写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

デジタル一眼カメラ・新製品バトル


12月17日付の「日本経済新聞」朝刊で“デジタル一眼カメラ入門機・新製品バトル”という項を担当しました。新製品は、HOYAペンタックスK-xパナソニックルミックスGF-1、ニコンD3000の3機種。最初連絡をもらった時には、方式が異なるカメラを同じテーブルに載せられるのか?と少しびっくりしましたが、デジタル一眼というくくりでは確かにグルーピングできるわけで、入門機という視点では面白いかもしれないと、評価を引き受けました。
そこでいつもの僕の評価法“すべてをAUTOで撮影”してみました。5日間ほど、朝から晩まで、明るい所から暗いシーンまで、3機種で同じ場面を撮り続けるのです。こうやっていくと撮影過程でそれぞれの機種の得手不得手が見えてきます。そして、写した結果をパソコンのモニターでチェック。さらに絵柄によって、2LからA4までにプリントしてじっくり検討という作業をしました。写った結果は、入門機として見ると実に皆よく写るのです。これではバトルになりません。唯一あるとしたら、光学ファインダーと位相差検出AFの一眼レフ、電子ビューファインダーとコントラスト検出AFの違いぐらいでした。それも限られた場面で見え隠れする程度で、これからの技術進歩でどのようになるかわかりません。結局、写った結果が同じなら、デザイン、メーカへの好み、価格などで選んでも、この3機種は問題ないというのが、僕の結論でした。
使い勝手など、さらに詳しいことは顔写真とともに「日経ネットPLUS」に載っています。そして、3人の専門家による評価でしたが、カメラ以前にテスター自身が評価されているような気がしてなりませんでした。