写真にこだわる

写真の楽しみ方それぞれ。デジタルからフィルムまで、さまざまな話題を提供します。市川泰憲

リコーGXRマウントでねぷた撮影

 8月14・15日とノンライツRFカメラクラブの皆さんとともに、群馬県太田市で行なわれている尾島ねぷた(おじまねぷた)祭りに、リコーGXRマウントを持って行ってきました。しかし、何で群馬の太田でねぷたなのでしょう。まずここは“ねぶた”でなく“ねぷた”であることから、弘前ねぷたの流れを汲んでいます。これは、かつてこの地域が、弘前藩初代藩主の津軽為信が、関ヶ原の戦いの功績によって加増を受けた飛び地であったことから、青森県弘前市と友好都市を結び、1986年より“ねぷた”を開始し、今年で33回目にもなる歴史あるお祭りです。
 そしてノンライツRFカメラクラブとは、どんな団体かということになりますが、ライカでないレンジファインダーカメラとレンズ、さらにフィルムとデジタルを巧みに操る趣味のグループです。リコーGXRマウントはノンライツであることは間違いありませんが、RFカメラではなく、ライブビューカメラであるわけです。このあたり、うるさいこといってもしょうがないのですが、デジタルになってカメラの分類が難しくなったのはいたし方ありません。このノンライツRFの会長で深川精密工房代表でもある大澤弘さんの出身がここ太田という事で、メンバーが北は山形から東は東京からとねぷた撮影を目的に馳せ参じたというわけです。僕は、メンバーではありませんが、大澤会長に誘われるがままにメンバー以上の高いイベント参加率を誇っています。
 さて、悩んだのはリコーGXRマウントに何のレンズを用意すればいいのだろうかということです。会場では引きが取れないだろうから極端なワイドか、ある程度の遠距離から準望遠クラスがいいだろうと考え、トリエルマーM 16-18-21mmF4とテレエルマリート90mmF2.8をメインととするよう準備しました。なぜトリエルマーかというと、祭りの場面でも簡単に焦点距離の変換ができることで、APS-CのリコーGXRでは24-27-31.5mm相当の画角となります。このトリエルマーにはたいそう豪華で高価な外付けファインダーが用意されていましたが、発売がライカM8と同時期でしたので、ライカM8APS-Hでは1.33倍なので、21-24-28mmと切り替えて使ってちょうどよかったのですが、リコーGXRではライブビューなのでストレートに外付けファインダーなしで前記焦点距離相当をフルファインダーで撮影できるのです。それにしても超広角系とライブビューでの夜祭り撮影はナイトビューワーでみているような感じで、きわめて快適な撮影が行えました。
 余談ですが、ライブビューですからトリエルマーはクリックのない焦点距離の切り替え中間も画像が見えるのでズームレンズのようにたぶん使えるのでしょう。あたりまえといえばそれまでですが、ちょっとした発見でした(^。^)。




なお、撮影はすべてトリエルマーM 16-18-21mmF4で行いました。ISO-Auto High、絞りF4.5設定