中部電力は5月9日、菅首相の要請を受けて浜岡原子力発電所の運転停止を決めました。そのようなことになるとは考えてはいませんでしたが、4月25日に所用があって御前崎に行ったついでに寄ってみたのです。実は、僕が浜岡の原子力発電所を訪れたのはこれで2度目です。1回目は、15年ほど前だと記憶していますが、浜岡の砂丘で凧を揚げて写真が撮れないかと行ったときに、ちょうど“原子力の日”(調べると10月26日でした)だとかで、原子力発電所の入り口へ行ったら、どうぞどうぞとばかり招かれて専用の見学用バスで構内を解説を受けながら循環しましたが、ほとんどが建物外からの説明で、何も見えなかったというのが正直な印象でした。それから考えると時代は大きく変わったようです。隣接したところには「浜岡原子力館」という立派な建物があり、原子炉の仕組みやさまざまな施設を紹介していますが、何といっても3号炉の実物大模型というのがあり、原子力に関するかなりの知識が得られます。一番上の写真は、浜岡原子力館の最上階、海抜62m(地上37m)にある展望フロアから見た施設全体の風景です。下左は、原子力館の入り口で少し丸い部分の中央に3号炉の実物大模型があります。また右がその実物大模型です。それで写真とどう関係があるのだといわれると困るのですが、直径18mのドーム状スクリーンに180度魚眼レンズを通して、巨大な全天周映像を映し出すオムニマックスの映写メカが稼働しているのを直接見ることができたこと、放射能の強さを測るのには銀塩フィルムで作られた「フィルムバッチ」が、いまでも有効なのだというのが勉強になりました。そして、なによりもそれら施設内の撮影は自由であったことがうれしかったです。