写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

キヤノン レンズに和名で花の名「Sumire」をつける

 キヤノンは、PLマウントのシネマカメラ用単焦点レンズ7本を「Sumire Prime」シリーズとして発表しました。

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 最初に、ニュースレリーズが届いた時に、Summicronみたいな名前だなと思いましたが、よく読むと花の名前「スミレ(violet)」だったのです。過去に、和名で花の名前が付けられたレンズは聞いたことがなく、珍しいネーミングです。

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 「Sumire Prime」は、14mmT3.1、20mmT1.5、24mmT1.5、35mmT1.5、50mmT1.3、80mmT1.3、135mmT2.2の7本で、大口径非球面レンズやUDレンズ、UDレンズの性能をさらに向上させたスーパーUDレンズを採用したキヤノン独自の光学設計により、芯がありかつ柔らかな映像描写を実現し、高い解像感を特長とするEFマウントの単焦点レンズシリーズに対し、PLマウントの単焦点レンズシリーズ「Sumire Prime」は、背景に広がる柔らかなボケが被写体を優しく浮かび上がらせることによる、美しく印象的な映像描写が特長です。また、両シリーズに共通した暖色系のトーンにより、人物の表情を柔らかく、自然に描く映像表現が可能としています。来たる2019年4月8日(月)から11日(木)まで、米国ラスベガスで開催される「NAB Show 2019」で先行展示されます。

 また「Sumire Prime」レンズは、PLマウント⇔キヤノンEFマウント間の交換サービスも開始されるそうです。

 

進化するレポート▶パナソニック・ルミックスS1Rを使ってみました ver.4.1

 パナソニックは、2008年にマイクロフォーサーズ(M4/3)の「ルミックスG1」を発売しましたが、これがいわゆるミラーレス一眼の最初でありました。それから10年経った2018年9月のフォトキナで35mm判フルサイズのミラーレス一眼「ルミックスS1R」と「ルミックスS1」の2機種を発表しました。そしてこの3月23日、ついに発売を開始したのです。(ゴシックの書体の部分が新たに追加された部分です)

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≪「ルミックスG1」が発売されてからレンズ遊びが楽しくなりました。そしてクラシックレンズの性能をフルに楽しむのには35mmフルサイズがいいのです。G1の時にはパナソニックからM、ライカR用のM4/3用マウントアダプターが発売されましたが、今回のフルサイズ用マウントアダプターはサードパーティーにまかせた方が楽ですね。このルミックスS1Rは、ライカカメラ、シグマと協業の「ライカLマウント」を採用しており、今後の各社の相乗効果がどのように発揮されるかは大変興味あります≫

 今回発売された、「ルミックスS1R」は、4,730万画素、9コマ/秒、1,016g、価格:45万円、「ルミックスS1」は2,420万画素、9コマ/秒、1,017g、価格:30万円、となっています(価格は発売直後の価格COM調べ)。またレンズはLUMIX S24-105mmF4(価格:14万円)を用意しました。このセットを購入してまず驚くのが、包装箱がライカに似た黒の箱に収まっているのです。蓋を開いてみれば、通常のデジタルカメラと同様なボディとレンズの中箱の区切りがなされ、それぞれ箱を開けると緩衝材の間から、それぞれの本体がでてくるのです。ところで、このセットに対して保証書は1枚なのです。この時期、前後に購入したニコンキヤノンもボディとレンズにそれぞれ別に保証書があったけど、パナソニックにはレンズの保証書はないのです。お店の人に聞くと、いつもそうだというのです。さらに写真仲間と話していたら、レンズのシリアルナンバーもないのではというのです。まさか!と調べてみたら、XF9BA10227とレンズマウント下部内側に小さくレーザープリントされているのです。これはなかなかわかりませんでした。右のMade in Chinaは文字が凸状であるので光線状態によっては影ができるので、目視で見えますが、左のシリアルナンバーは写真では明確に写っていますが、裸眼で見るには凹凸がなく、インク色も判別しにくく、書体も小さいため苦労します。そしてレンズには、フードは付属していましたが、収納のケースもポーチも付属していません。これは、標準レンズ扱いだからでしょうか。やはり、ちょっとカメラ由来メーカーとは違うようです。このあたりが撮影した画像にも何か違いがあるのでしょうか? そのあたりを含めてレポートしてみます。

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≪左: ボディとレンズが入ってきた化粧箱。右:レンズマウント基部内側のシリアルナンバーが記されている部分です。近眼の私でも裸眼で見るにはルーペが必要です

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 ところでパナソニックは、自社でイメージセンサーを製造できる数少ないカメラメーカーとされていますが、従来M4/3規格のカメラは使用経験ありますが、大型のものとしては私の使用経験と記憶では、2001年に発売されたキヤノン「EOS-1D」のAPS-Hサイズ415万画素CCDがパナソニック製でした。ところが、翌年2002年にはキヤノンはフルサイズ1,110万画素CMOSを自社製造し、以後一眼レフ、ミラーレス一眼のセンサーは内製してきたのです。2016年のフォトキナ時点では、パナソニックはオリンピックを目指すと公言し、新センサー搭載のカメラが登場ではとうわさされてきましたが、その後トーンダウンしましたが、はたして今回搭載のセンサーは、それにあたるものかどうかはわかりませんが、パナソニックCMOSイメージセンサーの実力は? スチルカメラとしての使い心地と性能はという視点をもって、徐々にレポートを進化させます。

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≪レンズを取り外してボディとレンズのマウント部を見てみました≫レンズを取り外した状態でイメージセンサーはシャッター幕に覆われることはなく、むき出しです。この機械的な口径とフランジバック電子接点は10個をもってライカLマウントであり、ライカカメラ社、シグマとの目に見える共通なところとなります。ボディ側マウント左下部の赤丸左がレンズ取り外しボタン。その上2つはファンクション(Fn.)ボタン、右下の丸い1・2と振られたのはFn.レバー、したがって使い込んでいき、自分なりに機能を設定することができますが、ボディ正面で4つ設定でき、ボディ背面と合わせるとFn.として16の機能を設定でき、さらにWBボタンなどの専用ボタンにも撮影時と再生時にそれぞれ別の機能を設定できるというからすごいです。

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≪背面上部から見たところ≫ カメラを操作するために背面上部から見たところ。液晶パネルはスイングしますし、その他の操作部材配置はダイヤル式であったり、初めての人でも目視でかなり配置はかなりわかりやすいのです。唯一、注意しなくてはいけないのは左肩上部のモードダイヤル基部の □ のマークです。 □ はシングル単写ですが、2⃣と3⃣は連写とルミックス独自の30コマ/秒連写の6Kフォト、60コマ/秒連写の4Kフォトの設定なのです。このモードの詳細解説は省略しますが、いわゆる連写とは異なり、動画の切り出しです。ファイルは動画のMP4ファイルで生成され、再生時にベストショットを写真的に.JPGファイルに保存することができるのです。

 ところで、このボディ、実際レンズを付けて構えてみると、私的にはかなり大きいのです。わが家の料理用計量器と体重計では、重かったり軽かったりで正確には測れないので、公称値で計算してみるとLUMIX S24-105mmF4込みで重さは約1,700gもあるのです。そこで複数のカメラ経験豊富な人に握ってもらうと、がっしりしているという感じで、いいというのです。とはいっても、なぜこれだけ大きいかと、使いながらいろいろと考えたのですが、従来からのパナソニックの小型・軽量のM4/3規格カメラに抵触しない範囲として、どうやらルミックスS1R/S1は大きくてもよく、ライカSLを念頭に置いてデザインされたのではないかとの考えに至りました。先行のソニーはNEXシリーズをベースに、ニコンはD1桁やD3桁シリーズを、キヤノンはEOSシリーズをというわけで、それぞれの企業の考えるところからボディの大きさやレンズラインナップが考えられたと、思うのです。結局、各操作部分の配置は、あるメーカーの技術者いわく、ニコンキヤノンのいいとこどりという感じだそうですが、それだけ違和感なく使うことができるというわけです。ただ連日操作してきて、個人的に違和感を感じるのはメイン電源SWの操作法で、左に押してON、右に引いてOFFという所が、どうしても操作感としてなじめません。逆だといいような気がしますが、どうなんでしょうね。

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≪左:バッテリー、右:記録メディア≫ バッテリーは専用の7.4V、3050mAh、記録メディアは、XQDとSDの両方が使えるダブルスロットで、SDカードはClass4/4GBのパナソニック製で10年以上前のものでしたがデータの転送速度を別にすれば十分使えました。XQDカードは本来はメインのようで、スロット1になっています。XQDカードで使ってみるとさすが転送も速いです。SDカードも転送速度の速いものを使えば、まったく問題ないでしょう。なお、今回の撮影でXQDカードを使用すると、突如としてフリーズ(ハングアップ)する現象が続出しましたので、メーカーに調べてもらったところ、バグが判明したということです。対応のファームウエアアップは現在未定だそうで、当面はSDカードでの撮影が無難です。

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≪電源関係のパーツ≫左上:専用バッテリー用充電ハウジング、USB-C→USB-Cのコードを介して充電器へつなげAC電源へ差し込む。右:USB-A→USB-C変換ケーブル(これを使えばUSB電源から直接ボディへ充電できる)。ボディに充電しながらの撮影もできます。左下は、予備の電池を収納するための透明チャック袋。ふだんからこのようにして予備バッテリーを持ち歩いていたので、すごっく納得しました。ただしこのセットは、電源コードが長く、太いので、取り回しが煩雑です。

 

■いつもの英国大使館正面玄関を撮影してみました

 撮影に出かける前に、試しのシャッターを切ってみますと、シャッターが切れたときの音はコトッといった感じで、やわらかく静かなのに驚きます。何か他のカメラに例えることはできないのかと、いろいろ思い巡らせましたら、かつて大昔のライカM3のよく調整された個体のシャッターを切った感じの音に近いのです。これは、私の経験で思い出せる範囲でのことであり、私の知るM3、M6TTL、M7、M8、M9、M(typ240)と使ったなかでのことでしかないのですが。

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いつもの英国大使館正面玄関ルミックス S24-105mmF4、焦点距離35mm:F5.6・1/500秒、ISO100、AWB。いつものように朝10:20、晴天。AFはスポットで中央屋根下エンブレムに合わせてピント合わせ。スポットAFは、画面内左右中央、上面エリアのそれより上の部分に設定できない限界部分にセット。画素等倍にして見ると、左右の樹木には色収差は発生していなく、それらしく針葉樹らしく見えるから解像度は高いことがわかります。また、左の黄色のポールは濃く再現されていて、露出レベルもあるでしょうが、色づくりとしてはソニーに似ている感じです。

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≪エンブレムの部分を画素等倍100%に拡大≫4,730万画素というだけに大きくなってしまいました。高画素なりに十分解像しており、直射日光が左上からあたり、日陰がでるほどですが、壁面は飛ぶことなくハイライトからシャドーまで十分に柔らかく描出されています。他機種との比較は京都MJの「ライカに始まりライカに終わる」を参照ください。画素等倍で比較できます。

 

■さまざまな条件のもとにランダムに撮影しました

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≪飛行機のモニュメント≫焦点距離48mm: F8・1/320秒、ISO100、AWB。撮影はほぼ正午、太陽光直上からのベタな順光状態です。

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≪飛行機のモニュメントの下で≫焦点距離105mm: F4・1/1600秒、ISO100、AWB。上とほぼ同時刻ですが、望遠側を使ったことにより絞りが開放となり、シャッター速度が速くなっている。撮影は上と同様ほぼ正午、太陽光直上からのベタな順光状態です。

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≪双発のプロペラ機≫焦点距離51mm: F7.1・1/320秒、ISO100、AWB。太陽光直上からのベタな順光状態です。

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≪お囃子連≫ 焦点距離105mm: F5・1/400秒、ISO100、AWB。太陽光直上からのわずかな半逆光です。

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≪お食事中≫ 焦点距離105mm:F5.6・1/400秒、ISO100、AWB。太陽光左直上からのわずかな斜光です。

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≪双発プロペラ機とお食事中の一部分を画素等倍に拡大≫ LUMIX S 24-105mmF4レンズは、総じて描写は柔らかであり、必要以上のカリカリとした感じはありません。柔らかい描写だといっても解像力がないということではないのです。よく見ると、右のカットの女の子の髪は解像しているのです。気になる描写は、女の子の左側背後にドーナツ状のボケができていることです。これは、球面収差の過剰補正によるものと考えられますが、画素等倍にまで拡大した時に初めて見えてきた描写なので、通常の写真プリントでは柔らかさを含めてわからないでしょう。ただ動画で、大型スクリーンに映したときにはどうなのでしょう。動画には詳しくないので、よくそのあたりはわかりませんので、専門の方の意見を聞きたいところです。

 このあたりは使う人の好みの問題でしょうが、もしカリカリとした感じが欲しいなら、ライカLマウントアライアンスグループのシグマArtラインレンズを使うのも良いかもしれないし、場合によってはライカのレンズも使えるはずなので、試してみる価値はあるでしょう。

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 ≪いつものマンション≫ 焦点距離24mm:F7.1・1/200秒、ISO100、AWB。このマンションの壁面を見て発色具合、解像感を見ます。また、同じように左右のビルの壁面を見て解像度、色収差の発生などを読み取ることができます。左右640ピクセルでは、その詳細は読み取れませんが、左右のビルの解像はもうひとつという感じです。

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 ≪サクラ並木の下の親子連れ≫ 焦点距離24mm:F6.3・1/200秒、ISO100、AWB。サクラ並木の下をリックを背負って歩く親子連れがいい雰囲気でしたので狙ってみましたが、青空とサクラの花はいい感じですが、残念ながらつぶれてしまいました。

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 ≪水面に映るお堀のサクラ≫ 焦点距離24mm:F6.3・1/200秒、ISO100、AWB。千鳥ヶ淵公園から皇居を臨むお堀の水面の反射を狙ってみました。

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  ≪子供囃子連≫ 焦点距離77mm:F4・1/100秒、ISO160、AWB。気に入ったカットを選択した1枚ですが、左と右の白装束の子が画面に大きく入る別のカットを含めて、露出は白が飛ばないぎりぎりのレベルで、いい感じになりました。

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  ≪ナノハナとサクラ≫ 焦点距離24mm:F5.6・1/250秒、ISO100、AWB。

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  ≪ハナカイドウ≫ 焦点距離105mm:F5・1/320秒、ISO100、AWB。レンズの正式名称はLUMIX S24-105mmF4 MACRO O.I.S.であって、手ブレ補正機構が入って、最大0.5倍・30cmまでのマクロ撮影ができるというので、庭に咲いているハナカイドウの花を狙ってみました。まずまずの写りですが、他のカットも含めて全画面を左右640ピクセルVGA画像に縮小すると、逆に解像感が失われるのは残念です。

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≪AWBのチェック≫ 焦点距離56mm: F4.5・1/60秒、ISO250、+1.7EV露出補正、AWB。写真用蛍光灯のソフトボックス照明でAWBのままで撮影してどのような色再現を示すかチェックしました。露出は、背後の白い花が飛ばないところのぎりぎりまでプラスの補正をかけてあります。このような撮影では、マニュアルでしっかりとホワイトバランスをとったほうがよいようです。

 

■人工照明下でインド舞踏を撮ってみました

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≪インド舞踏・基準露出画面≫ 焦点距離83mm:F4・1/250秒、ISO6400、AWB。最初露出補正なしで撮影してましたが、背面液晶で撮影後に確認すると暗すぎ、シャドー部がつぶれているのです。

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≪インド舞踏・Ⅰ≫ 焦点距離78mm:F4・1/250秒、ISO6400、+0.7EV補正、AWB。同じステージですが、曲が変わり女性の衣装も変わっています。この撮影は、初期設定がアンダーでしたので、+0.7EVの補正を加えました。ただし、やはりこの状態でも、私的にはまだアンダーであり、結果としてはレタッチソフト上で肌が飛ばない程度に少しトーンカーブを持ち上げる作業を行うと、まずまずという感じになります。なるべく決まりのポーズをと考えましたが、やはり画素等倍では、わずかな被写体ブレが読み取れます。

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≪インド舞踏・Ⅱ≫ 焦点距離48mm:F4・1/250秒、ISO6400、+0.7EV補正、AWB。3人で踊っているところで中央の女性に顔認識でAFが作用したところでシャッターを切りました。左右640ピクセルではわかりにくいですが、中央の女性にピントはきています。ただし、動いている人物は画素等倍ぐらいに拡大すると、被写体ブレをわずかに感じさせます。決めポーズでシャッター切ったつもりでも、やはり1/250秒でも動きは止まらないようです。

 この一連のインド舞踏の撮影は、自動認識AF(顔・瞳・人体・動物)モードにして、シャッター速度優先で1/250秒に固定して撮影しました。その結果ISO感度AUTOで6400という高感度で撮影されましたが、画素等倍近くになるとざらつき感がでてきます。これはある程度は致し方ないことではあります。ただ最初にシャッターを数カット切ってわかったことですが、背面液晶で見る限りアンダーで全体に暗くシャドウがつぶれていたのです。そこで、急遽+0.7EV露出補正をかけたのですが、ここに掲載の時には2枚ともさらにわずかながらトーンカーブを持ち上げています。高照度下でもシャドーつぶれの傾向がありましたが、人工光源下や低輝度下では高画素ゆえのつらさがあるのかもしれません。ところで、このような場面で撮影していると、背後の仏像画が、人物として形態認識するのには最初はとまどいました。自動認識AFは動物認識をON・OFFできるほかは、顔・瞳・人体の認識がセットになっているようなので、仏像を人体認識するのはOFFにできないようですが、使い込みができていないので詳しくはわかりません。

 結局ルミックスS1Rは、基準感度(ダイナミックレンジ)が低いことで露出補正操作の手間が増え、また露出補正からからくる感度上昇により粒状感なども画質には影響してくるのですが、さらに掲載時のトーンカーブの持ち上げ作業など、そのあたりが手間ですが、いくつか理解できない撮影結果となっていますので、メーカーの解析、答え待ちというのが現状です。

 

■自動認識AFの瞳認識AFと顔認識AF、人体認識AFなどを使ってみました

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≪バストショットで瞳認識AF≫ 焦点距離70mm:F4・80秒、ISO100、AWB。向かって左側の目に瞳認識AFでピントを合わせてみました。

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 ≪上の写真で向かって左側の目の部分を100%画素等倍に拡大して見ました≫ 絞り開放F4で、しかも画素等倍ですから必要十分なAF能力ですが、微細な部分の線が太く感じるのが気になります。

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≪全身を入れて顔認識でシャッターを切りました≫ 焦点距離64mm:F4・80秒、ISO100、AWB。画素等倍には伸ばしませんでしたが、顔認識で瞳を含めて十分顔にピントがきてます。(モデル:ひぐれ ともみ)

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≪自動認識の動物認識AFが働いたのでしょうか≫ 焦点距離64mm:F4・80秒、ISO100、AWB。手前の鼻はボケていますし、奥の耳もボケていますから、まるで瞳認識したかのようです。

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≪自動認識の人体認識AFでシャッターを切りました≫ 焦点距離65mm:F4・125秒、ISO100、AWB。ステージに並んだ6人を狙いましたが、ほぼ全員に人体認識が働き、このうち歌手を自動的に主要被写体と認識判断したようで、フレームが黄色くなり(右下写真参照)ピントが合いましたが、どうやらピンクの衣装からターゲットと認識したようです。知人は一番左のドラマーなのですが(笑)

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ルミックスS1RのAF自動認識、カタログより≫ AFモードは、自動認識、追尾、225点、ゾーン(縦・横)ゾーン(楕円)、1点+補助、1点、スポットを選択して撮影できます。自動認識は、人物、人物瞳、人体、動く人体、動物(犬科、猫科、鳥類)となっていますが、動物の認識をOFFにもできます。今回の撮影は、自動認識モードですべて撮影しました。撮影シーンによっては、さまざまな認識が重なり合ってでてくるために、ファインダー内が煩わしく感じることもあります。人物の瞳認識は、顔認識の中に、縦横の線がクロスした部分が瞳認識部分となりますが、線が細いので確認は注視しなくてはなりませんので神経を使います。

 

■追尾AFで列車を撮影してみました

 特別に鉄道写真好きではありませんが、自宅近くの西武新宿線で「特急小江戸号」を“追尾AFモードで”撮影してみました。これは特に難しく考えなく、追尾AFモード+連写モードにて撮影するのです。

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≪上り下りの西武新宿線・特急小江戸≫もちろん走っているシーンです。 ルミックス S24-105mmF4、焦点距離105mm:F5・1/400秒、ISO100、AWB、薄曇り。

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≪上り下りの西武新宿線・特急小江戸:元画像≫上のカットの原画です。上り下り車両が並んだ時がいいのか、上り線が迫ってくるのをぎりぎりまで粘るのがいいかわかりませんでしたが、並んだところをトリミングして掲載しました。逆に右の粘った写真はトリミングはほとんど不要となるでしょう。S24-105mmF4、焦点距離105mmなど、撮影条件は連写ですから同じです。追尾AFは右の上り車両に合わせました。やはり、もう少し長玉が欲しいですね。それでも4,730画素は、トリミングのためにあるといっても過言ではありませんので、

 結果としては、大変うまくいきました。もともと私は鉄道写真マニアでありませんが、時々カメラの動体AFをチェックするときにこのような撮影を行います。ただ今回は、同じボディで2日目、3回の挑戦です。1日目はXQDカード使用でボディのフリーズ(ハングアップ)があり、撮影できないままに自宅へ帰りました。今回は、2日目のチャレンジでこのような好結果になりました。アクシデントはXQDカードに対するボディ側のバグだったそうですが、これはSDカードでの撮影結果です。

 

ルミックスS1RにライカSL用レンズをつけてみました

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ルミックスS1RとライカSL≫ ルミックスS1Rには24-105mmF4、ライカSLにはVARIO-ELMARIT-SL 24-90mmF2.8-4をつけてあります。そこで、ルミックスS1RにライカSL用レンズつけて撮影してみました。

f:id:ilovephoto:20190421001857j:plainVARIO-ELMARIT-SL 24-90mmF2.8-4≫  焦点距離25mm:F4.5・1/200秒、ISO100、AWB。同じ場面をライカSLのボディにレンズを変えてルミックスS24-120mmF4で撮影しましたが、基本的には大きく変わることはないので、ルミックスS1RボディでバリオエルマリートSLレンズの分だけ掲載しました。

 とはいっても気になりますので、ライカSLレンズとルミックスSレンズの描写はと気になりますので、ルミックスS1Rボディでレンズの焦点距離を同じにして、絞りF5.6に固定して動かないように三脚でボディを固定して、比較撮影してみました。

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 ルミックスS1Rボディ:VARIO-ELMARIT-SL 24-90mmF2.8-4≫  焦点距離50mm:F5.6・1/125秒、ISO100、AWB。

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ルミックスS1Rボディ:ルミックスS 24-120mmF4≫  焦点距離51mm:F5.6・1/100秒、ISO100、AWB。 

 上の2点の写真を見てわかることは、シャドー部の濃淡の差はわずかにあるものの、その差はほとんど許容差というか、無視できる範囲でしかありません。そこで、画素等倍まで拡大してその差を見てみました。

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 ≪写真左:ルミックスS1Rボディ+VARIO-ELMARIT-SL 24-90mmF2.8-4、写真右:ルミックスS1Rボディ+ルミックスS 24-120mmF4≫どちらも同じ花の画素等倍切り出し画面です。この画面からすると右のルミックスSレンズの方が色収差があるように見えますが、どちらも同じといって問題ない範囲です。

 

■Lマウントアライアンス シグマもマウントアダプターMC-21で始動

 2018年9月のフォトキナを機に発表された“Lマウントアライアンス”の第1弾として発売されたパナソニックルミックスS1R/S1に引き続き、シグマから従来からのシグマArtライン交換レンズをLマウントに変換するシグマMC-21」マウントコンバーターが4月19日に発売されました。この時期発売されたのは、シグマ製のキヤノンEFマウントをLマウントにするものとシグマSAマウントをLマウントにするものと2種類です。このマウントコンバーターの有用性は、いまさら述べるまでもないですが、シグマSA-Lは12,500円、キヤノンEF-Lは37,500円で提供されるのが興味ある点です。この価格差は、シグマが従来のSAマウント対応のボディの製造を中止することに対しての、お詫びの意味を含めた値付けであると考えられます。マウントコンバーターシグマMC-21」の発売は、まさにパナソニックにとっては一気にレンズラインナップを広げる援軍ともいえるものです。早速、手配して入手できましたので、使用感を報告します。f:id:ilovephoto:20190414180756j:plain

≪シグマMC-21とArtレンズ≫用意した交換レンズは、シグマSAマウントのArt 35mmF1.4DG(フルサイズ)とArt 18-35mmF1.8DC(APS-C)の2本です。 したがって入手したマウントアダプターは「シグマSAマウント→L」用です。

 まずは、ボディに取り付けるとマウントアダプター基部に小さくLEDが緑に点灯すれば使用可能、オレンジ色だとファームアップが必要、赤だと使用不可能だということです。また、SAマウント受け側部には、DGフルサイズか、DC APS-Cサイズか識別用のピンが付いているのです。今までデジタルのフルサイズはなかったので気にしなかった部分でしたが、機械的なスイッチが付いていたので、SAマウントは完全電子式ではなかったわけで驚きです。いずれにしてもAPS-CのDCレンズを装着すると自動的にクロップ画像の27-53mm画角相当に切り替わるのです。

 ルミックスS1Rでズームレンズをズーミングすると、その時の焦点距離が背面液晶に表示されます。Art18-35mmF1.8DCを装着した時も焦点距離が示されますが、実焦点距離であってAPS-C換算焦点距離ではありません。しかし撮影後のExifデータを見ますと、実際に焦点距離、35mm判の換算焦点距離が表示されますので、APS-C判だという情報を読み取り、撮影ファイルのExifに書き込まれているのでしょう。

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シグマMC-21≫ マウントコンバーターMC-21を開梱して驚いたのは、ドライバーとネジ2本、六角レンチが1つ入っているのです。説明書を読むと、ネジはシグマの用意するボディにしっかりと止めるようにと予備を含め2本入っているのです。六角レンチは三脚座を不要なときに取り外し・取り付けができるようにとのことです。これは、他社の例を見るまでもなく、コンバーターに三脚穴が付いていると重量バランス的に有効なこともあるのに対し、アダプターを付けることによってハンドリングが悪くなったり、光軸がずれることもあり、私としては取り外し式にしたのは大賛成です。価格設定を含め、ユーザーへの細かい配慮を感じさせるマウントコンバーターです。なお、ドライバーはシグマSAマウント用だけに同梱されているようですが、シグマ自体のボディはどのようなものか、2020年発売と予告されていますが、今から楽しみです。

シグマArt 35mmF1.4DG+シグマMC-21(フルサイズ)

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≪港横浜にて:シグマArt 35mmF1.4DG+シグマMC-21焦点距離35mm:F2.5・1/320秒、ISO100、AWB。SAマウントのレンズですが、マウントアダプターMC-21をつけることによって一眼レフの交換レンズが装着できるようになります。

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≪横浜中華街にて:シグマArt 35mmF1.4DG+シグマMC-21焦点距離35mm:F2.5・1/320秒、ISO100、AWB。特別なモードでなく、プログラムAEで撮影していますが、絞り開放気味の露出となりました。

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≪わが家の小便小僧:シグマArt 35mmF1.4DG+シグマMC-21焦点距離35mm:F1.4・1/1300秒、ISO100、AWB。描写力に定評あるシグマ・アートラインのとにかく大口径F1.4を活かして撮りたいということで35mmF1.4DGを絞り開放F1.4で撮影してみました。さすが、炎天下で撮るというのもおかしいので、日陰で撮影しました。最初は小便小僧の顔を狙いましたが、人体認識はするのですが、顔認識、瞳認識ともしなく、最終的にはピンポイントAFで向かって左の目に合わせましたが、どうも面白みがないので、赤いバラの花びらを左目の上に置いて撮影しました。背景のタイルの配列など、ボケ具合はきれいです。

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≪わが家の小便小僧:シグマArt 35mmF1.4DG+シグマMC-21≫ バラの花びらの部分を画素等倍100%でははみ出してしまうので、50%まで拡大してみました。赤の花びらの中に葉脈まで細かく見えます。4,730万画素の高画素に耐えられるさすがArtラインの単焦点レンズです。

シグマArt 18-35mmF1.8DC(APS-C+シグマMC-21

 ルミックスS1Rボディで、フルサイズの場合に得られるデータ量は8292×5472=45,373,824ピクセルAPS-C判の場合は3664×5504=18,515,456ピクセルの画像となりますが、APS-Cで使ってもA3ノビは十分にカバーする解像度です。ところで、ルミックスS1Rのアラート表示はさまざまで、APS-C判レンズをつけて、AFをCモードにセットすると“AFSモードになります”と警告されAF-Sでしか撮影できなくなります。これはシグマMC-21説明書にも書かれていますが、レンズ側かボディ側の問題か、いずれファームアップで直るのだろうと思われます。以下、APS-C判のArt 18-35mmF1.8DCでの作例をお見せします。

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≪シグマArt 18-35mmF1.8DC(APS-C+シグマMC-21焦点距離35mm:F3.2・1/400秒、ISO100、AWB。VGAの画面ではわかりにくいですが、もともとAPS-C判、大口径ズームというハンディを抱えているので、フルサイズのArt 35mmF1.4DGと同等というわけにはいきませんが、A3ノビクラスの大伸ばしには十分耐えられます。

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≪シグマArt 18-35mmF1.8DC(APS-C+シグマMC-21焦点距離35mm:F2.8・1/250秒、ISO100、AWB。上の写真もそうですが、細かな緑色の葉の色調の差がきれいに美しく再現されています。

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 「Lマウントアライアンス」にシグマが参画することは、特にパナソニックにとってはきわめて重要なことです。パナソニックがミラーレスフルサイズ一眼をだすことは、既存のソニーキヤノンニコンのポジションではないといってますが、そこはズバリ動画であり、8k なのです。上のパネルは、CP+2019でのシグマのブース前ですが、なんとアライアンスグループで、マウントアダプターを使えば78本の交換レンズを用意できるとしているのです。そのうち13本がシネ用レンズなわけですから、その存在意義は大きいわけです。

 

■マウントアダプターでライカレンズを使ってみました

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≪用意したのは焦点工房の“L.M-L.SL”マウントアダプターと、3本のライカスクリューとMバヨネットマウントレンズ。左から、フォクトレンダースーパーワイドヘリアー15mmF4.5 ASPH.(1999)、キヤノン25mmF3.5(1956)、ズミクロン35mmF2(第2世代、6枚構成、1969年)、スクリューマウントレンズにはMマウントアダプターを装着して使用。焦点工房の“L.M-L.SL”マウントアダプターは、ライカMマウントからニコンZマウントやEOS RFマウント用のものより2倍以上するのです。カメラの発売日にボディと同時に購入したのでライカSL用となっています。これが、ライカ純正だともっと高いのでしょう。ライカ用だから高いのでしょうが、今後アライアンス3社で数がでればもっと安くなるのでしょう≫

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フォクトレンダースーパーワイドヘリアー15mmF4.5 ASPH.(1999)、F8・1/250秒、ISO100、AWB≫ ご覧の通り、周辺光量の低下はありますが色付きはありません。フィルムカメラの時代のレンズですが、コシナの名誉のためにいうとフィルムで使った時はこのような周辺光量の低下はありませんでした。

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キヤノン25mmF3.5(1956)、F8・1/250秒、ISO100、AWB≫ 15mmと同様に周辺光量の低下はありますが色付きはありません。フィルムカメラの時代のレンズですが、フィルムで使った時もこのような周辺光量の低下はありました。

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≪ズミクロン35mmF2(第2世代、6枚構成、1969年)、F8・1/400秒、ISO100、AWB≫私のお気に入りのレンズです。まったくのフィルムカメラの時代のレンズですが、フィルムで使った時はこのような周辺光量の低下はありませんでした。

 使用したレンズは、3本とも最近のフルサイズミラーレス機の、クラシック広角レンズとの相性を調べるときの私の基準レンズです。いずれも「ルミックスS1R」はクリアしたことになります。従来、この種の問題をクリアするためには、CMOS撮像素子が裏面照射タイプであることが必要だと私は考えていましたが、パナソニックの3,740万画素のセンサーにはそのような記述がないのです。そして普及機の「ルミックスS1」は2,420万画素CMOS撮像素子ですが、同じ素性ならばさらに好条件となるはずです。このあたりは、他のメディアの方のレポートを待つことにしましょう。いずれにしても、撮像素子の詳細がブラックボックスだというのも興味ある点です。

 

■サイレントモードでのローリングシャッター現象を調べてみました

 ローリングシャッター現象とは、CMOS撮像素子の電子シャッター機能を使うと、撮影情報を順次送り出すための送り始めと送り終わりでは時差が生じてしまうので、通常は機械式シャッターを併用しますが、機械式シャッターでは作動音がするために、音楽会や静かな舞台の撮影は、従来は消音ケースを用いたり大がかりでしたが、ミラーレス一眼では静音モードが設定され、電子シャッターだけのモードで撮影できるために、静かな撮影ができます。ルミックスS1Rのサイレントモードは、電子シャッターへの切り替えに加え、シャッター音だけでなく、ストロボ発光、AF補助光、電子音のすべてが禁止されるというものです。下の写真は、電子シャッターによる撮影結果です f:id:ilovephoto:20190414144515j:plain

 ≪電子シャッターモードでの撮影≫焦点距離24mm: F11・1/2500秒、ISO3200、AWB。何回かのサイレントモード撮影で、ピントが合い、画像が静止している状態がよいだろうと、高感度にしてシャッタースピードを上げ、絞り込んで撮影するようにしてます。上の写真からわかることは、ローリングシャッター現象は発生するということです。ただしカメラ側の設定に加え、被写体場面の輝度、車のスピード、被写体までの距離などが相対的に作用してくるために、絶対値としては表せませんが、ローリングシャッター現象が発生してるのはわかります。ただ感覚でしかありませんが、ルミックスS1Rの歪みの度合いは少ないような感じです。つまり、データの転送速度が速いということがいえます。とはいっても、やはり全画素読み出しのグローバルシャッターの登場は待ち望まれるわけです。

■終わりに

 フルサイズ3機種の最後にきたのがルミックスS1Rです。このカメラはなかなか手強く、評価をだすのに苦労しました。
 今回理由は明らかになりましたが、XQDカード使用時に遭遇した撮影不能となるアクシデントでは、メモリーカードがありません、ライトエラー・カードを確認してください(電源スイッチを入れなおせば回復)、電源を入れ直しください(完全フリーズでバッテリーを抜いて再起動)などでした。これらはすべてレベルの違う警告が日本語ででるのですが、このあたりの細かさは感心しました。同様にズームレンズでズーミングすると焦点距離が表示されるのですが、ファインダーならびに背面液晶はシーンを見て画角を決めるのであって、焦点距離を見て作画するというようなことは、通常ないのです。

※撮影時ならびに結果に一部私には理解できないものがありました。それらの疑問含みで撮影結果をアップしました。現時点で1つの問題は解明できましたが、今現在、すべての原因が究明できていません。今後、わかり次第詳報いたしますが、結論を載せないまま、とりあえずはという段階のアップです。(0525)

リコーGRⅢを使ってみました

 リコーGR Ⅲが3月15日に発売になりました。早速さまざまな場面で実写して、その実力をレポートしましたのでご覧ください。

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 リコーGR Ⅲの人気は並ではないようです。知人のKさんは、発売日翌日にGR Ⅲを持った人を5人見かけたというのです。午後一番のカメラ愛好者の懇親の場で2人、夕方からのギャラリーバーで3人見かけたようです。ところが、カメラ愛好者懇親の場には本来集う人が、どうやら朝一番に、それも8:00に宅配便の集荷所までGR Ⅲを受け取りに行って、そのまま撮影に行ってしまったようですので、Kさんの周りでは6人いたということになります。これは、すごいです。Kさんは、過去にそのような例はないというのです。私が唯一経験したのでは、ミラーレスフルサイズ一眼のα7Rが発売されたのは、2013年11月15日の金曜日でしたが、その次の週の24日の日曜日には、鎌倉で同好の士と撮影会でしたが、何と5人の参加者の内3人がα7Rだったというのが、びっくりの思い出です。リコーGR Ⅲもソニーα7Rも、時代のユーザーニーズをしっかりとつかんだ結果であったと思うのですが、世間では、コンパクトカメラはいらない、スマートフォンで十分だという考えが一般的ではありますが、あえてそのようなときに、広角の単焦点コンパクトが、発売日にこれだけの立ち上がりを見せるということは、注目されることです。

 そのGR Ⅲですが、APS-C大判センサーを搭載した単焦点式のコンパクトカメラですが、最初のGRは2013年、GRⅡが2015年に発売になっていますが、大幅なモデルチェンジが行われたのは、今回のGRⅢだというわけです。行きつけのカメラ店若い女性店員さんにGRⅢは何がGRⅡと違うのですか? と聞いたところ、1)ストロボがなくなった、2)手ブレ補正が入った、3)小さくなった、というのです(知っていても、こうやって要点を聞くようにすると、わかりやすいし、自分だけの勝手な思い込みの判断も見直すことができるのです)。このGRⅢの改良点は、昨今のイメージセンサーの高感度性能の向上、自分の撮影の仕方などを考えると納得いく仕様で、さらに手ブレ補正機構が組み込まれたというわけですから、心強いです。

■GRⅢの背面液晶はタッチパネル式に

 実は、GRⅢを使いだして少し経つと驚くのが、背面液晶がディスプレーだけでなく操作機能も加わってきたことです。特に、AFのポイントはピントを合わせたいところに指先を当てると、その部分にスポット的な四角い囲いがでて、シャッターボタン半押しで、その部分にピントが合うというわけですが、かなり便利です。私の経験では、最近発売されたニコンZ7、キヤノンEOS Rには同様な機能が入っていて、慣れるまでには時間を必要としました。本機では、撮影時のAFポイントのほかメニュー画面の設定がタップで行え、再生画面の拡大・縮小にピンチイン・アウトが使え、再生画像のコマ送り・戻しにはスワイプができるというわけで、少しばかりスマホに近ずいたかなという感じです。身近なスマートフォンやカメラの操作が液晶画面を通してある程度共通化されるのは、必然的な流れだろうと思うのです。

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 タッチAFで、ピント合わせ位置を指定したのが左の写真です。右は、モードダイヤルと露出補正のアジャストレバーをアップして示しました。GRの前モデルを知っている人にとっては驚きでしょう。大変すっきりしていて、各部の色など、すべてに対して控えめなのが好感もてます。特に動画ボタンは表には見えなく、左肩に小さく埋め込まれているのです。しかも、他機に見るように赤や緑に色づけは行われていなく、外観デザインとしてはきわめて控えめでシンプルなのです。

■いつもの英国大使館の正面玄関を撮影

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≪英国大使館正面玄関≫F5.6・1/500秒、ISO100、AWB。画面全体に発色は控えめな感じですが、撮ったタイミングが、ちょうど千鳥ヶ淵のサクラの花が3部咲きのころ、つまり花曇りの時期だったのです。ピントは屋根中央下エンブレムにスポットAFしてます。画面全体からは直線性の良いことと、画素等倍まで拡大しても、左右の樹木には色収差の発生は確認できません。

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≪英国大使館正面玄関・画素等倍拡大≫F5.6・1/500秒、ISO100、AWB。上の写真のエンブレム部分の拡大。APS-C判の2,400万画素としては十分な解像感です。他のカメラの画素等倍の画像は京都MJの「ライカに始まりライカに終わる」をご覧ください。

■さまざまな場面で撮影してみました(28mm画角で)

 いつもならば、どこかに出向いて撮影ですが、いろいろとあり、まずはご近所の撮影でご勘弁を。撮影は、基本的にプログラムAEでシフトなしです。

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≪時間が少しでもあれば≫ F5.6・1/1000秒、ISO100、AWB。GRシリーズはスナップ用のカメラだからと気を使いました結果の1枚です。

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≪信心深い人々≫ F5・1/1000秒、ISO400、AWB。一度は通り過ごしたのですが、熱心にお祈りする4人の姿にひかれて、後戻りして、背後から撮影させていただきました。

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≪カメラ懇話会記念写真≫ F2.8・1/60秒、ISO100、AWB。28mm画角では、少し広すぎました。もう少し近づけばよかったのですが。

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≪走り回る子供≫ F5.6・1/200秒、ISO200、AWB。走り回る子供が、振り向いた瞬間にスナップ。千鳥ヶ淵の散策道ですが、マラソンする人を近づいてきたら28mm画角でエィッとシャッター切って良く写っていました。

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≪夕闇迫る昭和館≫ F2.8・1/30秒、ISO125、AWB。道路の右上の自動車のテールランプを見ると点光源で流れがなくクセのない描写を示しています。

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≪馬≫ F2.8・1/30秒、ISO320、AWB。子供向け遊具の馬の顔をアップしてみました。手持ち撮影ですが、ブレることなくシャープです。絞り開放ですが、画素等倍まで拡大すると、馬のタテガミが、1本ずつシャープに解像しています。

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≪ハイチーズ!≫ F2.8・1/50秒、ISO100、AWB。カメラを構えた彼氏の側からは、女性の顔は見えるのですが、脇から顔の見えないところからスナップさせてもらいました。こういう場面というのは、とっさということもありますが、窓枠なのか、建物の青い基礎部分か、下水溝の線なのか、なかなか水平がわかりにくい写真です。

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≪世界時計のあるお店≫ F2.8・1/50秒、ISO200、AWB。中央は日本、左右の時計はどこの都市を示しているのでしょうか。そんな国々の料理が食べられるのでしょうか。橋の上からスナップさせてもらいました。

 ■クロップ機能を生かす新しい使い方(35mm / 50mm画角で)

 実は、リコーGRⅢが発売になる1週間前の3月7日の夜11:00にライカカメラ社が「ライカQ2」を発表しました。こちらは2015年に発売されたライカQの改良機で、4,730万画素フルサイズセンサーに、クロップ機能を持たせ、28・35・50・75mm相当の画角切り替えを行おうというのです。ライカQが発売された時にはあまり注目しなかったカメラですが、今回は直後に発売されたGRⅢにもクロップ機能が入っているのですが、時代的にそろそろ使えるのではないかなと思ったわけです。もともと、画像をトリミングしてはいけません的な発想で、写真のテクニックを教えていたのは、フィルムカメラの時代とデジタルの低画素の時代のことであり、昨今の高画素時代にあっては、かなりのクロップ(トリミング)でも問題なく耐えられるのも現実です。

 GRⅢの撮像板は、APS-C判の2,424万画素ですが、クロップ機能は35・50mm画角であり、基本となる28mmを加えると3焦点カメラと同じようにして使えるのです。本来GRⅢのレンズは18.3mmF2.8ですが、35mm判換算だと28mm相当画角になるのです。クロップ撮影はメニュー画面から引き出してセットすることができますが、GRⅢでは、Fnボタンや、モードダイヤルのUポジションに割り振り、設定をすぐ呼び出すことができます。

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 上の写真は、実際にクロップして同じ場所から車のフロント部分を撮影してみました。左から、28mm(6000×4000=2,400万画素)、35mm(4800×3200=1,536万画素)、50mm(3360×2240=752.64万画素)となり、クロップした画像はF4・1/250秒、ISO200であり、画質は3枚とも同じですが、それぞれ画像データ量が異なります。そして一番ピクセル量の少ない50mm画角でも約750万画素あるので、A3~A3+への拡大プリントは可能だとなるのです。ちなみにぎりぎりまで大きく伸ばすと、A3で210ppi、A3ノビで180ppiのプリント解像度が得られるので、解像度的には十分だということはおわかりいただけるでしょう。なおクロップされた画像は、単なる切り取りですから被写界深度は基本レンズの「18.3mmF2.8」のそのままでして、35mm、50mm画角だからと深度が浅くなることはありません。これは、使えるカメラです。

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35mm画角 ≪江戸東京たてもの園 ・子宝湯≫ F2.8・1/100秒、ISO200、AWB。足立区千住元町にあった、1929(昭和4)年建築の銭湯です。直線性の良い画像であることがわかります。

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35mm画角 ≪江戸東京たてもの園 ・八王子市千人同心組頭の家≫ F3.5・1/200秒、ISO200、AWB。八王子市追分町にあった、江戸時代後期の家です。中央上部の電球にピントを合わせましたが、天気が良すぎてさすが手前の縁側はオーバーで飛んでます。落ち着いた描写で、こちらも直線性の良い画像であることがわかります。

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35mm画角 ≪江戸東京たてもの園 ・都電750型の車内で≫ F4.5・1/320秒、ISO200、AWB。車内で、若い女性がポーズとって自撮りしていましたので、お願いして1枚撮らせてもらいました。Thank you、謝謝と連発しましたが通じたようです。こういう時は、デーライトシンクロしたいかな?です。

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35mm画角 ≪江戸東京たてもの園 ・小寺醤油店にて≫ F2.8・1/125秒、ISO100、AWB。白金5丁目にあった1933(昭和8)年の酒屋さんの店先に並んでいたスルメ。640ピクセルの画像では質感はわかりにくいですが、かなり繊細な描写です。

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35mm画角 ≪いただいた花束≫ F2.8・1/125秒、ISO200、写真用蛍光灯トップライト照明、AWB、手持ち撮影。GRⅢを使い込んできてわかったことの1つに35mm、50mm画角のマクロ撮影が大変うまくいくのですが、その時のホワイトバランスがオートのままでほとんど色かぶりないのです。いろんなカメラを使ってきても、ここまでうまくいく機種は少ないと思います。

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50mm画角 ≪写真懇話会のディスカッション≫ F2.8・1/300秒、ISO200、AWB。机の対岸にいましたので、28mm画角では広すぎるので50mm画角で撮影しました。クロップしても問題ないことは640ピクセルの掲載画像ではわかりませんが、元データで見ると肌の感じ、髪の毛なども細かく描写されています。

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50mm画角≪枯葉の色≫F5.6・1/1000秒、ISO100、AWB。 いろいろと50mm画角で試していたら、マクロ的に使えるのではないかと思いつき、竹で編んだざるに乗せて、自然の色だけで構成してみました。大きく伸ばすといい感じです。

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50mm画角 ≪福岡県志賀島金印公園から能子島をのぞむ≫ F5.6・1/800秒、ISO100、AWB。早朝能子島の前を釣り船が疾走するのを、左脇の岩礁の上にちょこっと乗り、船の方を見ているのは2羽のウミウです。

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 50mm画角 ≪コダック35RF≫ F14・1/8秒、ISO200、AWB。そこまでマクロ的に使えるならと、金属感あふれるクラシックカメラを撮影してみました。640ピクセルではわかりにくいですが、カメラボディ、雲台を含め金属の切れ込み、質感描写は素晴らしいです。従来は、この手の写真は深度を稼ぐために1/2.3型CMOSのコンパクトカメラで撮影していましたが、やはりセンサーサイズの大きいAPS-Cならではの力強い描写です。ちなみに、この報告と同時進行のキヤノンEOS RP、ルミックスS1Rの製品写真はすべて、リコーGR Ⅲで撮影したのです。

■終わりに

 本格的に撮れる小型・軽量のカメラをカバンかポケットに忍ばせておきたい。フィルムカメラ時代からの個人的な願望でした。しかしなかなかこれといったカメラがなく、撮影目的に応じてカメラを変えていたのです。特に時々ある、カメラ関連のショーの取材には、ブース全体をカバーできる28ぐらいの広角が付き、ときにはカメラボディやレンズをマクロレンズ的にクローズアップできるカメラがあれば最高なのです。本文中にも書きましたが、従来は1/2.3型撮像素子の28〜300mm相当画角の高倍率コンパクトズーム機を使用していた(下のファインダー付GRⅢはそのシステムで撮影)のですが、やはり時代と共に高感度時のノイズ、手ブレの発生率が高いなど、気になることがありましたが、GRⅢのクロップ機能を生かして見たら、みごと自分の求めていたカメラにズバリ一致したのです。これは、直前に発表されたレンズ非交換式の28mm広角機ライカQ2のクロップ機能の考えをGRⅢに当てはめて、さまざまな場面で撮影したら28・35・50mm画角への切り替えが大変有効だったのです。さらに、マクロレンズ的な接写も可能で、しかもAPS-Cならではの大型撮像素子ならではの緻密感をもたせた撮影ができるのです。さらに近ずけるだけ近ずいても、同じレンズのクロップなので深度が変わるということもないわけで、これはちょっとした発見で、使い込んでみないとわからないことでした。

 もうひとつ、GRⅢにはピクセルマッピング機能がついているのです。昨今の一部一眼レフには組み込まれているようですが、コンパクトの本機についているのは驚きでした。つい最近も使ったフルサイズミラーレス機では、最初のショットで画素欠陥をみつけてしまいました。この機種にはピクセルマッピング機能はついていなく、メーカ持込みで対応かと思うのです。保証期間内ですので持ち込めばいいのですがクレーム入れるのも疲れますね。その点において、レンズ非交換のコンパクトカメラで最初からこのような機能が組み込まれているのは、親切というか、立派です。また、カメラ購入のパッケージの中にも、無料の一般動作点検、保証期間内のセンサー・ファインダー光学系清掃を勧めるチラシが入っていましたが、無料で点検・清掃してくれるというのも魅力です。いずれにしても、画素欠陥もゴミも発生しないのがベストですが、そうとは言い切れないのが現実のカメラ技術だと思うのです。そこを、目をつぶらずにしっかりと対処したのは企業の姿勢を感じさせるわけです。

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≪電力の消費を気にするなら、外付け光学ファインダーを装着して背面液晶表示をOFFにするのも少しは効果あるかもしれませんが、この組み合わせはかっこいいですね。ファインダーはコシナフォクトレンダーの28・35mm用ミニファインダー≫

 冒頭にも書きましたが、GRⅢの発売後の立ち上がりはいいそうですが、すでに使っているユーザーがいうのは、バッテリーのもちが短いというのです。これは、個人の撮影スタイルにもよりますが、カメラ本体の側でストロボをなくして、電池容量を大きいのにしても、カメラそのものの多機能化により消費電力が大きくなったためということらしいですが、多数コマを切る人は、1日が終えたら必ず充電という癖を付ければ、かなり救われると思うのです。また、充電はUSBのCタイプコネクターで行われますので、工夫次第ではさまざまな場所で手軽に行えるのも楽でいいです。

 ところで手ブレ補正が入ったなら、そのShake Reductionの応用としてある「自動水平出し」モードがあればなと思うのです。今回、掲載の写真も最終的には水平・垂直のわずかな微調整を行っていますが、このあたりが自動的に行われるのはペンタックスK-1以来の独自機能ですが、ぜひこの次はGRⅢにも加えてもらいたい機能です。水平・垂直がきれいに出た写真は、気持ちいい写真なのです。(その後、2019年4月23日のファームウエアアップでGRⅢに自動水平だし機能が入りました。いってみるものですね。感謝です!)

 そして、昨今スマートフォンの高機能化により、コンパクトカメラは不必要だと公言する人も多々見うけますし、さらに世の中全般がミラーレス機に向かっていくような気を起こさせる情勢ではありますが、やはりカメラにはさまざまな方式があっていいのではないかと思うのです。 (20190325)

キヤノンEOS RPを使ってみました

≪キヤノンEOS RPのレポートは、京都MJのサーバーに移行しました。こちらでは、それぞれの作例を画素等倍に拡大して見ることができます≫

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  キヤノンのフルサイズミラーレス一眼EOS RPが、2019年3月14日に発売されました。昨年10月25日にEOS Rが発売されていますので約5が月ぶりの新製品の登場です。このEOS RPは、キヤノンのフルサイズミラーレス一眼の普及機として位置づけられています。特にそのネーミングは、1959(昭和34)年3月に発売されたキヤノンレンジファインダー機「キヤノンP(Populaire)」からとったといわれています。このP型は、当時としては破格の10万台を販売したというほどのヒット商品であったわけですから、フルサイズミラーレス一眼の普及機にPを付けるということは、キヤノンがEOS RPにどれだけ期待をかけているか、その一端を知ることができるというわけです。

■EOS RとEOS RPは何がどう違うのでしょうか?

 2018年10月に発売されたEOS Rとこの3月に発売されたEOS RPとは何が違うのでしょうか。もっとも異なるのは、価格と画素数です。EOS R:価格19万円、3,030万画素、最高シャッター速度1/8000秒、連写8コマ/秒、EOS RP:価格15万円強、2,620万画素、最高シャッター速度1/4000秒、連写5コマ/秒となります。このうち価格は、3月中旬の価格COMの最安値を丸めたものです。すでに発売半年ぐらい経っているEOS Rと発売直後のEOS RPにはギャップがあるのは当然ですが、時間の経過でさらに変動するのではないかと思われます。

 そこで、外観的な違いを見てみたのが、以下の2点の写真です。

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 いかがですか、RとRPでは操作部の構成がまったく違うのです。まず、Rでは撮影モードが液晶による情報表示であるのに対し、RPではダイヤル表示になっているところです。さらにRでは「M-Fnバー」と呼ばれる新しいスイッチがボディ背面右肩に設けられましたが、RPでは省略されています。これらの操作系は、ユーザーによっては意見の分かれるところであって、画素数が400万少なくても、秒間撮影コマ数が3コマ少なくてもRPの方がいいという人がいてもまったくおかしくないくらいです。

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 さて次は、ボディキャップを外して、それぞれの撮像面を見たところです。左はRボディですが、電源OFFで交換レンズを取り外すとシャッターが降りて撮像面を覆うのです。右は、RP ボディですが撮像面がむき出しとなるのです。大口径・ショートフランジバックが、この時期登場のフルサイズミラーレス機の特徴ですが、屋外でのレンズ交換では、かなり気を配らなくてはならないでしょう。これは実効的にどうかということよりは、レンズ交換するときの精神的な負担にもなるのです。

 さらに細かく見ていくと、EOS Rの初期設定のままで生成されるファイル名は“FN7A0001.jpg”ですが、EOS RPでは“IMG_0001.jpg”なのだとか、1回の充電で撮影コマ数が少ない(電池が小さいので350→250ショット)とか 、いろいろありますが、最も違いがあるのはボディをグリップした時の大きさが私にとってはEOS RPの方が握りやすく、しっくりとくるのです。この差は、仕様には表れない大きな相違点です。

 

■実写結果を報告します

 いつもの英国大使館正面玄関です。なお撮影にあたっては、RF35mmF1.8MACRO IS STMと RF24-105mmF4LIS USMを使っています。これは2018年10月のEOS R発売の時に購入したレンズですが、その後2019年2月にEOS Rとともにファームウエアのアップが発表されていますので、それぞれを最新バージョンにアップして使用しました。

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≪英国大使館正面玄関≫ RF35mmF1.8MACRO IS STM、絞り優先AE、F5.6・1/640秒、ISO 100、AWB。 いつものように、晴天の日のAM10:30頃、工事中でしたが撮影。画面中央上部のエンブレムに焦点を合わせてあります。オリジナルデータは6240×4156ピクセル。他社システム含めた画素等倍までの画質比較は、京都MJの「ライカに始まりライカに終わる」を参照ください。

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≪英国大使館正面玄関中央上部エンブレムの画素等倍拡大≫ RF35mmF1.8MACRO IS STM、F5.6・1/640秒、ISO 100、AWB。ショートフランジバックマクロレンズせいかは、わかりませんが、画質は良いです。

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ハクモクレン≫ RF35mmF1.8MACRO IS STM、プログラムAE、F7.1・1/400秒、ISO 100、AWB。花の咲いている位置が遠かったので、接近はマクロレンズでもここまでで精一杯でした。中央下部の花にピントを合わせていますが、大きく拡大すると花びらの質感が伝わってくるほど、繊細な描写をしています。

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≪デ・ラテンデ邸≫  RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離24mm:F9・1/320秒、ISO100、AWB。平屋建ての洋館を1910(明治43)年頃、ドイツ人の建築家デ・ラテンデが3階建てにして、1999年まで新宿信濃町に建っていました。空の青、屋根の茶色、白の壁とバルコニーカラーバランスがいい感じに再現されています。特に屋根の部分は拡大して見ると精緻で質感もよくでています。また、RF35mmマクロ、RF24-105mmズームともに色のヌケが良いですが、レンズ以前にボディ側のデータ処理に依存しているようです。

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≪暖簾をくぐり≫  RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離53mm:F7.1・1/200秒、ISO100、AWB。江戸東京たてもの園 。台東区下谷の言問い通りにあった1856年に建てられたと伝えられる鍵屋という居酒屋の入口です。女性が暖簾をくぐって何度か出入りし撮影していたのでスナップ。明暗差の激しい場ですが、程よいバランスの露出です。

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≪縁側の風車≫  RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離72mm:F4.5・1/100秒、ISO100、AWB。風車が風に吹かれて回転していましたが、天気も良い明るい縁側でしたので早いシャッターが切れ止まって写っています。天気が良かったので、こちらも明暗差のある被写体ですが、暗部右背後に写っている人物は大きくプリントすればちょうどよく顔も描写されるぐらいの露出です。江戸東京たてもの園

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江戸東京たてもの園 ・八王子市千人同心組頭の家≫  RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離50mm:F4.5・1/80秒、ISO160、AWB。明暗差が極端に激しい場で、手前の縁側の縁は明るすぎて飛んでいますが、背後の室内まで、程よく描出されています。このレンズは、Rの時もそうでしたが糸巻き型の歪曲収差が目につくこのような被写体の場合には、メニュー画面のレンズ光学補正の歪曲収差補正をONにするといいでしょう。初期設定はOFFでした。

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小金井公園SL展示場のC57≫  RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離63mm:F5・1/100秒、ISO160、AWB。日差しの強い中ででの撮影でしたので、SLの上部は飛んでしまいました。もちろんプログラムAEで押すだけでしたから致し方ない部分ですが、マイナス側に露出補正を行なったり、曇天の時に撮影したり、さらにはHDR撮影などすれば改善されるでしょう。

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小金井公園の菜の花≫  RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離70mm:F7.1・1/250秒、AWB。中央に伸びた菜の花にピントを合わせてあります。ここに掲載した、左右640ピクセルの画像ではその描写の解像感はわかりにくいですが、十分にシャープです。

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 ≪小金井公園の菜の花≫  上の写真の画素等倍拡大です。RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離70mm:F7.1・1/250秒。十分なシャープさがあることがわかります。

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≪サクラ咲く夕暮れの千鳥ヶ淵・1≫ RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離105mm:F4.5・1/250秒、ISO2000、AWB。晴天ではありませんでしたが、うっすらと雲のかかった夕暮れの千鳥ヶ淵です。ちょうどライトアップの照明SWが入った直後です。シーンインテリジェントモードのオートですが、夕方らしく写っていて、絞り値がF4.5でISO感度が2000にアップというのが、シーンを認識しているような感じです。左側のサクラの花に合焦していますが、奥中央のビルにもまるで合焦しているかのようにシャープです。

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≪サクラ咲く夕暮れの千鳥ヶ淵・1≫ RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離105mm:F4.5・1/250秒、ISO1000、AWB。上とほとんど同じ時間帯ですが、点光源のボケを見るために中央左上の菜の花にフォーカスしました。上のカットもそうですが、左からビルに夕日があたり輝いています。このレンズと、このようなシーンのような場合は、シーンインテリジェントモードのオートでは、感度を上げてシャッター速度で露出を制御しているようですが、たぶんブレを防ぐためのプログラムが組まれているのでしょう。背景のボケは絞りF4.5では円形であり、周辺はわずかに口径食が認められます。

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≪いただいた花束≫RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離50mm: F4・1/60秒、+1EV補正、ISO160、写真用蛍光灯トップライト照明、AWB。ホワイトバランスがオートのままでどのような色再現を示すかのチェックです。白い花が飛ばないようなぎりぎりまでプラスの露出補正を加えてあります。

■顔認識AFと瞳認識AF

 ミラーレス一眼ならではの特徴に撮影画像認識してそこにピントを合わせる機能があります。このうち顔認識AFはコンパクトカメラ以来、瞳認識AFはミラーレス一眼になって搭載されるようになった画像認識技術です。すでに先行のEOS Rには搭載されていた技術ですが、発売後4か月ほどたってファームウエアがアップされ、瞳認識が機敏になったようですが、その直後に再度ファームアップの予告情報が届いていますので、その結果が楽しみです。

 さてEOS RPはどうでしょう。中野区上高田の東光寺で、写真撮影OKだというインド舞踏の奉納舞があると元朝日新聞社写真部部長・福田徳郎さんのお誘いをうけ、さっそく出向いてみました。持参したレンズは、現場での取り回しを考えズームのRF24-105mmF4L IS USMの1本です。ここで、顔認識AFと瞳認識AFの撮影確認ができると考え、会場最前列に陣取ったのですが、撮影距離からすると顔認識AFは行えましたが、瞳認識AFはできませんでした。撮影は瞳AFをONにして、撮影モードは「全自動のシーンオート」で行いました。したがって瞳AFでの撮影は改めてとなりました。室内で、ISO2000と高感度になりましたが、粒状感を感じさせずまったく問題ない描写です。

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≪インド舞踏・Ⅰ≫ RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離92mm:シーンインテリジェントモード、F4.5・1/125秒、ISO2000、AWB。顔認識AFが働いています。

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 ≪インド舞踏・Ⅱ≫ RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離47mm:シーンインテリジェントモード、F4.5・1/100秒、ISO2000、AWB。左の人物に顔認識AFが働いています。光学補正:歪曲補正ON。

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≪AFフレームを表示させると≫キヤノンデジタルフォトプロフェッショナルで「AFフレームの表示」をONにして画面キャプチャー。いずれにしても、このようなカットが全自動で撮れるのですから、素晴らしい時代です。

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≪瞳AFのためのポートレイト≫ RF24-105mmF4LIS USM、焦点距離105mm:F4・1/60秒、ISO125、AWB。インド舞踏が顔認識レベルでしたので、瞳認識できるところでのカットです。インド舞踏、夕景の風景など絞りはF4.5に自動的に設定されるので、あえてここでは絞り優先AFで絞りF4に設定しましたが、合焦した左目(向かって右)を画素等倍まで拡大するともうひとつという感じですが、ピントの合った着物の織目はすべて解像しており、通常は必要十分な解像度です。(モデル:ひぐれ ともみ)

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≪AFフレームを表示させると≫キヤノンデジタルフォトプロフェッショナルで「AFフレームの表示」をONにして画面キャプチャー。上半身ぐらいから瞳AFが認識しますので、顔認識AFとの自動切り替えで、ポートレイトを撮る人には有効なモードです。

■ライカレンズとの相性をチェックしてみました

 ミラーレス一眼の一番の特徴は小型・軽量で、マウントアダプターを介してクラシックレンズ遊びができることだと私は思っています。もちろん、AE・AF、ズームを駆使してさまざまな表現にチャレンジするのもいいのですが、古典レンズのなかには現代にも通用する性能を持つものがあったりするので、それを探し出すのも楽しいことなのです。もちろん人によっては、収差あふれるレンズに価値を見出したりとそれぞれであり、まさに写真の楽しみ方それぞれなのです。これまで、フルサイズミラーレス一眼をだしてきて、企業としては表だっては口にしませんが、古典レンズへの適合性が高いかどうかは、一部ユーザーにとっては重大ごとなのです。

 というわけでフルサイズミラーレス一眼にはさまざまな機種が登場してきて、どのようなレンズを使えば良いかわかってきましたので、チェック用レンズを設定して毎回通してみるようにしています。基本的には、同じショートフランジバックのライカスクリューとライカMバヨネットの広角レンズがその対象で、35mm一眼レフ用の交換レンズは使用上問題ありません。では、ライカ用の広角レンズで試してみましょう。

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≪用意したのはこの3本。左から、フォクトレンダースーパーワイドヘリアー15mmF4.5 ASPH.(1999)、キヤノン25mmF3.5(1956)、ズミクロン35mmF2(第2世代、6枚構成、1969年)≫

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≪左:フォクトレンダースーパーワイドヘリアー15mmF4.5 ASPH.(1999)、右:キヤノン25mmF3.5(1956)。どちらもライカスクリューマウントです。コシナの方は、その後デジタル化に合わせて周辺光量の低下、色付のないMマウントの新レンズが発売されています。F8・1/400秒、ISO100、AWB≫

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≪ズミクロン35mmF2(第2世代、6枚構成、1969年)、F8・1/400秒、ISO100、AWB。このレンズ従来からのミラーレスフルサイズに付けてちょうどいい寸法で、描写もいいので好んで使ってきましたが、個人的にはフルサイズミラーレス用の基準クラシックレンズとしています。実は、このレンズ、EOS Rでもクリアしたのですが、EOS RPでは同様にわずかに周辺光量の落ち込みはありますが、色付きもなく、やはりクリアできましたので掲載しました。いずれにしても60年以上も前のライカスクリューマウントレンズがいいといってるわけですから、おかしな奴だと思うかもしれませんが、あくまでも趣味の世界の話です≫

 ところで、今回のマウントアダプターでの撮影には2度行きました。1度目は現地で操作方法がわからなくなりやむなく撮影を中止しました。それというのは、サードパーティーのマウントアダプター(電気接点がない)を介してライカマウントレンズを取り付け、シャッターレリーズボタンを押したらシャッターが切れないのです。その場でメニューを1つずつ調べたのですが、わからないのです。仕方なく中止して、帰宅してマニュアルで「レンズなしレリーズ」を調べたら記載されていないのです。さて困りました、結局知人でいつも写真を撮っているキヤノン関係者のTT氏にメールで問い合わせたら、「C.Fn3:操作・その他、7⃣のなかに、レンズなしレリーズする・しない」があるというのです。早速、設定してみましたら、確かにシャッターは切れるようになりましたが、今度は露出が合わなくオーバーになるのです、しかも露出補正が効かないので困りました。あれこれいいじくっていたら、Avモードにすれば露出は合い、露出補正もきくのです。なるほどなと思いましたが、実はEOS Rの場合には、初期設定のままでサードパーティーのマウントアダプター(電気接点がない)を介してシャッターを切ることができ、さらにP、Fvモードでも適正な露出が得られたので、まさかと思ったわけです。ちなみに、EOS Rでは「C.Fn5:Othersのなかほどに表書きされていて、レンズなしレリーズする(ON)・しない(OFF)」があるのです。いずれにしても5か月後に発売されるときに、微妙に違うのは開発チームが違うのだろうとか、方針が変わったのだろうかと考えてしまいました。

■終わりに

 このレポートを書き始めた最初のころに、友人のカメラマンH氏から連絡が入りました。なんでも、EOS RかEOS RPを購入したいのだけどどちらがいいだろうかというのです。そこで、わずかながら使った範囲でEOS RかEOS RPの話をして、とりあえずは「写真にこだわる」ブログを読んで欲しいと伝えておきました。2週間ほどして、EOS RPを買ったと連絡がありましたが、Hさんいわく、やはり「写真にこだわる」に書いてあるように、レンズがないねというのです。つまり小型・軽量のボディに対しもう少し手軽なレンズが欲しいというのです。Hさんは、大手の新聞社の写真部を退職した後に、レギュラーでとある雑誌の口絵を担当しているというのです。このHさんは1987年にキヤノンEOSシステムが始まった時からの、キヤノンEOSユーザーで、当時マラソンの撮影で目視とAFがどちらが速いかなど、早い時期から実証してきた先進的カメラマンで、今回もミラーレスにシステムを切り替えたいと相談してきたのです。ご本人曰く、まだ現役カメラマンを続けるけど、もう少しレンズがでてくるまで待つけれど間に合うかなというのです。交換レンズメーカーからももう少し経てばでてくるのでは?と伝えましたが、いやキヤノン純正でそろえたいというのです。とりあえずこの時期は、マウントアダプターを使ってEFレンズで撮影していくとのことですが、お互いに間に合えばいいねと電話を切りました。

 それとは別にして、EOS RとEOS RPの違いは、スペック的には、画素数、秒間コマ速度、撮影コマ数(バッテリー)などであるわけです。そのうちの画素数は、Rが3030万画素、最大ファイルサイズ6720×4480ピクセル、画素ピッチ5.3μm、RPは2620万画素、最大ファイルサイズ6240×4160ピクセル、画素ピッチ5.7μmとなります。この違いをA3ノビのプリントにあてはめると、EOS Rが359ppi、EOS RPが333ppiの解像度となりどちらも、必要十分な解像度をもっているために同じレンズを使う限り、画質には差がでないと考えます。ところが、両機種を今回使った感じではEOS RPの方がわずかに色調がクリアで階調も柔らかな感じがするのです。両機種は同じ映像エンジンDIGIC8を使っているので、もし違う画質が得られるなら、画素ピッチが5.7μmとわずかに大きいEOS RPの方が少し優位にあるのかなと考えました。とはいっても、最も異なるのは操作部のレイアウトであり、さらにグリップ感であるわけです。その点においては、私はコストパフォーマンスを含めトータルでEOS RPを選びますが、あなたならどちらをチョイスしますか。

(04.07)

※これをもってFinalとします。

ニコンZ7とキヤノンEOS R 使用レポート総集編

 進化するレポートとして、2018年9月28日発売された「ニコンZ7」、10月25日に発売された「キヤノンEOS R」の使用レポートを発売直後から行ってきましたが、それぞれ改めて整理して「京都MJ」のサーバーにまとめてみました。こちらに移転することにより、いままで左右640ピクセルでしか見られなかった作例画像を画素等倍にまで拡大して見ることができます。

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 発売後、時間が経っていますので、いまさらと思われるかもしれませんが、一般メディアには見られない独自の視点でレポートしていますので、これからという方を含めてご覧いただければ幸いです。

「ニコンZ7を使ってみました」はこちらに、

「キヤノンEOS Rを使ってみました」はこちらに、

それぞれ別に掲載です。