キヤノンマーケティングジャパンは、内蔵カメラで写真を撮ってすぐにプリントできるインスタントカメラプリンター「iNSPiC ZV-123」、「iNSPiC CV-123」を2019年6月6日より順次発売します。
インスタントカメラプリンター「iNSPiC ZV-123」、「CV-123」は、撮影して、すぐにプリントできるカメラ機能付きプリンターとされてます。プリンター部分には米国Zero Ink Technology社のZinkフォトペーパーを採用し、紙とインクが一体となった専用のフォトペーパーに簡単にプリントが可能。用紙はシール紙なので、好きなものに貼ることができ、切り貼りすることで手帳に写真付きの記録を残したり、メッセージカードやオリジナルグッズなどの創作をしたりすることができます。また、撮影した写真をその場でプリントできるため、スマホ専用のカメラ非搭載の従来モデル「iNSPiC PV-123」(2018年9月発売)よりインスタント性が向上しているというわけです。上位モデルのZV-123はスマートフォンからのプリントにも対応。
Zinkフォトペーパーは熱現像方式で、過去にもわれわれの身近なところでは、ポラロイド、ブラザー、HP、LGなどのプリンターにも採用されていました。また、最近ではコダックブランドのカメラ+プリンターも発表されており、今回の注目したいところは、キヤノンとしては単なるカメラでなく、インスタントカメラプリンターとしたところであり、過去にはシングルユースカメラの「写ルンです」を富士フイルムが「レンズ付フィルム」としてカメラの分類から外した例もあり、今回は逆に分類としてはカメラでなく、プリンターとしたところがミソです。
それというのも、2018年デジタルカメラ全生産実績が19,504,810台(カメラ映像機器工業会統計)であったのに対し、富士フイルムのインスタックスカメラは別枠で1,000万台(富士フイルム発表)ということで、キヤノンとしてはこの現実を看過できないということなのでしょう。
≪Zink Photo Paperを用いた製品。左:LGプリンター(2014年、米CESにて)、右:コダック・カメラ付プリンター(2018年、仏サロン・ド・ラ・フォトにて)≫