設計の自由度が増したとは聞いてきましたが、逆に設計の制約ができたのではないかという印象を持つのです。どうでしょう? タムロン、シグマ、キヤノンに聞いてみたかったです。

蛍石と新光学材料

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キヤノン蛍石とBR光学素子≫

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ニコン蛍石とSRレンズ≫

 昨年2019年9月にニコンニコンFマウント60周年記念ということでニコンD6とAF-Sニッコール120-300mmF2.8E FL ED SR VRを開発発表しました。またキヤノンは、11月に蛍石を「キヤノンFL-F300mmF5.6」に採用して50周年だということでニュースレリーズをだしました。この時点で、私はCP+までに蛍石を使用した新レンズがキヤノンから発表されるのではと考えました。ところが、みごと外れ1月に発表されたニコンの「AF-Sニッコール120-300mmF2.8E FL ED SR VR」と「ニッコールZ 70-200㎜ F2.8 VR S」に蛍石が使われ、さらにSRレンズという短い波長の光を大きく屈折させる特性を持つ特殊高分散ガラスを採用しているというのです。このうちSRレンズは、キヤノンが2015年に発売した「キヤノンEF35mmF1.4L II USM」に採用されていたBR光学素子と同じような考えに基づくものと考えます。違いはキヤノン有機材料で、ニコンはガラスだということです。

 両社とも蛍石を一般撮影レンズに使うのは望遠レンズの小型・軽量化と色収差の軽減などに効果があるからだと考えますが、さまざまな硝材が開発されている現在においてCaF2単結晶を使う目的はどのようなところにあるのか、キヤノンニコンに聞いてみたかったことです。また2018年に発売された富士フイルムの「フジノンレンズ XF200mmF2 R LM OIS WR」には、“蛍石の性能に匹敵するスーパーEDレンズ”が使われているとされていますが、どんな硝材なのでしょうか気になります。さらにCP+2020のパネルディスカッションにコシナは登壇していませんが、昨年末に発売したソニーEマウント用の「フォクトレンダーAPOランター50mmF2」は、異常部分分散ガラスと非球面レンズを使い軸上色収差が少ないAPO仕様で画面周辺まで高解像を示すのは、多くのユーザーが知るところです。これからの交換レンズは、ソフトフォーカス的描写を兼備したものと高解像レンズへと2極化していくのでしょうか、個人的にはソフトフォーカス的な描写のレンズはかつてのズームマクロのように一過性の仕様であると考えるのです。

 このほか交換レンズでは、「タムロン20㎜ F2.8 Di III OSD M1:2」は、同時期の24mmF2.8、35mmF2.8と鏡胴を共通化したり、いずれも撮影倍率1:2のマクロ撮影を可能として廉価で販売して好感持たれてますが、カメラ側の歪曲補正をOFFにすると歪曲のある変わった写真が撮れるとされてます。同じように「ニッコールZ 58㎜ F0.95 S Noct」もRAWで撮影すると、Jpeg.で撮影したときと描写が異なると買って使った人が言ってますが、いかがでしょうか。このようなことは、一眼レフの時代からもあり、歪曲に関してはミラーレスが開始した当時から見受けましたが、現在の写真レンズは基本的にカメラ側の電子的な収差補正があるものとして設計するのでしょうか。タムロンニコンに聞いてみたかったです

■コンパクトカメラに関して

 表題は「ミラーレスがもたらしたもの」としてありますが、これは誘目性を高めるため電車のなかの中吊り広告のようなもので、実際は各社まんべんなくということで、カメラ、写真全体に話題を広げて進行します。

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≪主だったコンパクトカメラを5機種ピックアップしました≫

 コンパクトカメラは、APS-Cか1型の大型イメージャー搭載機が多く、APS-C単焦点レンズ、1型はズームレンズ搭載機に分かれます。このうち単焦点では、リコーはキャンディッド、富士はスナップフォトを指向しているのがカメラの性格を表しています。またリコーGRIIIでは、ライカQ2と同じようにクロップ機能で28mmに加え、35mm・50mm画角で撮影できる切り替えモードがあり、フジフイルムX100Vには光学ファインダーと電子ビューファインダー(EVF)を切り替えられる特徴あるファインダー方式が採用されています。富士フイルム光学ファインダー組み込みの意義を改めてこの時期に聞いてみたかったです。

■各社のカメラ/レンズづくり

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  ここ数年、登壇者にそれぞれの社のカメラ/レンズについて一言ずつ語ってもらっています。本来開催されていても、90分で9人の方にお話しいただくわけですから、1社10分もないわけです。最初にご自身のご専門と、ご自身で撮られた作品を見せていただき、締めでこれからの抱負を語っていただくというわけです。

 とはいっても90分の中でさまざまな討議がなされますが、上に紹介した画像は本来用意したスクリーン画面の1/3にも満ちませんが、お話を皆さんでキャッチボールする中でこれからのカメラについて見えてくることもあるわけです。私自身を含めて、来年もこのような機会があるかはわかりませんが、カメラ・レンズ技術の進歩をこの時期を一区切りとしてまとめてみたわけです。 (^^)/

※ここに記述した内容は、来る2020年6月3日(水)~5日(金)に京都工芸繊維大学で行われる画像関連学会連合会(日本写真学会・日本画像学会・日本印刷学会)の画像関連学会連合会第7回春季大会研究発表分野の特別講演で「仮:最新カメラ技術の動向 2020初夏」と題して、CP+2020タイミングの発表・発売にフォトキナ2020での発表内容までを加えてお話しする予定です。

2つの写真展に参加です。2020.02-03

急告 「第8回クラカメ雑談会」写真展は会場の富士フイルムフォトサロンがコロナウイルスへの対応から休館となりますので、残念ながら中止となりました。(2月27日決定)

 

「第8回クラカメ雑談会」

 2月28日(金曜日)~3月12日(木曜日) ≪ネオパン100アクロスIIの実力≫

 しばらくお休みしていたクラシックカメラ愛好家の写真展が、富士フイルムから「ネオパン100アクロスII」が発売されたのを機会に、“第8回クラカメ雑談会”としてフジフイルム スクエア ミニギャラリーで開かれます。こちらはプロから愛好家まで、ネオパン100アクロスIIを使ってそれぞれが自慢のフィルムカメラで撮影した結果を披露します。

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≪詳しくは:http://fujifilmsquare.jp/photos…/…/minigallery/20022803.html

 

「第13回 ノンライツRF友の会写真展 邂逅」

 2月11日(火曜日)~16日(日曜日) ≪最新フルサイズミラーレス機画質比較

 “邂逅”と少し難しいタイトルがつけられていますが、確かに思いがけず出会った人々との写真展です。ノンライツRF友の会はもともとはオールドレンズをライカレンジファインダー機に連動させて、ライカボディで撮影するのを目的とした人たちの集団でしたが、ミラーレス一眼が誕生して、マウントアダプターを組み合わせることにより、誰でも簡単にノンライツ的な写真の楽しみが写真行えるようになったのです。参加メンバーは8人、13年を経ることにより去る人、新しく加わる人など様々ですが、それぞれのメンバーの工夫した作品には光ったものがあります。

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 僕自身は以前オブザーバー的な立場でしたが、時間が経つと会員同様な作品展示が要求されます。そこで今回の展示では、ここ2年の間に登場したフルサイズミラーレス一眼、さらには交換レンズの実写データをA3ノビに同一条件でプリントして比較してお見せします。そのうち特にご覧いただきたいのが、各機種を同一条件で撮影した英国大使館の正面玄関、それぞれの組み合わせでランダムに撮影した写真を対にしてお見せします。また、1枚だけサプライズ画像としてA0プリンターで伸ばした大型プリントも用意しました。

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 展示機種は、ニコンZ7(4,570万画素、2018年)、ニッコールZ 35mmF1.8 S、Z24~70mmF4S、キヤノンEOS R(3,030万画素、2018年)、RF35mmF1.8 Macro IS STMレンズ、RF24~105mmF4 L IS USMレンズ、キヤノンEOS RP(2,620万画素、2019年)、RF35mmF1.8 Macro IS STMレンズ、RF24~105mmF4 L IS USMレンズ、ルミックスS1R(4,730万画素、2019年)、ルミックスS24-105mmF4、ソニーα7RⅣ(6,100万画素、2019年)、タムロン17~28mmF2.8 DiIII RXD、シグマfp(2,460万画素、2019年)、シグマ45mm F2.8 DG DN |Contemporary、コシナ フォクトレンダーAPOランター50mmF2ソニーα7RⅡ(4,240万画素、2015年)の7機種です。それぞれカメラとレンズが主体であるのですが、時にはレンズが主体であるのもあります。

 それぞれ同じシーンを撮影したとき、ランダムに撮影したとき、それぞれのベストショットのシーンをA3ノビに統一してプリントしたときにどのように画質に違いが出てくるでしょうか? 2,460万画素のシグマfpから6,100万画素のソニーα7RⅣ、ズームレンズのタムロン17~28mmF2.8 DiIII RXDとAPO仕様のフォクトレンダーAPOランター50mmF2とでは、それぞれどれだけ画質に違いがでるでしょうか?、その違いを感じ取っていただければ、現在のカメラ、さらにはこれからのカメラの在り方が見えてくるのです。そして、A0プリンターで伸ばしたプリントの精緻さをご覧いただければ幸いです。

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≪カメラ、レンズが変わっても同じ天候で、同じ時間帯で、同じアングルで、同じ絞り値で撮影した英国大使館正面玄関をA3ノビにプリント、そのカメラとレンズの組み合わせで撮影したランダムな写真を対にして展示します。それぞれの機種間でどのような相違があるか、拡大してゆっくり見ていただくために写真のわきには拡大ルーペを用意しました。意外な事実が明らかになります≫

≪場所:日本カメラ博物館JCIIフォトサロンCLUB25、2月11日から16日≫

 

コシナ フォクトレンダーAPO-LANTHAR 50mmF2 Asphericalを使ってみました。

■なんだこれ!

 コシナから「フォクトレンダーAPO-LANTHAR 50mmF2 Aspherical」がソニーEマウント用として2019年12月に発売されました。

 このレンズすごいことにAPOについてのうんちくを述べるまでもなく、カメラに取り付けてファインダーをのぞいたとたんに"なんだこれ!"となるのです。これはどういうことかというと、ファインダーをのぞいた時にピントを合わせる部分の分離が良く、ピントの山がつかみやすいのです。なるほど、これが軸上の色収差をとことん追いつめたレンズなのかと思うのですが、一瞬不思議な感じがするのです。僕がファインダーをのぞいた時に発した第1声が実は"なんだこれ!"だったのですが、写真仲間のYさんと新年の撮影に同行たときにAPO-LANTHAR 50mmF2を渡すと、Yさんがファインダーをのぞき操作したときに発した言葉が、やはり"なんだこれ!"だったのです。僕もYさんもAFレンズは使うのですが、MFレンズによる撮影もかなり多いのです。この言葉をYさんからも最初に聞いたときは思わず吹き出してしまいました。

 コシナの創業は1959年、レンズ研磨をその始まりとしてその過程では光学ガラス溶解からカメラ製造までを手がける光学機器メーカーとして知られ、2019年には60周年を迎えたのです。その記念製品として発売したのが「フォクトレンダーAPO-LANTHAR 50mmF2 Aspherical」なのです。このアポランターは、その名称からもわかるようにAPOクロマート設計つまり色収差をなくすのを主眼として開発されたレンズなのです。APO-LANTHAR名のレンズは、ドイツ・フォクトレンダー社で当初は大判用として作られ、さらに1950年に発売された距離計連動の6×9判フォクトレンダーベッサⅡにはAPO-LANTHAR100mmF4.5が搭載され高級レンズが搭載されたボディとして珍重されました。このAPO-LANTHAR100mmF4.5のレンズ鏡枠先端には色収差を補正したアポクロマート設計を示すRGBのラインがあり特別なレンズとして特長づけられ、デザイン的にも差別化がなされていました。 

 歴史的にAPOと名打ったレンズは製版用を含めいくつかありますが、個人的な経験では20年ぐらい前に知人の「ミノルタAF APO600mmF4」を借りて使わせてもらった時に、ファインダーをのぞいたら大変すっきりしていて、サービス判にプリントしても画面がクリアでキリッとしていたのがすごく印象的でした。最近では、ライカカメラ社のAPOズミクロンM50mmF2ASPH.とAPOズミクロンSL50mmF2ASPH.が、同焦点距離で同F値で良く知られていますが、いずれも1本100万円前後と高価なのはご存じの通り。

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ソニーα7RIIに装着されたAPO-LANTHAR 50mmF2≫ 現在はソニーEマウント用だけが発売されています。右は、専用フードを付けた状態。内側には反射防止溝が切られ、フレアやゴーストが起きないようにとかなり深く作られています。すでに発売されているソニーEマウント用フォクトレンダーのAPO-LANTHARにはマクロレンズの65mmF2Asphericalと110mm F2.5がありますが、今回はマクロとつけずに標準レンズのむりのないスペックで最高画質を目指したもので、いずれもレンズ鏡筒先端には、ベッサⅡ以来のRGBポイントがカラーリングされています。

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APO-LANTHAR 50mmF2はマニュアルフォーカスレンズですが、マウント基部内側には電気接点が設けられていて、フォーカシングするとレンズ内に組み込まれた距離エンコーダーと連動してファインダー内のターゲット部分の画像が5倍に拡大表示されます。同時にヘリコイドの位置を示す距離スケールに撮影ピント距離が示されピント合わせが楽に行え、絞り値情報も表示されます。これら絞り値、シャッター速度などの撮影データはExif情報としてファイルに記録されます。また、絞り羽根は12枚で構成され、絞り開放F2、F2.8は形状が真円になるように作られています。左から、F2、F2.8の絞り形状を示しました。右はレンズ構成図で、8群10枚構成のうち4面に非球面、異常分散ガラスを5枚使いアポレンズとしての性能をだしています≫

 ■いつもの英国大使館正面玄関を撮影

 この場所の撮影は定点観測的に行っていて、春夏秋冬を通して青空の日、朝10時から10時半ぐらいの間に、英国大使館の正面玄関屋根中央直下のエンブレムにピントを合わせ、絞りF5.6に設定して撮影しています。撮影にあたっては、ボディはソニーα7RIIですが、APO-LANTHAR 50mmF2に内蔵された距離エンコーダーと連動して5軸の手ブレ補正機構が効果的に働くというのです。かつてこの場面は三脚を立てていましたが、昨今のカメラではこのような状況下では手ブレすることもなくなりましたので、手ブレ補正機能を含めたカメラの性能を知るということから、すべて手持ちで撮影しています。

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≪英国大使館正面玄関≫ ソニーα7RII、APO-LANTHAR 50mmF2:絞りF5.6・1/640秒、ISO100、AWB。この場面で、左右640ピクセルの画像では色傾向ぐらいしかわからないのですが、元画像を拡大すると、画素等倍に近いところでヒマラヤスギの葉が1本ずつどうにか解像して見えます。通常だともわっとした固まりになって見えてしまうのです。もちろんカメラの解像力にもよるでしょうが、レンズの解像度に寄るところ大だと思います。

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≪英国大使館正面玄関エンブレムを画素等倍に拡大≫ α7R2の画素数4,240万に連動して大きく拡大されています。描写としてはエンブレムの各部ともしっかりと解像してますが、カメラの画素数と画像処理エンジンに大きく関連してくる部分で、ぎりぎりな感じです。

■ランダムな撮影を行ってみる

 ランダムな場所と時間での撮影ではありますが、私の生活圏の中での撮影ですので見た目は変化に乏しいですが、ご覧ください。

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≪作例1:鉄錆≫ソニーα7RII、 F4・1/200秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。正月のお天気のいい日に、自転車でぶらりと出かけたときにやっと見つけた被写体です。α7R2ボディは、マニュアルフォーカス撮影の場合“12.5倍”まで拡大してピント合わせができるのですが、驚くことに鉄錆びの表面のざらつきで、ピントの合った、合わない、をしっかりと検知できるのです。細かく比較していないので断定はできませんが、僕の経験では今までなかったことです。

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≪作例1a:鉄錆≫ソニーα7RII、上下中央・右から2個目を画素等倍に拡大してみました。鉄錆のざらつきでピントを合わせることができたということをご理解いただけるでしょうか。

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≪作例2:YS-11ソニーα7RII、F5.6・1/1600秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。いつもの退役飛行機です。ANKだから“エアー日本”時代の機体です。このシーンは、わりといつも撮影していますが、今回一番驚くいたのは、垂直尾翼の表面の凸凹感が妙にリアルに再現されているのです。左右640ピクセルでもわかるのですが、レンズの解像力が高いということは、こういうところの描写まで大きく関係してくるのですね。このほか画素等倍の作例に示しましたが、機体を囲うフェンスの直線の切れはすごく美しい描写です。

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≪作例2a:YS-11≫ 上のカットのフェンスの部分を画素等倍に拡大してみました。上のほうの機体だと、リベットの頭や継ぎ目、さらにはペンキの塗りムラなどもわかります。

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≪作例3:飛行機のヘッド≫ソニーα7RII、F5.6・1/500秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。同種のシーンを他機種でも撮影していまっすが、先端部の白のペイントの剥離や塗ムラ部分の切れ込みなどに、アポレンズならではのシャープさがうかがえます。

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≪作例4:常緑樹と山茶花ソニーα7RII、F5.6・1/500秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。冬の青空の中に繁茂する常緑樹の葉を狙ってみました。

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≪作例4a≫葉の部分を画素等倍に拡大してみました。絞りF5.6ですが、中距離であるためにフォーカスポイント前後にピントが来てますが、画像に崩れはありません。

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≪作例5:少年航空兵の像≫ソニーα7RII、F2.8・1/1600秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。背景のボケ具合を見るために絞りは1段絞り込みのF2.8としましたが、深度内に入っているところの石像の描写はムラなくシャープで、石像の背景の肩の高さまでにある樹木の葉のボケは丸く環を描いています。この写真をどの大きさまで引伸ばすか、拡大率によってもボケ具合は大きく見え方が変わってきます。

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≪作例6:古民家の前で≫ソニーα7RII、F2・1/160秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。絞りF2開放で、背景のボケ具合を見てみました。向かって左の目にピントを合わせていますが、女性は画素等倍まで伸ばすとあまりにも繊細に描写するので、嫌われますので画素等倍は控えました。背景のガラス部分が波打ってムラに見えるのは、平面性の悪い戦前のガラスだからです。

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≪作例7:昔の乾物屋さんにて≫ ソニーα7RII、F2・1/125秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。やはり絞り開放のボケ具合を見るための作例ですが、みごとに偏りのないボケが得られています。向かって左の目のメガネにピントを合わせてありますが、合焦部分はかなりシャープでクリアです。

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≪作例8:建設中の高層マンション≫ ソニーα7RII、F5.6・1/1000秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。建設中のマンションを下から上まで写し込もうと、さらに撮影可能な場所でぎりぎりまで下がりましたが、最上階上部のクレーンまでは50mmの画角では入りませんでした。撮影した後に、モニター上で見てみると、縦横斜め、円形、奥行きありとさまざまで、平面的なチャート撮影よりもしっかりと写真としての高解像を読み取ることができます。

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≪作例8a:建設中の高層マンション≫ 高解像を見るためにはどこを切り取るかあれこれ試したが、27Fの文字が見える所にしました。この場面は、たぶんプリントにした方が高解像であることはよくわかると思います。この時の最上階は30階を建設中でした。このカットあまりにもすごい描写なので、畳1枚の大きさにプリントする予定です。

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≪作例9:山茶花≫ ソニーα7RII、F2・1/1600秒、ISO100、-1EV、AWB、手持ち撮影。絞りF2開放で右下のメシベにピントを合わせてみました。バックの距離にもよりますが、口径食が表れています。

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≪作例9a:山茶花のメシベ≫ メシベ部分の画素等倍への拡大ですが、マクロレンズ的な描写を示しています。このカットもそうですが、基本的に現在のフルサイズミラーレスは高画素タイプなので、APOランターのようなマニアックなレンズを使う人は自分でトリミングすればいいわけです。

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≪作例10:ピラカンサスの実≫ ソニーα7RII、F2・1/1600秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。背景のピラカンサスの実のボケには方向性を感じますが、複雑に重なり合った画像だからでしょうか。このカットではあえて右後ろのボケを入れましたが、作例9と同じで、カメラ自体は必要以上の画素数があるわけですから、最終的にはトリミングしてボケ部分の強い描写部分はカットしてもまったく問題ない画質の範囲です。

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≪作例10:ピラカンサスの実≫ 絞り開放ですが、合焦部分を画素等倍までトリミングしました。まるでマクロレンズの描写です。

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≪作例11:落ち葉≫  ソニーα7RII、F5.6・1/500秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。いつもは、枯葉の葉脈を写して解像感を見ていましたが、新しく猫じゃらし(エノコログサ)を加えてみました。実は表面がヌッペリな被写体では解像感はなかなかわかりにくいですが、猫じゃらしのように細かいと、拡大すればズバリ解像力がわかります。猫じゃらしのほかにはサボテンの翁丸のような白い細い毛でおおわれているのも、解像力の判定はわかりやすいです。

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≪作例11:雑草に一輪の花≫  ソニーα7RII、F5.6・1/500秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。APO-LANTHAR 50mmF2はマニュアルフォーカスレンズですが、実はこのような場面では断然威力を発揮するのです。現在のミラーレス一眼のほとんどは、位相差検出とコントラスト検出を組み合わせたAFなのですが、このような場面でピントをAFで合わせるのはなかなか難しく、私の場合には撮影を途中で断念することも多々あります。もちろんMFに切り替えればいいのですが、AF性能も含めてカメラを見ているので、ついそのままAFまかせで、何度かチャレンジしてカメラの個体差としてあきらめるのです。
 

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≪左:「APO-LANTHAR 50mmF2」を「TECHART TZE01」マウントアダプターを介して「ニコンZ7」に装着してみました。右:APO-LANTHAR 50mmF2の絞りリングは、先端のリングを押し込みながら180°回転させるとF2~16までクリックのない無段階絞りリングとして動作でき、シネの撮影などで便利とされています≫

 しかし何でソニー用のレンズがニコンに取り付けるのでしょうか? ということですが、正月に出向いたカメラ居酒屋のお客さんに、先日の私のソニーα7RIVのレポートを読んだ人がいて、ソニー用シグマ45mm F2.8 DG DNコンテンポラリーの描写が気に入ったそうで、ニコンZ6用にシグマ45mm F2.8 DG DNを購入して楽しんでいる人がいたのです。ソニーのα7にシグマ45mm F2.8 DG DNならわかりますが、ソニー用のシグマ45mm F2.8 DG DNを「TECHART TZE01」マウントアダプターを介してわざわざニコンZ6で使っているのです。一般ユーザーにも進んでいる人がいるのですね、驚きました。

 というわけで私も、ニコンZ7にAPO-LANTHAR 50mmF2をつけてみたのです。デザイン的にはニコンZ7とマッチしてます。使ってみるとソニーα7とは動作は異なりますが、シャッターボタン半押しで距離リングを回転させていくと合焦時にはグリーンのフレームが点灯するのです。さらにタッチシャッターを押してフォーカシングしていくとグリーンランプ点灯でシャッターが切れるのです。ただ、やはりマニュアルですから、画面を最大限拡大してピントを合わせたいと考えると、精度的にどうかなと思うのです。絞り値表示、Exif記録の絞り値などは連動しませんでした。まぁ、使って問題はまったくないのですが、電子接点がフルに機能しないので、あまりお薦めの組み合わせではありません。ニコンZマウント用APO-LANTHAR 50mmF2の出現を待ちましょう。

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≪作例13:新宿ゴジラ通り≫ ニコンZ7、絞りF2・1/60秒、ISO100、-1EV、AWB。ゴジラの顔にピントを合わせてありますが、Z7は4,570万画素だから、50mmの画角だと画素等倍にトリミングすると歯の一部しか見えないのです。画質的には過去に撮影しこのシーンでは最高のシャープさを誇ります。また、シャドー部の文字の描写も良いです。f:id:ilovephoto:20200113224617j:plain

≪作例14:口径食と背景の点光源のボケ具合を見てみました≫ ニコンZ7、絞りF2・1/125秒、ISO100、-1.7EV、AWB。ボケ形状は合焦部までの距離、絞り形状、背後の点光源の位置によっても異なりますが、形状としてはごく普通の描写を示しています。

■ミラーレス機の標準レンズ

 2018年にニコンキヤノンからフルサイズのミラーレス機が発売されましたが、その時のうたい文句は、大口径マウントにショートフランジバックで高画質だったわけです。すでに先行していたソニーからはそのようなことはあまり聞かなかったことです。実際それぞれの社が、交換レンズをラインナップするにあたっては、大きく、重く、高価なものが続々と投入され、一般ユーザーが考えるミラーレスは小型・軽量であるということとはボディにはあてはまっても、交換レンズにはなかなかあてはまらないのです。結局、交換レンズが大きく、重くなったことにより、いまひとつフルサイズミラーレス化の動きには沿えなく、この先どのような展開がなされるのか楽しみです。

 そのようななかで最近の交換レンズの技術動向をWatchしていたら、キヤノンが2019年11月7日に人工蛍石結晶を採用したカメラ用交換レンズ「FL-F300mm F5.6」を1969年に世界で初めて一般消費者向けに発売し2019年で50周年を迎えたと発表したのです。またニコンも2020年1月7日に、2019年9月に発表していた「AF-S NIKKOR 120~300mmF2.8E FL ED SR VR」に加え、新しく「ニッコールZ 70~200mmF2.8 VR S」を2月に発売すると発表したのです。このニコンの2本のレンズは、EDレンズ1 枚、蛍石レンズ2枚に加えて、新開発のSRレンズ(SR:Short-wavelength Refractive)1枚を採用して優れた光学性能を実現したというのです。キヤノンの場合は新製品としての蛍石仕様の新製品レンズは発表されていませんが、やがて出てくるだろうと考えられます。このうちニコンのSRレンズは青色の波長を大きく屈折して色収差を抑えるものですが、キヤノンがすでに2015年に発表・発売していたBR光学素子も同種の考えをもつのではないだろうかと興味は大です。

 その点において「フォクトレンダーAPOランター50mmF2」は、特殊分散ガラスと非球面レンズを使いAPO仕様で50mm標準レンズをむりなく高画質化したというのは、この時点では先を行っているわけです。この先各社のフルサイズミラーレス用交換レンズがより高画質化に向かうであろうことは間違いないでしょう。コシナからのさらなるAPOレンズの出現も期待したいものです。  )^o^(


 

 

シグマfpを使ってみました。

  シグマからフルサイズのミラーレス一眼「シグマfp」が10月25日に発売されました。それも2018年の9月のフォトキナで発表されたように、ライカのミラーレス一眼ライカSLと同じライカLマウントを使う協業関係をライカパナソニックと結んだ結果の最初のボディなのです。その時点でシグマからは独自のフルサイズフォビオンセンサーを搭載して2019年には発売と予告されていましたが、その後3月のCP+の時点ではフルサイズセンサーのカメラは2020年に発売予定と変更されていたのですが、不意を突くかのようにように7月11日に突如としてフルサイズ2,460万画素、それもなんとベイヤーセンサーの「シグマfp」を発表したのです。つまりフォビオンセンサーのフルサイズ機は2020年発売で、ベイヤーセンサーのフルサイズ機を2019年に投入したのです。

 この時、私が紹介したFB記事への反響はすさまじいものがありました。私が書いたのは『やるねシグマ。エキサイティングだ。』この2フレーズだけ、あとは発表会での写真を4枚載せただけでした。これには多数の人が後に続いて投稿してくれましたが、その大半の人はfpの登場を好意的に受け入れていたのも印象的でした。

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≪シグマfpレンズキットの45mm F2.8 DG DN |Contemporaryをセットアップしたところ。このような場合通常はフードを外して撮影するのですが、本機の場合はフード共にデザイン加工されているので、両方を載せてみました≫

  そしていつものように発売日を待ち、早速fpと45mm F2.8 DG DN Contemporaryのキット販売品を入手してレポートを開始するべく準備を進めてきましたが、天候の不順なこと、さらにfpが一筋縄ではいかないカメラであることから、じっくりと考えながらレポートすることにしました。

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≪シグマfpを構えたところを上から撮影してみました。左手のひらでボディ下部を押さえ、左手の親指と人差し指でがっしりと挟み握ります。右手の人差し指はシャッターレリーズボタンを、親指は後ろダイヤルやOKボタンをの位置に、中指から小指まではボディ前面に置き、左右の手でしっかりと構えます。これでfpのボディがいかに小型か、さらに45mm F2.8 DG DNとフードと基本ボディがいかに一体化されているかお分かりいただけるでしょう。フードはレンズの操作リングに刻まれた平目ローレットよりピッチの粗いローレットが刻まれた約1mm厚のアルミ金属で、左右45°回転で脱着できます。昨今、ロック付きのフードが流行っていますが、いろいろとレンズ交換する身にとってはこのほうが素早く行え操作が楽です≫

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≪左:右側QS(クイックセットボタン)押し、背面液晶のメニュー画面を表示。これから先の細かい設定は後ダイヤルの左右上下押し込みと回転で設定できる。このあたりの細かい設定は、背面液晶パネルのタップ、スワイプで行えないのは残念ですが、タップによる撮影時のAFポイントの移動設定きわめて便利で、撮影後の再生画像のスワイプ、ピンチアウト・インが背面液晶で行えるのも便利です。右:カードはSDカードが使えます。バッテリーは専用のBP-51ですが、レンズ固定式のDPシリーズと同じなので専用ACチャージャーを含め共用できるのはありがたいです。なおfpはUSBのTypeA→TypeCの変換コードがあれば、パソコン、スマホ用充電器、バッテリーパック、車、飛行機などのUSBコネクターから充電できるのはうれしいです。

 もう2つうれしいこと、このボディ自社名の“SIGMAとは小さく背面液晶の右下に記してあるだけです。そしてボディ向かって左正前面にはfpと小さくプリントされているだけなのです。わざわざ社名を大きく表示しなくても外観を見れば、わかる人にはすぐシグマだとわかるのです。これは単にトップカバーに内蔵ファインダーの出っ張りがないからプリント位置が確保できないというようなことではなく、専用の付属ストラップにも同じ考えが貫かれていて、10ポイントぐらいの文字でタグ状にSIGMAと内側に控えめにプリントされています。ブランド名を背負って歩くのは嫌だという人は少なからずユーザーにはいるわけですから、こういう控えめな姿勢も評価されてよいはずです≫

 

 ■いつもの英国大使館正面玄関

 この場所の撮影は定点観測的に行っていて、春夏秋冬を通して青空の日、朝10時から10時半ぐらいの間に、英国大使館の正面玄関屋根中央直下のエンブレムにピントを合わせ、絞りF5.6に設定して撮影しています。撮影にあたっては、従来は三脚を立てていましたが、昨今のカメラではこのような状況下では手ブレすることもなく、手ブレ補正機能を含めたカメラの性能を知るということから、最近はすべて手持ちで撮影することにしていますので、手ブレ補正を効かせていない状態でfpも手持ちで行いました。

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≪作例1≫ 焦点距離:45mm、F5.6・1/400秒、ISO100、手持ち撮影。特に目立つところはないが、発色としては若干渋めな感じもするが、この場面での露出レベルの問題かもしれません。

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≪作例1a・英国大使館正面玄関≫ 作例1の屋根すぐ下にあるエンブレムをクロップして画素等倍で掲載しました。壁面に飛んだような描写もなく、ベイヤー配列2,400万画素イメージャーとしては十分な描写です。

 

■さまざまな場面での実写
 撮影は基本的に45mm F2.8 DG DN |Contemporaryレンズで行いました。これはfpがミラーレスであることから、ミラーレス用に専用設計されたレンズで行うのが最も性能を発揮できるからと思うわけです。

 とはいっても、シグマfpの描写評価をするのには、まず最初に大変難しいことにぶち当たりました。それは今回発売されたライカLマウントの45mm F2.8 DG DN |Contemporaryのレンズはきわめて個性的であり、遠い被写体つまり70cm~1mを超えた無限遠ではシャープで解像が高いのですが、近接距離になるとソフトな描写となるのです。レンズ交換式カメラの性能を語るとき、レンズの解像性能を無視して語るわけにいきません。fpの場合ボディ単独で考えるとベイヤー方式2,460万画素の描写ですが、45mm F2.8 DG DNだと無限遠に近い遠景で撮るか、近接で撮るかによってまったく解像性能が違うのです。もともとレンズ設計は一般的には無限遠で性能を発揮するように行うのですが、一眼レフの時代にはフォーカシング機構もわりと機械的な自由度があったようですが、フランジバックの少ないミラーレス一眼では、インナーフォーカスの採用などにより、機構的な制約もあり、薄型レンズでは近接撮影での描写性能を高めるのは難しいようなのです。

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≪作例2・新宿高層ビル≫ 焦点距離45mm、F5.6・1/640秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。ほぼ無限遠に近い距離のビル壁面を狙ってシャープさを見てみました。プログラムAEでの撮影ですが、F5.6というほどよい絞りが設定されていますが、この左右640ピクセル画面では見切れませんが、2,640万画素に対して、シャープさは十分であり、最上部の囲い部分からは立体感もほど良く感じさせます。

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≪作例2a・新宿高層ビル≫ 作例1のビルの屋上近くをクロップして画素等倍で掲載しました。立体感ある描写だというのはおわかりいただけるでしょうか?

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≪作例3・夜の国立博物館焦点距離45mm、F2.8・1/40秒、ISO2000、-2.7EV、AWB、手持ち撮影。夜景を絞り開放F2.8レンズで手持ち撮影するというのはどうだろうかと考えましたが、露出補正をマイナス側に加えたこともありますが、ISO2000と感度アップされて、ブレなく撮影できました。当然1カットだけの結果でなく数カットの中からのベストショットの抽出ですが、アングルは別にすれば1/40秒でかなり確立高くぶれていませんでした。ところでfpボディには手ブレ補正機構は入っていませんが、電子手ブレ補正機能が入っています。これは1ショットで4枚撮影し、画像合成でブレのない画面を作るというものですが、動きのある被写体には向かないでしょうし、出荷時の初期設定がOFFであることから使わないほうがよいのでしょう。手元にあるパナソニックルミックスS24~105mmF4ズームで焦点距離を可変させてプログラムAE時の動き方を見ていると、低輝度時のシャッター速度は、1/焦点距離・秒という約束事に対してかなり忠実であり、その速度をもってシャッター速度の変化は止まり、後は感度アップしていくということで45mmレンズでは実用上はあまり手ブレ補正機構の不足は感じませんでした。なお、今後の交換レンズには光学的な手ブレ補正機構が必要に応じて組み込まれる可能性もあるわけで、ボディ側のメニューにはON・OFFモードがあります。

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≪作例4・航空機のモニュメント①≫ 焦点距離45mm、F2.8・1/40秒、ISO2000、AWB、手持ち撮影。同じシーンを、ほぼ同時刻、同太陽位置、同照度の条件で、ライカLマウントアライアンスグループのルミックスS1Rで撮影したことがありますが、fpの場合は濃度分布もシャドーからハイライトまでバランスよく収まっていて、シャード部となる背景の樹木の葉もつぶれることなく描写されています。

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≪作例5・航空機のヘッド≫ 焦点距離45mm、F5・1/500秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。正午に近い太陽位置であるが順光の青空に銀色とオレンジの機体がまぶしいです。同じシーンを、ほぼ同時刻、同太陽位置、同照度の条件で、ライカLマウントアライアンスグループのルミックスS1Rで撮影したことがありますが、画素数が3,730万画素、2,460万画素の違いとしてはありますが、大きく変わる部分はありません。

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≪作例6・航空機のモニュメント②≫ 焦点距離45mm、F4・1/2000秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。晴天の青空を背景に手前右の複葉機のモニュメントにピントを合わせてあります。ほどよい露出成果ですが、わずか画面周辺光量の低下がありますが、このあたり好みの問題でもありますが、フィルム的な描写であって良いという人もいるでしょうし、電子的な補正で変わる部分でもあるわけです。いずれにしても周辺光量の低下は、CMOS撮像素子が裏面照射タイプであることからかなり抑えられていると考えます。このあたりの現象は、レンズなのかボディなのかということではどちらもが関係してでてきた画像なので、どちらがどうだとはいい切れません。レンズ固有としては、背景左側のアンテナを60~100%に拡大するとボケに暴れがあるのは気になりますが、実際はそこまで大きくするかどうかは別問題です。

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≪作例7・紅葉≫ 焦点距離45mm、F4・1/320秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。モミジの紅葉を狙って背景のボケ具合を見てみましたが、クセのあるボケは作例5と同じ傾向です。

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 ≪作例8・池のカモとススキ≫ 焦点距離45mm、F5・1/500秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。遠景の描写として、池の対岸にあるススキの穂に焦点を合わせていますが、この左右640ピクセルではわかりませんが、手前のカモもススキの穂もシャープに再現され、背景の樹木もほどよく描写されています。

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≪作例9・朝日に輝くクモの巣≫ 焦点距離45mm、F3.2・1/200秒、ISO100、+0.3EV補正、AWB、手持ち撮影。道を歩いていて道路わきの植栽にクモの巣がかかり、朝日に輝いていたのでこれだとばかりに、シャッターを切った内の1枚です。この写真に象徴されるのですが、このfpシステムの交換レンズの45mmF2.8DG DN Contemporaryの長所であり短所でもある描写なのです。このレンズはソニーの7RⅣでも書きましたが、シグマのHPのSEIN・大曽根語るでは描写として『ボケを美しくなだらかにするには球面収差が鍵となる。光学設計者からは、単に球面収差を「補正」するのではなく、球面収差を明確に残しつつしかも高度なコントロールを行い、特にボケが顕著に出やすい中~近距離では明確に球面収差によるフレアーを発生させ像を滲ませる、という手法が提案された』というのですが、この言葉に惑わされていろいろと撮影しさまざまな場面で考えましたが、最後にわかったことはミラーレス一眼において、パンケーキ的な薄型レンズの設計は難しく、いわゆるレンズ設計のセオリーを超えて近接撮影を可能にすると画質が劣化するということを利用して、近接時に球面収差によるフレアの発生を逆に特徴としたのが45mmF2.8DG DN であるわけです。したがって、このシーンでは実は穴の下にクモが写っているのですが、撮影した人ならかろうじて探し出せる描写なのです。この場面において、撮影した私からすると朝日に輝く白いベールのようなクモの巣の上に小さなクモがという所を狙ったので、その点においては短所といえるでしょう。

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≪作例10・髭おやじ先生≫ 焦点距離45mm、F2.8・1/50秒、ISO640、AWB、手持ち撮影。こちらは“髭おやじ”こと元日大芸術学部写真学科教授の鈴木孝史先生です。思いっきり近づいて、目にピントを合わせての1枚ですが、“髭おやじ”らしくヒゲはシャープな感じがして、肌はホワッと柔らかく描写され、とても70年近くの歳月を刻んだ肌には見えなく、すべっとした描写で好感持てます。事実、先生からは「ずいぶんボケの大きなレンズだな、でもこれなら公開されてもいいよ」と1発でOKをいただきました。確かにこのような人物ポートレイトには効果を発揮するレンズであり、特に女性の撮影には好まれること間違いない描写です。これは、まさに45mmF2.8DG DN の長所であり短所ではないわけです。その点においてはシグマ設計陣の狙いはまさにこのあたりにあるのでしょう。

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≪作例11・小さな紅葉(ハツユキカズラ)≫ 焦点距離45mm、F2.8・1/50秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。絞り開放F2.8、まずまずの近接ですが、このようなすべすべしたところの描写では解像感はなかなかわかりにくいのです。背景のアウトフォーカスした部分の描写は柔らかくいい感じです。

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≪作例12・わが家の紅葉≫ 焦点距離45mm、F6.3・1/640秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。作例11よりは近づいて撮影していますが、絞り込まれているので描写は解像度が増しています。ただどのくらいシャープかというともうひとつでありますが、この状態で印刷に使ったり、A2ぐらいに伸ばしても比較でもしない限りまったく問題ないと思うのです。

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≪作例13・わが家のお宝“アルマジロ”≫ 焦点距離45mm、F5.6・1/40秒、ISO100、+1.3EV補正、AWB、手持ち撮影。光沢感のある硬い表皮部分と毛が混在していますが、描写の感じはリアルです。かなりの昔のブラジル土産で、アルマジロとはモグラのようなもので、ペットであり食用にも供されたというのです。

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≪作例14・赤いバラの花_2.8≫ 焦点距離45mm、F2.8・1/125秒、ISO125、-0.7EV補正、AWB、三脚使用。ほぼ最短の24cmらいで撮影してます。このあたりの描写が45mmF2.8DG DN の特徴なのです。

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≪作例15・赤いバラの花_5.6≫ 焦点距離45mm、F5.6・1/40秒、ISO125、-1EV補正、AWB、三脚使用。作例13とほぼ同じ状態で絞りF5.6に絞り込んでみました。左右640ピクセルVGAではわかりにくいですが、近接でもF5.6に絞り込めば解像度は格段に上がります。

■マウントアダプターでシグマSAマウントレンズを使う

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≪シグマ18~35mmF1.8DC|Artを装着≫ SAマウントの18~35mmF1.8DCにSA-LマウントアダプターのMC-21を介して取り付けました。DCはシグマのAPS-C用レンズであるのでこの状態で組み合わせると自動的にAPS-C画面となるのです。ちなみにfpフルサイズの時は6000×4000ピクセルですが、APS-Cの時は3840×2560ピクセルとなりA3ノビぐらいまでは拡大してプリントできるデータ量です。

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 ≪作例16・赤いバラの花_シグマ18~35mmF1.8DC|Art≫ 焦点距離35mm、F1.8・1/320秒、ISO100、-1EV補正、AWB、三脚使用。作例13とほぼ同じ状態で18~35mmF1.8DC|Artで絞り開放F1.8で撮影しました。左右640ピクセルVGAではわかりにくいですが、拡大してみると近接で絞り開放という撮影ではありますが、浅さい深度の中にもArtラインらしいシャープな画像を確認することができます。

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≪作例17・サンタクロース_シグマ18~35mmF1.8DC|Art≫ 焦点距離35mm(52mm相当画角)、絞りF1.8・1/50秒、ISO160、-0.3EV補正、AWB、手持ち撮影。サンタクロースの右目にピントを合わせていますが、ズームレンズであってもF1.8と大口径であるためにボケは浅く、柔らかく描出されています。

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≪作例17・周防大島の日の出_シグマ18~35mmF1.8DC|Art≫ 焦点距離32mm(48mm相当画角)、絞りF1.8・1/8000秒、ISO100、-0.3EV補正、AWB、手持ち撮影。前の晩にサンタクロースを絞り開放で撮影して、そのまま朝、日の出だと飛び起きて撮影したらなんと風景写真をF1.8という大口径で撮影してしまいましたが、撮影後に気づき拡大して見ましたが、とてもF1.8開放とは思えない描写でした。

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≪作例17・山口県柳井の金魚ちょうちん_シグマ18~35mmF1.8DC|Art≫ 焦点距離35mm(52mm相当画角)、絞りF4.5・1/500秒、ISO100、+0.7EV補正、AWB、手持ち撮影。金魚ちょうちんにピントを合わせていますが、VGAではわかりにくいですが、金魚の生地の質感も細かくでています。

 

■LマウントアライアンスのルミックスSレンズを使ってみました

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≪左:“シグマfpにルミックスS24~105mmF4”、右:“ルミックスS1Rにシグマ45mm F2.8 DG DN Contemporary”をそれぞれ装着≫ どちらもいい感じで装着できてます。シグマ18~35mmF1.8DC|Artの時もそうでしたが、太い・長いレンズをしっかりホールドして、右手親指でフォーカシングポイントを決めて、軽くシャッターを切るという撮影は意外とブレないのです。これはちょっとした発見でした。

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≪作例20・裏山の紅葉_ルミックスS24~105mmF4≫ 焦点距離93mm、絞りF5・1/400秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。モミジの葉の紅葉ですが、あえて順光の状態で撮影し、背後のボケの具合を見てみました。背後のボケは大きく拡大してみても、ズームレンズらしい、おとなしい描写です。

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 ≪作例21・陽だまりの花_ルミックスS24~105mmF4≫ 焦点距離105mm、絞りF6.3・1/640秒、ISO100、AWB、手持ち撮影。陽だまりの土手に咲く花。右後ろの赤いボケはは1輪だけ咲いている花ですが、その下の花にピントを合わせてあります。

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≪作例21a・陽だまりの花_ルミックスS24~105mmF4≫ 作例21のピントの合った部分を画素等倍に拡大してみました。大変シャープであることがわかりますし、2,400万画素の描写はこのクラスまでの作品には必要十分な解像だと思うのです。

 

■ライカLマウント用アダプターを使って距離計連動ライカ用レンズを使いました

 実は、ミラーレスカメラの元祖は距離計連動のライカなのです。そして初期のライカ用広角レンズでは、デジタルで使うと周辺光量が極端に低下したり、周辺がマゼンタ色に偏色したりして、モノクロ変換して使うしかなかったのですが、撮像素子のCMOSに裏面照射タイプが登場すると、そのような問題はほとんど消えてしまったのです。シグマfpも裏面照射タイプCMOSなのですが、従来ライカ型のレンズでそのような描写をするレンズの代表例としてフォクトレンダースーパーワイドヘリアー15mmF4.5ASPH.(1999年)とズミクロン35mmF2(第2世代、1969年)、キヤノン25mmF3.5(1969)を使ってみましたが、最も広角のスーパーワイドヘリアーだけ作例を載せてみました。この15mmは、1999年に発売されたコシナの超広角レンズですが、最新モデルはデジタル時代に合わせて光学系は一新されていますが、ここに用意したのは初代のライカスクリューマウントモデルです。当時は、ホロゴン15mmF8が100万円近くもしていたのに対し、10万円未満で、明るく、周辺光量補正フィルターも不要であることなどから、一大ヒット商品となりました。その初代スーパーワイドヘリアー15mmF4.5ですが、ライカ判フルサイズデジタルのライカM9がでたときには、周辺の光量が落ち、しかもマゼンタ味に色付きするということで、モノクロにしか使えないと判断されたのですが、マウントアダプターを使った最新のfpではどうでしょうか。

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≪左:フォクトレンダースーパーワイドヘリアー15mmF4.5ASPH.(1999年)、右:ズミクロン35mmF2(第2世代、1969年)≫

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≪作例17:YS-11フォクトレンダースーパーワイドヘリアー15mmF4.5ASPH.≫ F8・1/250秒、ISO100、AWB、三脚使用。このレンズの名誉のためにいいますと、フィルムで使うとここまで周辺の光量落ちはしませんでした。でも、裏面照射タイプCMOSを使ったfpでの周辺光量落ちは少ないほうです。オールドレンズファンには朗報といえる結果でしょう。

 

■電子シャッターのローリングシャッター現象は?

 シグマfpは機械的シャッターのない、全部電子式シャッターだけで構成されています。そこで気になるのはローリングシャッター現象ですが、いつもと同じようにチェックしてみました。

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≪作例18:なかなか適切には撮影できませんでしたが、過去の例から見るとfpのローリングシャッター現象は軽微だと考えられます。もちろんいつもと同じ場所でも、レンズ焦点距離、撮影距離、自動車のスピードなとから変わるものですから、問題にするほどではないということですが、やはり極端に早く近くで移動する被写体は苦手と考えたほうがよいと思います≫

 

■終わりに

 しかし、これだけ外観デザイン的にスチルとシネを等価に両立させたデジタルカメラは、過去にあったでしょうか。そしてカメラすなわちハードとしてはスチルとシネの両立はあったとしても、ユーザーとしては両立はありうるだろうか、などと考えながら本機「シグマfp」を使ってみました。一部の物知り顔の人は、fpはシネ用のカメラであってスチル用のカメラではないなどと声高らかに言い放っていますが、実際どうなのだろうというのが、僕のレポートのチェックポイントなのです。

 約1か月半にわたって連日使い続けた結果、そのようなことはまったくなく、通常のスチルカメラとして過不足なく使えるフルサイズの小型デジタルカメラなのです。もしシネ用のカメラであるなら、各操作部などに違和感があったり、操作しない部材などが邪魔になってくるはずですが、実際は、「CINE/STILL」切替スイッチ、「REC」ボタンの他は、GUIを含めまったく各部がスチルのためにあるという感じで、むだな機構がないと思わせるのです。これも、基本的な部分以外はすべて削ぎ落としたデジタルのボディだからそのように感じたのでしょう。結局、僕はスチルカメラとしてだけでfpを使ったのですが、それでも十分満足できたということなのです。つまりfpはシネカメラをスチル用としたものではないわけです。

 さらにfpの特徴は、ハードとしての拡張性に対し、従来は自社ですべて完結させるのが一般的でありましたが、昨今はソニー富士フイルムなどに見るように、マウント情報を公開し一部システムの製造をサードパーティーに依存するという手法をとっているのですが、シグマfpでは、ボディの3Dデータを公開し、ある意味でユーザー自身にもシステム展開を任せるという手法を取っているのも新しいことです。事実、僕の周りでは、発売と同時にfpを手にして、自分用のストラップを製作して装着しているような人もいるのです。時間が経てば、fpをベースにしたさまざまなシステムアクセサリーが企業、さらには個人レベルからも登場するでしょう。

 なお今回のレポートで一番苦労したのは、45mm F2.8 DG DN Contemporaryの存在です。結局、レンズ描写がカメラの描写を決するのですが、前述したようにその特性を良しとするのか、どうかだと考えるのです。このあたりは、すでに6,100万画素のソニーα7R4IVで同じ45mm F2.8 DG DN ContemporaryのソニーマウントFEレンズを使っているので、45mm F2.8 DG DN の画素等倍で見たりできる具体的な詳細は、そちらの方もぜひご覧ください。

 そして改めてデジタルにおけるレンズ交換式カメラの画質とは、ベイヤー方式の撮像素子を使ったボディの画質とは、レンズの画質とは、などということを考えてみるのも意義あることだと思うのです。そして来年登場が予告されている、フルサイズフォビオンセンサー搭載のボディがでてきたときに、改めてデジタルカメラの画質とはと考えてみたいのです。 (^_-)-☆

 

■おまけ

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≪去る11月7日にシグマは、フランスのパリで開かれた「サロン・ド・ラ・フォト」の会場で特設ステージを設け、新製品シグマfpのトークショーを開きました。シグマが、フランスでこのようなことを行うのは初のことだそうです。右からユーザーの質問に答える山木和人社長、大曽根康裕商品企画部長、シグマフランス・プロべ氏。いかにシグマがfpに力を入れているかおわかりいただけるでしょう≫