写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

赤マークの消えた「ライカM9-P」

 ライカカメラ社から「LEICA M9-P」が発売されたのは、7月のことでした。それから3ヵ月、この時期手元にライカM9-Pが届きましたので、改めてM9-PをM9と比較して見てみました。まず、ライカM9-PのPはProのPをあらわすようです。基本的なカメラ性能は「ライカM9」と同じですが、ライカカメラ社によると、カメラがより控えめな存在であることを好む写真家に配慮し、ボディ前部のM9という文字とライカの赤いロゴマークを省き、代わりにトップカバー上部にクラシックなライカのロゴを配したというのです。ボディは、シルバークローム仕上げとブラックペイント仕上げの2種類が用意されていますが、ここにあるのはブラックペイントです。このほかM9と違うところは、背面の液晶モニターには、硬度が高く傷がつきにくいサファイアガラスが採用されています。もう少し細かくいうと、ブラックペイントボディのアクセサリシューは黒くなっています。

 以上が外観上の違いで、ライカの赤いロゴマークの採用は1984年登場のライカM6以来です。以後、M6TTL、M7、M8、M9と一貫して使ってきたシンボルマークですが、一部には赤のロゴマークは目立ちすぎという印象をもたれていたのは事実です。たしかに、M6以降のボディを首からさげて歩いていると通りがかる人の視線がカメラにいくのは多かったのです。それにしてもM9という機種名まで消してしまったところがおもしろいです。日本国内というか治安のいいところでは、赤マーク付きのライカは首からさげてもさほど気にならないですが、国によっては首からさげて歩くには、はばかるといった感じもないわけではなかったのです。そこで正面から見ると何というカメラかわからないそれがいいのかも知れないのです。何しろライカはライカ、どこの国に行っても高価なカメラであることには間違いないわけです。いずれにしてもプロはライカというロゴを必要とするのでなく、ライカというカメラを必要とするというわけででしょうか。ライカカメラ社による「カメラがより控えめな存在であることを好む写真家に配慮した」ボディというわけです。あなたならどちらのボディを選びますか。(^。^)