新宿駅東口の高野ビルにあるコニカミノルタプラザが2017年の1月23日19:00をもって閉館し、多くの人々が、その最後を見届けようと集まりました。
実はコニカミノルタプラザの歴史は、それをさかのぼる29年前の1988年に新宿駅東口の三中井靴店(新宿3-24-2)の2階、3階に「コニカプラザ」としてオープンしたのが最初です。それから5年後の1993年に契約更新がまとまらず、新宿高野ビル(新宿3-26-11)の4階へ移ったのです。その当時のコニカプラザは高野のお店の延長線上にあり、エレベーターに加えエスカレーターでも会場に入れたのです。フロアには写真ギャラリーのほか、ライカなど歴史的なカメラ展示コーナー、図書室やセミナールームを兼ねたサロンなどもあり、写真業界の多くの人たちの憩いの場であり、打ち合わせの場でもありました。コニカがミノルタと経営統合したのは2003年でした。その直前に写真展示室を3スペースに増やし、エレベーターだけで出入りする、現在までの形にリニューアルしたのです。コニカとミノルタが経営統合した時に、2つはコニカが、1つはミノルタ関係がというような話題も業界雀にはありましたが、結局、コニカミノルタとして統合された形で、プラザも運営されたのはご存知の通りです。
≪最終19:00を回ったときのAギャラリースペース≫
このコニカプラザは、そもそも1986年末ごろに、新宿駅東口の「カメラのさくらや」の前を当時のコニカの担当部長と夜通った時に前を見上げて、今度この近くに写真ギャラリーを作るといっていましたが、それがコニカプラザだったのです。そのころ僕はカイトフォトグラフィーという、凧でカメラを吊るして空撮する写真団体に入っていましたが、コニカのお偉方に、凧に理解の深い方がいて、当時の本社を構えていた新宿・西口の野村ビルのギャラリーで写真展を開かせてもらったり、この時の国際シンポジウムを高野ビルの旧コニカプラザで開かせてもらったり、その後は国際カイトフォト展を開かせてもらったりして、多くの写真仲間とともに大変お世話になりました。そして、2006年3月をもって、コニカミノルタは写真事業を終了させ、それから10年経ったこの1月23日にコニカミノルタプラザは閉館したのです。いつかはこうなるとは思っていましたが、致し方がないことだと思うのです。
≪前衛美術作家、糸崎公朗さん(右下)の声掛けで集まった有志で手を振って記念撮影≫
≪銀座にあった小西六ギャラリーから、コニカミノルタプラザまでの流れに沿って感謝の気持ちを書き込む写真家の松本徳彦さん≫
≪最後に高齢者仲間で記念写真。右から:写真家・妹尾三郎さん、写真家・松本徳彦さん、僕≫
写真業界も大きく様変わりして、感光材料、カメラの業界地図も大きく塗り替わり、ギャラリーも企業系ではソニーイメージングギャラリーが銀座に新設されたり、個人ギャラリーも全国にたくさん生まれました。それでも、新宿に生まれたコニカミノルタプラザが、閉館するということはやはり気になるので、その最後を見届けに行った報告でした。
当日、持参したカメラは、コニカミノルタに敬意を表すために、ソニーα7Rにマウントアダプターを介してヘキサノンのAR40mmF1.8とフィッシュアイAR15mmF2.8を付けてです。ソニーのαカメラがミノルタαの流れをくむのは周知の通り、カメラとレンズの関係も大きく変わりました。 (^_-)-☆