写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

人生は一度だけ!

 学生時代の写真仲間と久しぶりに会いました。東海大学写真部OB写真展に合わせて開催した懇親会の席上でですが、約40人のOB・OGが参加しました。40年以上前から写真仲間でいる人もいますが、皆さんすべてと同じ時代に学生生活を送ったわけではありませんので、ここ10年ぐらいの間に開かれた写真展で知り合った人や、今回初めて知った人とかいろいろです。不思議なことは、僕の卒業した大学には直接写真を学ぶ学科はないのですが、なぜかプロ写真家が複数いて、さらにやたらと写真業界人が目につくのです。そして、その懇親会で一番感心したのは、“人生は一度しかない”と考え、50歳近くになって、会社員としての技術職を辞め、写真家になったという男が2人もいたのです。定年になった60歳からでは遅いということだそうで、50歳ぐらいから現在は旅行関係の写真を撮るIさん、昆虫の生態写真を撮るHさんです。もちろん、写真が好きで、大学を出てからそのまま写真家になった人も複数いるわけですが、人生折り返し点を過ぎてから、好きなことを思い起こしてやるというのは素晴らしいことです。実は、冒頭の『人生は一度だけ!』というのは、それぞれの方からまるで示し合わせたように、別々に同じ言葉がでてきたから驚きでした。それだけ写真を撮る仕事という人生には魅力があるのでしょうね。そして僕は“あんたは偉い!”ということで、脱帽です。

 左)アイデムフォトギャラリーシリウスの会場、右)懇親会での記念写真。こんな時に、会場の係りの人に、机の移動、椅子の配置を手際よく指示して、さらに背筋を伸ばして、楽しそうに笑ってとか、てきぱきとやる人も登場。そういえば彼は着物姿を撮る営業写真館の声優?としてTVCMに登場していたっけ。ちなみに僕は写真関係で生活していますが、写真家ではありません。