写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

次はどんなマウントで撮像サイズは?

 最近、大いに気になるのが、各社から続々と登場するレンズ交換式のミラーレス一眼です。そこで注目するのが画面サイズというか、撮像素子の大きさです。ご存知のように撮像素子の面積が大きければ大きいだけ、写真的なボケ描写を強調した画作りが可能となったり、低照度下での撮影に有利なわけです。フルサイズのミラーレス専用機はまだ登場していませんが、ライブビューという視点で見ますと、一眼レフカメラを発売しているキヤノンニコンには存在します。次に画面サイズの大きいAPS-Cサイズのミラーレス機としては、2010年韓国のサムスンNX10(日本市場には未投入)の登場が最初で、国内ではソニーNEX、ソニーα55、リコーGXR+マウントA12があり、マイクロフォーサーズとしてはオリンパスパナソニック、さらにニコン1、ペンタックスQとだんだんに撮像素子面積は小さくなっていきます。
もちろんボケということや、感度という面から見ると、撮像素子の面積は大きければ大きいほどいいわけですが、一方ではボディやレンズが大きくなるというデメリットも生じてくるわけです。そのバランスが各社思案のしどころです。
 ところでレンズ交換式のミラーレス一眼に関しては、まだまだ新規参入があり、すでに富士フイルムも10月5日の新製品発表会で、早々と来年初頭の参入を表明しているわけですが、どのようなマウントで、どのようなサイズの撮像素子を使うだろうかということが大いに気になります。そこで一番手っ取り早いのが、リコーのようにライカMバヨネットマウントを使ったり、マイクロフォーサーズ規格を採用すれば過去の他社レンズシステムがそれなりに生きてくるわけです。同様にマウント公開をうたっているソニーNEXや、場合によってはサムスンNXマウントも仲間が欲しいわけですから、これも近道です。もちろんニコンV1やペンタックスQのようにまったく独自マウントを採用という手もあります。ただレンズ交換式ならやはり仲間作りも大切で、過去の関係からすると、富士フイルムのレンズ交換式ミラーレス一眼は、ニコンV1用のニコン1マウントにニコンCXフォーマットというのも十分に考えられます。ニコン富士フイルムデジタルカメラの黎明期の1995年にマウントを含むボディ(ニコンE2、フジックス505A)と撮像素子を共有したこともありますし、つい最近2007年の「FinePix S5 Pro」までは基本ボディをニコンから分けてもらって独自デジタル一眼レフを発売していたわけですから、「ニコン1マウントにニコンCXフォーマット」というのもまったくの想像の範囲ではないわけです。それに2010年に富士フイルムから発売された、コンパクト機のFinePix F300EXRとFinePix Z800EXRは像面位相差検出方式であったわけですが、この時期発売のニコンV1シリーズも像面位相差検出方式を採用しています。そしてこの両社の技術の裏には共通点はないだろうかということです。というわけで、あくまでも歴史に基づいて過去の事例を組み合わせて、推測を膨らますわけですが、これって正式に発表されていないつかの間の、書く側に許された楽しみであるわけです。あくまでも僕の推測で、外れてもともと、当たったらうれしい。ただそれだけです。(-_-;)