写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

11月のパリ写真月間を報告 2018

 11月のパリは、サロン・ド・ラ・フォト、パリフォト、フォトフィーバーなどの写真イベントが目白押しです。ここ数年駆け足ですが、パリの写真イベントを見てきました。そこには、表現としての写真が、日本とのかかわりにおいて大きくは変わらないように見えますが、少しずつ静かに動いていることを実感したのが2018年でした。いつものカメラばかりのレポートだと思われるかもしれませんが、フランスのカメラ事情に加え、私なりの解釈で写真の表現系の部分もレポートしてあります。

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≪パリ6区にある、サンジェルマン地区で行われる「フォトサンジェルマン」には36ものギャラリーや写真関連施設が写真を展示しました≫

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≪2018年は日仏友好160周年。東京都とパリ市が友好都市となって36年、ということで、フランスと日本、パリ市と東京都、アンスティチュ・フランセがさまざまなイベントを行いました≫

 今回のレポートで特に注目していただきたいのは、1866年に創設されたフランスアカデミーを訪れることができ、いまから179年前の1839年8月19日にダゲレオタイプ」の公開講演がF.D.Argoによってフランス科学アカデミーで行われた会議室を見学することができたのです。このダゲレオタイプ発表の場面は古い文献にイラストで見ることはできますが、実際にその場が180年近く経った今もそのままの姿で、運用されているのに驚きました。2019年は写真術「ダゲレオタイプ」発表からちょうど180年、その記念すべき年を直前に、写真を学ぶ人にはまさに聖地ともいえる場所に訪れることができ、偶然ですが、当時のイラストと同じ場所からアカデミー会議場の写真を撮ることができました日本カメラ財団情報提供の項に公開されていますので、ぜひ報告をご覧ください。 (^_-)-☆

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≪ルイXIV世の名の刻まれた銘板のある、歴史ある建造物のなかにフランスアカデミー会議場があります≫